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別紙2  
                                   切替弁が満たすべき要件  

(1) ボイラーの運転中は、いかなる場合においても、安全弁の公称吹出し量が確保されるものであるこ
   と。 
(2)  切替弁は、内部の弁体が、両方の安全弁を同時に閉止・隔離する位置をとらない構造とすること。 
(3)  切替弁は、どちらの安全弁が作動可能な状態にあるかを明示する機構を持っていること。これは、
   切替弁のどちらの出口が開となっているかを示すようになっていれば足りること。 
(4)  切替弁は、一方の出口が完全に開、他方が完全に閉となっている場合に限って、施錠できる構造と
   なっていること。さらに、切替弁は切替作業中を除き、施錠又は封印し、その旨を示した警告札を備
   えること。切替はボイラー技士が行い、当該ボイラーの作業主任者は切替後、弁が施錠又は封印され
   るまで立ち会うこと。 
(5)  切替弁は、隔離された安全弁と切替弁の閉状態の出口部分との間を安全に圧抜きできる弁を備えて
   いるものであること。さらに、隔離された安全弁の整備を行う前に、この圧抜き弁を完全に開としな
   ければならないことを示す警告札を切替弁に備えること。 
(6)  切替弁の材料及び構造は、安全弁のそれらと同等以上の機械的性質を有するものであること。 
(7)  安全弁の吹出しによる反力に、切替弁、取付管台、容器あるいは配管が耐える構造であることを示
   す強度計算がなされていること。  
(8)  切替弁の入口は、「入口」と明確に刻印されているものであること。 
(9)  切替弁は、以下の事項に係る銘板が取り付けられていること。    
     [1] 安全弁のオリフィス有効断面積及び吹出し係数Kd    
     [2] 切替弁のCv値    
     [3] 切替弁の製造者 
(10) 切替弁は、安全弁の動作に支障のない容量を有するものであること。これは、例えば、蒸気に対す
   る切替弁が以下によって算出されるCvと同等かそれ以上のCv値を有するものであれば足りること。 

     

      Kd:安全弁の実際吹出し係数 
      Ks:安全弁の過熱蒸気補正係数  
      A:安全弁の実際断面積(mm2){in.2}
      Pr:(1.03×安全弁の設定圧力)+0.101(MPa abs)
        {(1.03×安全弁の設定圧力)+14.7(psi abs)}       
      δ:Prにおける蒸気密度(kg/m3){lb/ft3} 
(11) 切替弁の製造者によって、種類、型式、サイズごとにCvを決定した試験結果証明書が発行されてい
   ること。試験は製造者の立会いの下に行い、製造者により証明しなければならない。試験結果証明書
   には、試験に用いる設備、試験方法及び手続きについて付記すること。
(12) 切替弁の銘板に表示される事項は、製造者のデータ報告書に明示されていること。