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別添

             専門工事業者安全管理活動等促進事業実施要綱

1  趣 旨
  専門工事業者安全管理活動等促進事業は、専門工事業者が建設業労働安全衛生マネジメントシステム
 を構築するための業種別の標準モデルや業種別の危険有害要因評価マニュアルの開発を行い、これを定
 着する事業及び地域単位で啓発を行う事業を展開するとともに、自律的な安全管理活動を支援すること
 により専門工事業界全体に建設業労働安全衛生マネジメントシステムを普及、定着させることを目的と
 する。

2  事業の概要
  専門工事業者安全管理活動等促進事業は、業種別の標準モデルや業種別の危険有害要因評価マニュア
 ルを開発し、システム構築指導会の開催等によって建設業労働安全衛生マネジメントシステムの定着を
 行う自律的安全管理活動促進事業及び地域単位で専門工事業者に対し自律的安全管理の啓発を行う自律
 的安全管理活動啓発事業並びに事業の実施期間が終了した専門工事業者を支援する安全管理活動支援事
 業から成る。

3  事業の実施
  専門工事業者安全管理活動等促進事業は、厚生労働省から委託を受けた建設業労働災害防止協会(以
 下「建災防」という。)が実施する。

4  自律的安全管理活動促進事業
 (1) 自律的安全管理活動促進事業(以下「促進事業」という。)の対象
    促進事業の対象は、厚生労働省労働基準局長が労働災害の発生状況等を勘案してあらかじめ指定
   する業種(以下「指定業種」という。)に属する専門工事業者から成る集団(以下「専門工事業者集団」
   という。)とする。
    指定業種は原則として6業種とする。ただし、建災防は必要に応じて指定業種以外の業種を指定す
   ることができる。
 (2) 促進事業の実施期間
   促進事業の実施期間は、一専門工事業者集団について3年間とする。
 (3) 促進事業の内容
  ア 実施体制の整備等
   (ア) 安全管理活動促進センターの設置
     促進事業の円滑な実施を図るため、建災防の本部に安全管理活動促進センター(以下「セン
    ター」という。)を設置する。
   (イ) 建設業労働安全衛生マネジメントシステム促進指導員の委嘱
     センターは、促進事業を実施する上で必要な知識、能力を有する者を建災防の都道府県支部
    (以下「支部」という。)及び指定業種ごとに原則として1名、建設業労働安全衛生マネジメント
    システム促進指導員(以下「促進指導員」という。)として委嘱し、各支部に配置する。
   (ウ) 専門工事業者等集団の指定
     支部は、各都道府県における指定業種に属する専門工事業者の団体や各都道府県における指定
    業種に属する専門工事業者のリストを基にして、促進事業の対象となる専門工事業者集団を指定
    する。
   (エ) 自律的安全管理活動促進事業協力員の配置
    支部、促進指導員等と専門工事業者集団を構成する事業者(以下「構成事業者」という。)との
    連絡調整等を円滑に行うため、専門工事業者集団に、自律的安全管理活動促進事業協力員(以下
    「協力員」という。)を置く。
  イ センターにおける主要実施事項
    センターにおいては、支部の実施する事項が円滑に推進されるよう、次の事項を実施する。
   (ア) 促進事業運営委員会の設置
     有識者等から成る促進事業運営委員会を設置し、センター及び各支部における促進事業の実施
    状況を管理する。
   (イ) 安全衛生教育教材等の作成
     指定業種別に安全衛生教材等作成検討委員会を設置して、安全衛生教育教材等を作成し、各支
    部に送付する。
   (ウ) 全国運営会議の開催等
     促進事業の全国斉一的な展開を図るため、全国運営会議及び促進指導員に対する研修会を開催
    する。また、各支部に対し、促進事業の円滑な実施のための指導等を行う。
   (エ) 促進指導員研修の実施
     促進指導員に対し、各種指導会等の実施に、必要な知識を付与するための研修を行う。
   (オ) 安全衛生情報等の提供
     構成事業者に対し、各支部を通じて労働災害防止に関する各種の資料、情報等を提供する。
   (カ) その他
     事務取扱要領、各種様式、促進事業推進用パンフレット、ポスター等を作成し、各支部等に
     配布する。
  ウ 支部における主要実施事項
    支部においては、構成事業者が行う自律的な安全管理活動を支援するため、集団との連携を図り
   つつ次の事項を実施する。
   (ア) 経営首脳者セミナーの開催
     構成事業者の経営者又はこれに準ずる者を対象に、建設業労働安全衛生マネジメントシステム
    の構築の重要性、危険有害要因評価マニュアルの基本的な考え方についての認識をさらに深める
    ためのセミナーを開催する。
   (イ) 建設業労働安全衛生マネジメントシステム構築指導会の開催
     構成事業者の安全管理者又はこれに準ずる者を対象に、建設業労働安全衛生マネジメントシス
    テムの構築手法、危険有害要因マニュアルの活用等についての指導会を開催する。
   (ウ) 危険有害要因評価マニュアル研修会の開催
     構成事業者の職長又はこれに準ずる者を対象に、建設業労働安全衛生マネジメントシステムの
    基本、危険有害要因評価マニュアルの活用等についての研修会を開催する。
   (エ) 自律的安全管理活動促進のための安全衛生教育の実施
     専門工事業者安全衛生責任者、職長等の指導者等に対する安全衛生教育等を実施する。
     (オ) 建設業労働安全衛生マネジメントシステム個別指導の実施
     専門工事業者団体に属する専門工事業者に対する建設業労働安全衛生マネジメントシステム等
    の個別指導を行う。
   (カ) 全国建設業労働災害防止大会への協力員等の派遺
     全国建設業労働災害防止大会における事例研究への参加、他地域の専門工事業者集団との交流
    等のため、協力員等を全国建設業労働災害防止大会へ派遣する。

