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都道府県産業保健推進センターの設置について

改正履歴


                                                                             基発第227号
                                                                           平成5年4月1日
																																					 
  職場における産業保健活動を一層活発にしていくためには、事業主の理解はもとよりであるが、これに
加え幅広い産業医学に精通した産業医を中心とする産業保健関係者の役割が重要である。
  そこで、産業保健関係者が、事業場における労働衛生管理の現状、労働者の健康状態等を踏まえて、最
新の産業医学、労働衛生工学等の知見に基づき、その機能を十分発揮していけるよう支援機能の一層の充
実を図る必要があることから、下記により、労働福祉事業団において、都道府県産業保健推進センターの
設置及び運営を行うこととしたところである。
  各局においては、都道府県医師会等関係機関と十分な連携を図りつつ、都道府県産業保健推進センター
の運営に協力されたい。

記
1  都道府県産業保健促進センターの整備概要
  (1)  整備計画
        平成5年度は、産業医等の専門的技術等に関する支援機能を十分発揮できるようにするためのノ
      ウハウ蓄積を図るためモデル的に実施するとの観点から、全国的に6か所(山形県、栃木県、愛知
      県、兵庫県、広島県、福岡県)整備する。
        次年度目以降は、地域バランス等を考慮しつつ、順次整備する。
  (2)  設置場所
        都道府県産業健康推進センターは、県庁所在地その他これに準ずる場所で産業医活動の支援に適
      切な場所に整備することとする。
  (3)  運営方法
        都道府県産業健康推進センターの運営に当たっては、都道府県医師会等と協議の上産業保健関係
      機関等からなる都道府県産業保健推進センター運営協議会を設置し、当該協議会に必要な事項を諮
      りながら業務の運営を行うものとする。
2  都道府県産業保健推進センターの業務
    都道府県産業保健推進センターは次の業務を行う。
  (1)  地域産業保健センターに対する支援
        地域産業保健センターに関し、必要な支援を行うとともに、定期的に連絡会議を主催することに
      より、密接な連携を図るものとする。
  (2)  産業保健に関する専門的相談
        産業医等の産業保健関係者に対し、次に掲げる方法により産業保健に関する専門的相談を実施す
      る。
      イ  窓口相談(電話相談や文書照会に対する回答を含む。)
          産業保健活動における実情の聴取、問題解決策についてのアドバイス等を実施
      ロ  実地指導
          産業医等の個別の要請に応じた現場におけるアドバイスを実施
  (3)  産業保健情報の収集提供等
      イ  産業保健情報バンクの整備
          産業医等の産業保健関係者の依頼に応じ、産業保健関係の図書や教材等を提供するための産業
        保健情報バンクを整備する。
      ロ  産業保健関係情報誌の発行
          産業医等の産業保健関係者に対し産業保健活動に関する最新の情報を随時提供するため、地域
        の産業保健関係情報を集約して産業保健関係情報誌を発行する。
      ハ  産業保健に関する調査研究
          上記の専門的相談や情報提供等の機能に資するため、健康障害の原因分析など産業保健に関す
        る調査研究を実施する。
  (4)  産業医等に対する研修及びその支援
      イ  産業医に対する研修
          産業医の専門的能力を高めるため、次に掲げる内容の研修を実施する。
        (イ)  職業性疾病等に関するケースカンファレンス
        (ロ)  その他財団法人産業医学振興財団が都道府県医師会への委託により実施している産業医研
            修を補完する研修
      ロ  その他産業保健活動に従事する者に対する研修
          職場において産業医とともに労働者の健康管理の指導等に当たる産業保健関係者に対し必要な
        研修を実施する。
      ハ  産業医研修等に対する支援
          医師会、労働基準協会等の行う産業医その他の産業保健関係者に対して行われる研修に対し、
        教育教材の供与、研修講師の派遣、斡旋等の支援を実施する。
  (5)  産業保健に関する広報啓発
        事業主の職場における健康管理等に関する理解と協力を促すため、セミナーの開催等による広報
      啓発を行う。