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安全関係構造規格の施行について
改正履歴


                                       基 発 第 671 号
                                       昭和47年10月16日



   
              安全関係構造規格の施行について

                                     

 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)の制定に伴い、同法第42条の規定に基づき、プレス機械又はシ
ヤーの安全装置構造規格(昭和47年労働省告示第78号)、ゴム・ゴム化合物又は合成樹脂を練るロール機
及びその急停止装置の構造規格(昭和47年労働省告示第79号)、クレーン又は移動式クレーンの過負荷防
止装置構造規格(昭和47年労働省告示第81号)、アセチレン溶接装置のアセチレン発生器構造規格(昭和47
年労働省告示第84号)、フォークリフト構造規格(昭和47年労働省告示第89号)および紡績機械及び製綿機
械並びにこれらの安全装置の構造規格(昭和47年労働省告示第90号)がそれぞれ新たに制定された。
 また、木材加工用丸のこ盤並びにその反ばつ予防装置及び歯の接触予防装置の構造規格(昭和47年労働
省告示第86号)、手押しかんな盤及びその刃の接触予防装置の構造規格(昭和47年労働省告示第87号)およ
びアセチレン溶接装置の安全器及びガス集合溶接装置の安全器構造規格(昭和47年労働省告示第88号)に
ついては、それぞれ旧規格を廃止するとともに、従来の規制に新規事項を加えて新たな規格としたもの
である。
 さらに、電気機械機具防爆構造規格(昭和44年労働省告示第16号)および研削盤等構造規格(昭和46年労
働省告示第8号)がそれぞれ昭和47年労働省告示80号および昭和47年労働省告示第85号により一部改正さ
れた。
 これらの告示はいずれも原則として昭和47年10月1日から適用されることとなった。
 ついては、今回の構造規格の制定または改正の趣旨を十分理解し、関係者への周知徹底をはかるとと
もに、とくに下記の事項に留意して、その運用に遺憾のないようにされたい。
 なお、廃止前の労働安全衛生規則(昭和22年労働省令 構造規格の規定に関する通達で、これらの構造
規格に相当する規定があるものについては、当該規定に関するものとして取り扱われたい。

                      記

第1   (略)
第2   ゴム、ゴム化合物又は合成樹脂を練るロール機及びその急停止装置の構造規格関係
 1.  第1条関係
   本条の「急停止装置」を例示すれば次のとおりであること。
  (1)  機械的制動による急停止装置
   イ  メカニカルブレーキ急停止装置
   ロ  マグネツト・カツプリング、マグネツト・ブレーキ急停止装置
   ハ  その他(バーミングハム型クラツチ、ラチエツト付きスクリユー・クロークラツチ)
  (2)  電気的制動(逆相制動法)による急停止装置
 2.  第3条関係
   操作部には、作業者が緊急の際に操作部を容易に識別できるようにするため、彩色を施すよう指
  導すること。
 3.  第5条関係
   第2項の「電磁開閉器」については、本項に規定する耐電圧試験のほか、日本電機工業会標準規格
  JEM1167-1969(高圧交流電磁接触機)の絶縁抵抗試験および寿命試験の項に定める基準(寿命試験の合
  格基準については、機械的寿命が百万回以上および電気的寿命が十万回以上とする。)に適合する性
  能を有するものとすること。
