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デリツク構造規格
   第一章 構造部分(第一条−第二十五条)

デリツク構造規格 目次

第一節  材料

(構造部分の材料)
第一条  構造部分(はしご、運転室、囲い、覆(おおい)その他機体の強度計算において荷重がかからな
  いものとして取り扱われる部分を除く。以下同じ。)の材料は、次の各号に掲げる鋼材又はこれらと同
  等以上の機械的性質を有する鋼材でなければならない。ただし、つり上荷重が五トン未満又は主柱及び
  ブームの長さが十二メートル未満のデリツクの構造部分の材料については、この限りでない。
  一  日本産業規格G三一〇一(一般構造用圧延鋼材)に定める一種又は二種の規格に適合する鋼材
  二  日本産業規格G三一〇六(溶接構造用圧延鋼材)に適合する鋼材
  三  日本工業規格G三一〇四(リベツト用圧延鋼材)に適合する鋼材
  四  日本産業規格G五一〇一(炭素鋼鋳鋼品)に定める二種から四種までの規格に適合する鋼材
2  前項本文の規定にかかわらず、構造部分の材料は、都道府県労働局長が認めた場合には、耐食アルミ
 ニユーム合金押出形材、耐食アルミニユーム合金板等の材料とすることができる。
3  第一項本文の規定は、構造部分の部材として使用するワイヤロープについては、適用しない。

(鋼材の定数)
第二条  前条第一項の鋼材の定数は、次の表の上欄に掲げる係数の種類に応じて、それぞれ同表の下欄に
  掲げる値によるものとする。(表)
(デリックの構造部分の材料)
第三条  第一条第一項ただし書のデリツクの構造部分の材料として木材を使用する場合には、その木材は、
  強度上著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等の欠陥がないものでなければならない。

第二節  許容応力

(材料の許容引張応力等)
第四条   次の表の上欄に掲げる鋼材であつて構造部分に使用するものの許容引張応力、許容圧縮応力、
  許容せん断応力及び許容曲げ応力の値は、それぞれ同表の下欄に掲げる値以下でなければならない。(表)
2  前項の鋼材(日本産業規格G五一〇一(炭素鋼鋳鋼品)に適合する鋼材を除く。)の許容座屈応力の値
  は、次の式により計算を行なつて得た値以下でなければならない。
    この式において、fk、fc、ω及びλは、それぞれ次の値を表わすものとする。
    fk  許容座屈応力(単位  ニュートン毎平方センチメートル)
    fc  許容圧縮応力(単位  ニュートン毎平方センチメートル)
    ω  別表に定める座屈係数
    λ  有効細長比

3  第一項の鋼材のうち日本産業規格G五一〇一(炭素鋼鋳鋼品)に適合する鋼材の許容座屈応力の値は、
  都道府県労働局長が認める値以下でなければならない。
4  第一項の鋼材以外の鋼材であつて構造部分に使用するものの許容引張応力、許容圧縮応力、許容せん
  断応力、許容曲げ応力及び許容座屈応力(以下「許容応力」という。)の値は、次の各号に定める値以
  下でなければならない。
  一  鋼材に関する日本産業規格に適合する鋼材にあつては、当該規格に定める機械的性質に基づき都道
    府県労働局長が認める値
  二  日本産業規格Z二二四一(金属材料引張試験方法)に定める引張試験のみが行なわれたものにあつ
    ては、当該試験の結果に基づき都道府県労働局長が認める値
  三  引張強さが明らかでない鋼材のうち鋳鋼品にあつては、日本産業規格G五一〇一(炭素鋼鋳鋼品)
    に定める二種の規格に適合する鋼材の許容応力の値
  四  引張強さが明らかでない鋼材のうち鋳鋼品以外のものにあつては、日本産業規格G三一〇一(一般
    構造用圧延鋼材)に定める一種の規格に適合する鋼材の許容応力の値

(溶着部の許容応力)
第五条  鋼材で構成される構造部分の溶接箇所の溶着部の許容応力(許容座屈応力を除く。)の値は、前
  条第一項又は第四項に規定するそれぞれの値(溶接加工の方法がすみ肉溶接である場合には、許容せん
  断応力の値)に、次の表の上欄に掲げる溶接加工の方法及び同表の中欄に掲げる鋼材の種類に応じて、
  それぞれ同表の下欄に掲げる係数を乗じた値以下でなければならない。(表)
2  前項の表の放射線試験を行なうものの欄に掲げる係数は、日本工業規格Z二三四一(金属材料の放射
  線透過試験方法)に定める放射線試験を溶接箇所の全長の二十パーセント以上の長さについて行なう場
  合に限り、適用するものとする。
3  前項の放射線試験を行なう場合には、溶接箇所は、その補強盛りが、母材の表面と同一の面まで削ら
  れていなければならない。ただし、補強盛りの中央における高さが、次の表の上欄に掲げる母材の厚さ
  に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる高さ以下である場合には、この限りでない。(表)

