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(別紙1)

手すり先行工法による足場の組立て等の作業に関する基準

1 趣旨
 足場の組立て、解体又は変更の作業(以下「足場の組立て等の作業」という。)においては、足場に関す
る労働安全衛生関係法令の規定を遵守した上で、さらに労働者が足場から墜落する危険を減少させるため、
以下の基準を満たす手すり先行工法によることが必要である。

2 手すり先行工法の種類
 手すり先行工法は、次の方式があること。
 (1) 手すり据置き方式
  足場の組立て等の作業において、足場の最上層に作業床を取り付ける前に、最上層より一層下の作業
 床上から、据置型の手すり又は手すりわく(以下「据置手すり機材」という。)を最上層の作業床の端と
 なる箇所に先行して設置する方式であって、かつ、当該作業床を取り外すときは、当該作業床の端の据
 置手すり機材を残置して行う方式である。据置手すり機材は、最上層より一層下の作業床から最上層に
 取付け又は取り外しができる機能を有しており、一般に足場の全層の片側構面に設置されるものである。

 (2) 手すり先行専用足場方式
  鋼管足場用の部材及び附属金具の規格の適用除外が認められたわく組足場等であって、足場の最上層
 に作業床を取り付ける前に、当該作業床の端となる箇所に、最上層より一層下の作業床上から手すりの
 機能を有する部材を設置することができ、かつ、最上層の作業床を取り外すときは、当該作業床の端に
 手すりの機能を有する部材を残置して行うことができる構造の手すり先行専用のシステム足場による方
 式である。

 (3) 手すり先送り方式
  足場の組立て等の作業において、足場の最上層に作業床を取り付ける前に、最上層より一層下の作業
 床上から、建わくの脚柱等に沿って上下スライド等が可能な手すり又は手すりわく(以下「先送り手す
 り機材」という。)を最上層の作業床の端となる箇所に先行して設置する方式であって、かつ、当該作
 業床を取り外すときは、当該作業床の端の先送り手すり機材を残置して行う方式である。先送り手すり
 機材は、最上層より一層下の作業床上で上下スライド等の方法により最上層に取付け又は取り外しがで
 きるものであり、一般に最上層のみに設置されるものである。なお、先送り手すり機材の移動の前に安
 衛則第563条第1項第3号に基づく措置を行わなければならないことに留意する必要がある。

3 手すり先行工法の機材等の性能及び使用方法
 (1) 据置手すり機材の性能及び使用方法
 ア 性能
   据置手すり機材のうち手すりわくの性能は、別表1の「手すりわくの性能」によるものであること。
  また、くさび緊結式足場用先行手すりの性能は、別表2の「くさび緊結式足場用先行手すりの性能」
  によるものであること。
 イ 使用方法
   据置手すり機材は、次に定めるところにより使用すること。
  (ア) 交さ筋かいを取り外して使用する据置手すり機材にあっては、足場の片側構面に設置し、他の
   構面には交さ筋かいを設置すること。
  (イ) 要求性能墜落制止用器具取付設備として使用するときは、必要な強度を有していることを確認
   すること。
  (ウ) 別表3の「手すりわくの使用方法」又は別表4の「くさび緊結式足場用先行手すりの使用方法」
   及び製造者が定める使用方法等により使用すること。

 (2) 手すり先行専用足場の性能及び使用方法
 ア 性能
   鋼管足場用の部材及び附属金具の規格の適用除外が認められたわく組足場等については、同規格に
  定める性能を有するものであること。
 イ 使用方法
   手すり先行専用足場は、次に定めるところにより使用すること。
  (ア) 製造者が定める使用方法等により使用すること。
  (イ) 要求性能墜落制止用器具取付設備として使用するときは、必要な強度を有していることを確認す
   ること。

 (3) 先送り手すり機材の性能及び使用方法
 ア 性能
   先送り手すり機材のうち手すりわくの性能は、別表1の「手すりわくの性能」によるものであるこ
  と。また、くさび緊結式足場用先行手すりの性能は、別表2の「くさび緊結式足場用先行手すりの性
  能」によるものであること。
 イ 使用方法
   先送り手すり機材は、次に定めるところにより使用すること。
  (ア) 足場の組立て等の作業が行われている足場の最上層に設置すること。
  (イ) 足場の片側又は両側の構面に設置すること。
  (ウ) わく組足場に使用する場合は、交さ筋かい及び下桟又は15センチメートル以上の幅木を設置し
   た後でなければ上下スライドさせてはならないこと。
  (エ) くさび緊結式足場に使用する場合は、手すり及び中桟を設置した後でなければ上下移動させて
   はならないこと。
  (オ) 要求性能墜落制止用器具を取り付ける設備として使用するときは、必要な強度を有していること
   を確認すること。
  (カ) 製造者が定める使用方法等により使用すること。

4 要求性能墜落制止用器具を取り付ける機材の性能及び使用方法
 (1) 性能
  要求性能墜落制止用器具の取付設備として使用する親綱、親綱支柱及び緊張器(以下「親綱機材」と
 いう。)の性能は、別表5の「親綱機材の性能」によるものであること。

 (2) 使用方法
  親綱機材は、別表6の「親綱支柱・支柱用親綱・緊張器等の使用方法」及び製造者の定める使用方法
 等により使用すること。



別表1PDFが開きます(PDF:222KB)
別表2PDFが開きます(PDF:203KB)
別表3PDFが開きます(PDF:185KB)
別表4PDFが開きます(PDF:160KB)
別表5PDFが開きます(PDF:202KB)
別表6PDFが開きます(PDF:164KB)