 4.  第6条関係
   本条の「水又は粉じんが入るおそれのない構造」とは、「防水形」または「防じん形」のような完
  全密閉式のものをいう趣旨ではなく、水または粉じんの浸入防止の目的をおおむね達し得るように全
  面を閉鎖した構造のものをいうこと。したがつて、一部に金綱等の通風孔があつても差しつかえない
  ものであること。
 5.  その他
   急停止装置の制御用電磁継電器は、日本電機工業会標準規格JEM1230-1969の絶縁抵抗試験、耐電圧
  試験および寿命試験の項に定める基準(寿命試験の合格基準については、機械的寿命が百万回以上お
  よび電気的寿命が十万回以上とする。)に適合する性能を有するものとすること。
第3   クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格関係
 1.  第1条関係
  (1)  第1項の「つり上げる荷の荷重」には、時切り時の振動、衝撃等により瞬間的に計器の針が触れ
   て示す場合の荷重は含まないこと。
  (2)  第1項の「作業半径に応じた定格荷重」は、「傾斜角に応じた定格荷重」でも差しつかえないこ
   と。
  (3)  第1項の「停止させる機能」とは、過負荷側には作動しないが、安全側には作動する機能をいう
   趣旨であること。
  (4)
   イ  第2項の「作動精度」とは、過負荷防止装置が実際に作動したときの荷重と当該装置が作動し
    なければならないときの定格荷重(ジブを有するクレーンまたは移動式クレーンにあつては、作
    業半径に応じた定格荷重につり具の重量およびジブ先端部等価重量を考慮したものとする。)と
    の差の範囲(許容誤差)を百分率で表わしたものをいうこと。
   ロ  第2項の「作動精度」は、荷をつってジブを倒して行く場合において測定したときの値をもつ
    て示すこととして差しつかえないこと。
  (5)  第2項に規定する過負荷防止装置を備えたジブを有するクレーンまたは移動式クレーンの明細書
   には、定格荷重のほかに作動精度および安定度の値(定格荷重を性能曲線で示してあるものについ
   ては、それらの値を示す曲線)を付記させること。
 2.  第2条関係
   本条の「調整」には、作動精度の確認を行なうことが含まれること。
 3.  第4条関係
   本条の「移動式クレーンの作動」には、道路上等を走行させる場合を含むこと。
 4.  第6条関係
   本条の「銘板」は、機械等検定規則(昭和47年労働省令第45号)第10条の規定に基づく検定合格標章
  と併用して差しつかえないこと。
第4   研削盤等構造規格関係
 I   改正の要点
  1.  動力しゃ断装置の規定を新設したこと(第3条の2)。
  2.  ストレートフランジの直径は、取り付ける研削といしの直径の3分の1以上とされていたのを、一
   定の補強した切断といしに取り付けるものに限り、4分の1以上でよいこととしたこと(第16条第2項)
  3.  一定の切断といしに使用されるアルミニウム製の覆いの構造基準を定めたこと(第20条第3項およ
   び第25条第3項)
  4.  その他、研削といしの取付け具、スリープフランジ等の接触幅および別表について、所要の整備
   をしたこと(第2条第1項、第17条第2項および別表)。
 II  細部事項
  1.  第2条第1項関係
   (1)  表中「ナツト付き砲弾形といし等」の「等」には、ナツト付き平形といし、ナツト付き片へこ
    み形といしおよびバルブシート用ナツト付き研削といしが含まれること。
   (2)  表中「精密内面研削盤の内研軸」とは、いわゆる「クイル」をいい、一例を示せば次の図のと
    おりであること。
 