(繊維方向の許容応力)
第六条  次の表の上欄に掲げる木材であつて構造部分に使用するものの繊維方向の許容応力(許容座屈応
  力を除く。)の値は、それぞれ同表の下欄に掲げる値以下でなければならない。(表)
2  前項の木材の繊維方向の許容座屈応力の値は、次の式により計算を行なつて得た値以下でなければな
  らない。
    この式において、fk、fc及びλは、それぞれ次の値を表わすものとする。
    fk  許容座屈応力(単位  ニュートン毎平方センチメートル)
    fc  許容圧縮応力(単位  ニュートン毎平方センチメートル)
    λ  有効細長比

(許容応力の値)
第七条  第一条第二項の規定により使用する材料及びこれにより構成される構造部分の溶接箇所の溶着部
  の許容応力の値は、当該材料の化学的成分及び機械的性質に基づき都道府県労働局長が認める値以下でな
 ければならない。

(許容応力の値)
第八条  前四条に規定する許容応力の値は、応力の値が垂直動荷重の位置若しくは大きさ又は水平動荷重
  の方向若しくは大きさにより変化する場合には、同条の規定にかかわらず、最大応力の値と最小応力の
  値との比及び応力の値の変化の繰り返し数に応じて、同条  に定める値を減少させた値でなければなら
  ない。

(許容応力の値)
第九条  前五条に規定する許容応力の値は、第十四条第一項第二号又は第三号若しくは第四号の組合せに
  よる計算においては、それぞれ十五パーセント以下又は三十パーセント以下の範囲において割り増した
  値とすることができる。

第三節  荷重

(荷重)
第十条  構造部分にかかる荷重は、次の各号に掲げる荷重とする。
  一  垂直荷重
  二  水平荷重
  三  風荷重
  四  地震荷重
2  前項の規定にかかわらず、屋外に設置されるデリツク以外のデリツクについては、同項第三号に掲げ
  る荷重を構造部分にかかる荷重としないことができる。

(風荷重)
第十一条  前条第一項第三号の風荷重は、次の式により計算を行なうものとする。この場合において、風
  速は、暴風時にあつては毎秒五十メートル、暴風時以外にあつては毎秒十六メートルとする。
  W=qCA
    この式において、W、q、C及びAは、それぞれ次の値を表わすものとする。
    W  風荷重(単位  ニュートン)
    q  速度圧(単位  ニュートン毎平方メートル)
    C  風力係数
    A  受圧面積(単位  平方メートル)
2  前項の速度圧の値は、次の式により計算を行なうものとする。
    この式において、q、v及びhは、それぞれ次の値を表わすものとする。
    q  速度圧(単位  ニュートン毎平方メートル)
    v  風速(単位  メートル毎秒)
    h  風を受ける面の地上からの高さ(単位  メートル)(高さが十五メートル未満の場合には、十五)
3  第一項の風力係数の値は、風洞試験による場合を除き、次の表の上欄に掲げる風を受ける面の種類及
  び同表の中欄に掲げる充実率に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。(表)
4  第一項の受圧面積は、風を受ける面の風の方向に直角な面に対する投影面積とする。この場合におい
  て、風を受ける面が風の方向に対して二面以上重なつてあるときは、次の各号に定めるところによる。
  一  風を受ける面が二面重なつてあるとき  風の方向に対して第一の面となる面の投影面積に、風の方
    向に対して第二の面となる面のうち第一の面と重なつている部分の投影面積の六十パーセントの面積
    及び風の方向に対して第二の面となる面のうち第一の面と重なつていない部分の投影面積を加えた面
    積
  二  風を受ける面が三面以上重なつてあるとき  前号の面積に、風の方向に対して第三面以下となる面
    のうち前方にある面と重なつている部分の投影面積の五十パーセントの面積及び風の方向に対して第
    三面以下となる面のうち前方にある面と重なつていない部分の投影面積を加えた面積

(地震荷重)
第十二条  第十条第一項第四号の地震荷重は、デリツクにその垂直荷重の二十パーセントに相当する荷重
  の水平荷重がかかるものとして計算を行なうものとする。