5  自律的安全管理活動啓発事業
 (1) 自律的安全管理活動啓発事業(以下「啓発事業」という。)の対象等
   啓発事業は、すべての専門工事業者を対象として、建設業労働安全衛生マネジメントシステムにつ
  いての啓発を促進するために行うものとする。
 (2) 啓発事業の内容
   啓発事業は、センター及び支部が実施することとし、センターはウを、支部はア、イ及びウを中心
  に事業を行う。
  ア 自律的安全管理促進大会等の実施
    専門工事業者等の参加による大会等を支部単位で開催する。
  イ 安全表彰の実施
    他の模範となる自律的な安全管理活動を推進している専門工事業者を支部長名で表彰する。
  ウ 労働災害防止啓発用ポスター、リーフレット等の作成、配布
    専門工事業者の建設業労働安全衛生マネジメントシステムに対する認識をさらに深めるため、啓
   発用ポスター、リーフレット等を作成し、配布する。
  エ その他
    アからエの事項のほか、啓発事業の円滑な運営に必要な事項を行う。

6  安全管理活動支援事業
 (1) 安全管理活動支援事業(以下「支援事業」という。)の対象
   支援事業の対象は、実施期間が終了した安全管理活動促進事業の対象の専門工事業者集団とする。
 (2) 支援事業の内容
  ア 実施体制の整備等
    支部、促進指導員等と支援事業の対象の専門工事業者集団を構成する事業者との連絡調整等を円
   滑に行うため、支援事業の対象の専門工事業者集団に、支援事業協力員を置く。
  イ センターにおける実施事項
    労働災害防止に関する各種の資料、情報等を各支部に提供する。
  ウ 支部における実施事項
    支部においては、構成事業者が行う自律的な安全管理活動の定着を図るため、集団との連携を図
   りつつ、地域の状況に応じ次の事項を実施する。
   (ア) 安全研修会等の開催
     「元方事業者による建設現場安全管理指針」において元方事業者が実施する安全管理の手法に
    対応して関係請負人が実施する事項の徹底を図ること等により、建設工事現場における総合的な
    安全管理水準の向上を促進するため、安全研修会、安全衛生教育等を実施する。
   (イ) 安全パトロールの実施
     建設工事現場における総合的な安全管理水準の向上を促進するため、専門工事業の産業安全に
    見識を有する者のうちからパトロール指導員を委嘱し、建設工事現場の安全パトロールを実施す
    る。
   (ウ) 個別安全衛生指導の実施
     必要に応じ、構成事業者に対する個別安全衛生指導を行う。

7  その他
  各支部と各都道府県労働局との連携を図るため、各支部は、指定した専門工事業者集団の概要、各事業
 の実施計画、実施状況等について、適宜、各都道府県労働局に資料を送付する。