 
 
  2.  第3条の2関係
    第1項の「その作業位置を離れることなく操作できる位置」とは、通常の作業範囲において操作
   できる位置をいい、材料の取扱い位置と機械の操作位置とが同一でない機械にあつては、動力しゃ
   断装置が通常の作業範囲(材料の取扱いおよび機械の操作の範囲)において操作できる位置に設けら
   れていれば足り、また、遠隔操作の機械、自動化されている機械または2台以上の機械で1人の労働
   者により操作されるもの等にあつては、当該機械を操作するものが通常の作業範囲において容易に
   しゃ断操作ができれば足りること。
第5   木材加工用丸のこ盤並びにその反ばつ予防装置及び歯の接触予防装置の構造規格関係
 I  従来の規格との主な相違点
  1.  木材加工用丸のこ盤に関して新たに規格を設けたこと(第1章)。
  2.  自動送り装置を有する丸のこ盤の反ばつ防止爪について規定したこと(第24条第2項)。
  3.  携帯用丸のこ盤の歯の接触予防装置について規定したこと(第30条)
 II  細部事項
  1.  第2条関係
   (1)  第1項ただし書きの「マルチプルサイザー等」の「等」には、多列エジヤーが含まれること。
   (2)  第2項の「圧入等」の「等」には、回り止めが含まれること。
   (3)  第3項の「しまり勝手」とは、丸のこの回転方向にしまることをいうこと。
   (4)  第3項の「しまり勝手」とすることが作業の性質上困難な木材加工用丸のこ盤で移動側フラン
    ジに回り止めを施したものについては、丸のこ盤の締付けねじがしまり勝手にならなくても差し
    つかえないこと。
  2.  第3条関係
    第1項の「変形」とは、厚さ不足、熱膨張等による変形をいうこと。
  3.  第4条関係
    本条の「その反ぱつにより労働者に危険を及ぼすおそれのないもの」には、走行のこ盤、ダブルサ
   イザーおよび携帯用丸のこ盤が含まれること。
  4.  第6条関係
    第1項は、割刃または歯の接触予防装置と丸のことが常に同一の平面上にあるように取り付けるべ
   きことを定めたものであること。
  5.  第7条
   (1)  本条の「ブレーキ」は、動力をしゃ断した場合に回転する丸のこ軸を有効に制動できるもので
    あれば足り、必ずしも急停止装置であることを要しないこと。また、電気式または機械式の種類
    を問わないこと。
   (2)  第1号の「10秒以内に丸のこ軸の回転が停止する」とは、新品時のみでなく常にの意であること。
   (3)  第2号の「携帯用丸のこ盤」とは、人力で携帯できるもので、かつ、使用の際手で当該丸のこ盤
    を保持するものをいうこと。したがつて、携帯用の丸のこ盤にスタンドを取り付けて定置式の丸の
    こ盤と同様の状態で使用するものは、本号の携帯用丸のこ盤には該当しないこと。
   (4)  第3号の「その他接触による危険のおそれのないもの」とは、丸のこの位置が作業者の位置から
    十分離れたところにあつて、接触の危険がないもの等をいうこと。また、本号に該当する木材加工
    用丸のこ盤としては、リツパー、ギヤングリツパー、多列エジヤー、マルチプルサイザー、ジヤン
    ピング式の走行のこ盤(切断時以外は丸のこが露出しない走行のこ盤)等があること。
  6.  第8条関係
   (1)  電磁ブレーキを有する木材加工用丸のこ盤は、丸のこを取り替える際に丸のこ軸が回転する危
    険がないので、本条の丸のこ軸固定装置を備える必要がないこと。
   (2)  木材加工用丸のこ盤の運転を開始する場合には、丸のこ軸固定装置が働いていないことを確認し
    た後行なうよう指導すること。
  7.  第9条関係
    第1項の「その作業位置を離れることなく操作できる位置」とは、通常の作業範囲において操作で
   きる位置をいい。材料の取扱い位置と機械の操作位置とが同一でない機械にあつては、動力しゃ断
   装置が通常の作業範囲(材料の取扱いおよび機械の操作の範囲)において操作できる位置に設けられ
   ていれば足り、すた、遠隔操作の機械、自動化されている機械または2台以上の機械で1人の労働者
   により操作されるもの等にあつては、当該機械を操作するものが通常の作業範囲において容易にしゃ
   断層性できれば足りること。
  8.  第10条関係
    本条は、危険な回転部分の露出を最小限にする趣旨で、すべての木材加工用丸のこ盤について適
   用されるものであること。
  9.  第30条関係
   (1)  第1項の「歯の切断に必要な部分以外の部分をおおうことのできる構造」とは、切断に必要な部
    分以外の部分については、歯底をこえておおうことのできる構造の意であること。
   (2)  第2項の「作業者が歯の切断部を見ることのできる構造」とは、固定覆いの側面に切欠けを設け
    る等の構造をいうこと。
   (3)  第3項第2号は、いわゆるロツク装置が設けられている場合には作業者が移動覆いを開いてロツク
    したまま作業を行なうおそれがあるので、これを防止するため規定したものであること。
  10. 第31条関係
    第1項第3号の「定格電流」については、単相直巻電動機を使用する木材加工用丸のこ盤にあつて
   は、定格出力の正確な算定が困難なため定格電流の表示でさしつかえないこととしたものであるこ
   と。
第6   手押しかんな盤及びその刃の接触予防装置の構造規格関係
 I   従来の規格との主な相違点
  1.  手押しかんな盤に関して新たに規格を設けたこと(第1章)
  2.  その他所要の整備をしたこと(第14条および第15条第1項)
 II  細部事項
  1.  第2条関係
   (1)  第1号の「A形の刃」とは、取付け穴のある厚刃をいうこと。
   (2)  第1号の「取付け穴のうち少なくとも1個を袋穴とする方法」の例を示せば次の図のとおりで
    あること。
 
  
 
   (3)  第2号の「B形の刃」とは、取付け穴のない薄刃をいうこと。
   (4)  第2号の「かんな胴の取付けみぞ又は刃押えの断面をくさび形とする方法その他これに準ずる
    方法」の例を示せば次のとおりであること。
          イ 取付けみぞの断面をくさび形とする方法
 
   
 
          ロ 刃押えの断面をくさび形とする方法
 
   
 
          ハ その他これに準ずる方法
 
   
 