第四節  強度計算等

(有効細長比の値)
第十三条  主柱、ブーム又は圧縮力がかかる控えは、その有効細長比の値が百五十以下でなければならな
  い。

(部材の断面に生ずる応力の値)
第十四条  構造部分を構成する部材の断面に生ずる応力の値は、次の各号に掲げる組合せによる計算にお
  いて、それぞれ第二節に定める許容応力の値をこえてはならない。
  一  静荷重係数を乗じた垂直静荷重及び動荷重係数を乗じた垂直動荷重の組合せ
  二  静荷重係数を乗じた垂直静荷重、動荷重係数を乗じた垂直動荷重、動荷重係数を乗じた水平動荷重
    及び暴風時以外のときの風荷重の組合せ
  三  垂直静荷重、垂直動荷重(荷の荷重を除く。)及び暴風時の風荷重の組合せ
  四  垂直静荷重、垂直動荷重(荷の荷重を除く。)及び地震荷重の組合せ
2  前項の規定による応力の値の計算は、同項各号に掲げる組合せにおいて構造部分の強度に関し最も不
  利となる場合の荷重によつて行なうものとする。
3  第一項第一号及び第二号の静荷重係数及び動荷重係数は、それぞれデリツクの種類型式、荷重率、運
  転時間率、定格速度、衝撃及び構造部分の形状に応ずる値とする。

(剛性の保持)
第十五条  構造部分は、当該デリツクの使用に支障となる変形が生じないように剛性が保持されているも
  のでなければならない。

第五節  控え等

(控え)
第十六条  控えは、次の各号に定めるところによるものでなければならない。
  一  架空電路に近接していないこと。
  二  ガイロープである控えにあつては、次に定めるところによること。
    イ  クリツプ、ターンバツクル、シンブル等の金具を用いて緊張されていること。
    ロ  ガイロープ用アンカ又はこれと同等以上に堅固な固定物に確実に取り付けられていること。
    ハ  シヤツクル、シンブル等の金具を用いて主柱と緊結されていること。
    ニ  イの場合において金具としてターンバツクルが用いられているときは、よりもどりを防止するた
      めの措置が講じられていること。
  三  ガイデリツク又はジンポールデリツクのガイロープである控えにあつては、次に定めるところによ
    ること。
    イ  数は、ガイデリツクにあつては六以上、ジンポールデリツクにあつては三以上であること。
    ロ  等間隔に配置されていること。
    ハ  等間隔に配置することができない場合には、ガイロープの数を増やすこと等の方法によつて主柱
      を安定させるための補強の措置が講じられていること。

(ガイデリック等)
第十七条  ガイデリツク又はスチフレツグデリツクであつてブルホイールを有するものは、当該ブルホイ
  ールと主柱とを結ぶ控えを有するものでなければならない。

(主柱)
第十八条  長さが二十メートルをこえる主柱は、はしごを全長にわたつて備えるものでなければならない。

(はしご)
第十九条  はしごは、次の各号に定めるところによるものでなければならない。
  一  踏さんは、二十五センチメートル以上三十五センチメートル以下の間隔で、かつ、等間隔に設けら
    れていること。
  二  踏さんと直近の固定物までの水平距離は、十五センチメートル以上であること。
  三  側木を有しないものにあつては、踏さんは、人の足が横に滑り出ないようになつているものである
    こと。

第六節  加工

(リベット穴等)
第二十条  リベツト穴又はボルト穴は、次の各号に定めるところによるものでなければならない。
  一  ドリルを用いてあけられていること。
  二  かえり又はまくれがないこと。

(ボルト等)
第二十一条  ボルト、ナツト及び小ねじは、ゆるみ止め又は抜け止めが施されているものでなければなら
  ない。

(溶接及びリベット締め)
第二十二条  溶接及びリベツト締めが行なわれている部分は、溶接が行なわれた後にリベツト締めが行な
  われたものでなければならない。

(溶接)
第二十三条  溶接は、鋼材について行なうときは、次の各号に定めるところによるものでなければならな
  い。
  一  アーク溶接であること。
  二  日本工業規格Z三二一一(軟鋼用被覆アーク溶接棒)に適合する溶接棒又はこれと同等以上の性能
    を有する溶接棒を用いて行なわれたものであること。
  三  母材が予熱される場合を除き、溶接を行なう場所の温度が摂氏零度以下のときに行なわれたもので
    ないこと。

(溶接)
第二十四条  溶接箇所は、次の各号に定めるところによるものでなければならない。
  一  溶け込みが十分で、かつ、割れ又はアンダカツト、オーバーラツプ、クレータ等であつて強度上の
    欠陥となるものがないこと。
  二  放射線試験が行なわれたものにあつては、日本工業規格Z二三四一(金属材料の放射線透過試験方
    法)に定める試験結果の等級分類の三級(圧縮力のみがかかる溶接箇所については、四級)以上であ
    ること。

(陣笠)
第二十五条  ガイデリツクのさら形の陣笠(がさ)(鋳鋼製のものを除く。)のさらの部分は、プレス加工
  により成形されたものでなければならない。