  2.  第4条関係
    本条の「携帯用のもの」とは、人力で携帯できるもので、かつ、使用の際手で当該手押しかんな
   盤を保持するものをいうこと。したがつて、携帯用の手押しかんな盤と同様の状態で使用するもの
   は、携帯用のものに該当しないこと。
   (1)  本条の「ブレーキ」は、動力をしゃ断した場合に回転するかんな胴を有効に制動できるもので
    あれば足り、必ずしも急停止装置であることを要しないこと。また、電気式または機械式の種類
    を問わないこと。
   (2)  本条の「10秒以内にかんな胴の回転が停止する」とは、新品時のみではなく常にの意であるこ
    と。
  3.  第7条関係
   (1)  電磁ブレーキを有する手押しかんな盤は、刃を取り替える際にかんな胴が回転する危険がない
    ので、本条のかんな胴固定装置を備える必要がないこと。
   (2)  手押しかんな盤の運転を開始する場合には、かんな胴固定装置が働いていないことを確認した
    後行なうよう指導すること。
  4.  第8条関係
    第1項の「その作業位置を離れることなく操作できる位置」とは、通常の作業範囲において操作
   できる位置をいい、材料の取扱い位置と機械の操作位置とが同一でない機械にあつては、動力しゃ
   断装置が通常の作業範囲(材料の取扱いおよび機械の操作の範囲)において操作できる位置に設けら
   れていれば足り、また、遠隔操作の機械、自動化されている機械または2台以上の機械で1人の労働
   者により操作されるもの等にあつては、当該機械を操作するものが通常の作業範囲において容易に
   しゃ断操作ができれば足りること。
  5.  第9条関係
    本条の「刃の先端との間隙を3mm以下に調節できる構造」とは、いかなる切込み深さにおいても
   間隙を3mm以下に調整できる構造をいう趣旨でなく、一定の切込み深さにおいて間隙を3mm以下に
   調節できる構造であれば足りるものであること。
  6.  第10条関係
    テーブル上の定規を移動した場合に生ずる定規の裏側のかんな胴の露出部分については、本条
   により覆いを設けなければならないものであること。
  7.  第15条関係
    第1項第3号の「定格電流」については、単相直巻電動機を使用する手押しかんな盤にあつては、
   定格出力の正確な算定が困難なため定格電流の表示で差しつかえないこととしたものであること。
第7   フォークリフト構造規格関係
 1.  第1条〜第3条関係
  (1)  第1条から第3条までに規定する安定度の試験方法は、日本工業規格D6001(フォークリツトトラツ
   ク)の3.2.3「安定度試験」によること。
  (2)  第1条から第3条までの表中「左右の安定度」の「走行時の基準無負荷状態」における「こう配」
   の値については、その値が、最大荷重が5トン未満のフォークリフトにあつては50%〓最大荷重が5
   トン以上のフォークリフトにあっては40%を超えるときは、それぞれ50%または40%とすること。
  (3)  第2条および第3条の表備考1の「フォークの上面を床上30cmとした状態」とすることのできない
   構造のものにあつては、フォークの上面をアウトリガーの上面またはフロントタイヤの上端から上
  方15cmとした状態とすることで差しつかえないものであること。
 2.  第4条関係
  (1)  第1項の「走行を制動し、及び停止の状態を保持するための制動装置」は、道路運送車両の保安
   基準(昭和26年運輸省令第67号)第12条に規定する制動装置で差しつかえないこと。
  (2)  第2項の制動装置の性能試験の方法は、日本工業規格D6001(フォークリフトトラツク)の3.3.(2)
   「ブレーキ試験」によること。
  (3)  第3項の制動装置の性能試験は、かわいたほ装道路面でおこなうものとすること。
 3.  第5条関係
   本条の「方向指示器」は、道路運送車両の保安基準第41条に規定する方向指示器で差しつかえな
  いこと。
 4.  第6条関係
   本条の「警報装置」は、道路運送車両の保安基準第43条に規定する警音器で差しつかえないこと。
 5.  第8条関係
  (1)  本条の「フォーク、ラム等」の「等」には、バケツト、クランプ、ドラムキャリヤ等が含まれ
   ること。
  (2)  第2号の「応力の値」は、次の式により算出すること。
    σ=W(3C+2δ)/2b
    ただし
     σ:応力の値(Kg/mm)
     W:最大荷重(Kg)
     C:基準荷重中心(mm)
     δ:ホークの厚さ(次の図のX-X断面における厚さ)(mm)
     b:ホークの幅(次の図のX-X断面における幅)(mm)
 
   
 
第8   紡績機械及び製綿機械並びにこれらの安全装置の構造規格関係
 1.  第1条関係
   本条の「回転体」とは、混打綿機のビーター、りゆう綿機のシリンダー、切綿機のカツターのよ
  うに、惰力が大きい回転体をいう趣旨であること。
 2.  第2条関係
   第1号後段は、主として紡毛紡績機械、麻紡績機械等に係る安全装置の覆いをいう趣旨であること。