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ずい道建設工事におけるガス爆発防止に関する安全総点検について
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                                                                           基発第62号の2
                                                                           平成5年2月5日
建設業における労働災害防止については、従来からその徹底を指示してきたところであるが、本年1月 23日には、茨城県水戸市の下水道建設工事現場において、可燃性ガスの爆発により6名が負傷し、さらに、 2月1日には、東京都江東区の上水道送水管建設工事現場において、切羽付近で可燃性ガスによると思わ れる爆発により、4名が死亡し、1名が重傷を負うという重大な災害が発生したところである。 現在、それぞれ所轄の局署及び本省において災害原因の究明に努めているところであるが、可燃性ガス による爆発災害の再発防止を図るため、標記について別紙により関係業界団体に対し要請を行ったところ である。 ついては、各局においては、別途指示する監督指導等の機会をとらえ、関係事業場において総点検が的 確に行われるよう指導を実施されたい。 別 紙 基発第62号 平成5年2月5日 建設業労働災害防止協会 会長あて (社)日本建設業団体連合会 会長あて (社)日本土木工業協会 会長あて (社)全国建設業協会 会長あて 労働省労働基準局長 ずい道建設工事におけるガス爆発防止に関する安全総点検について 建設業における労働災害防止については、死亡災害の撲滅をめざして種々の対策を推進していただいて いるところでありますが、本年1月23日には、茨城県水戸市の下水道建設工事現場において、可燃性ガス の爆発により6名が負傷し、さらに、2月1日には、東京都江東区の上水道送水管建設工事現場において、 可燃性ガスによると思われる爆発により、4名が死亡し、1名が重傷を負うという重大な災害が相次いで 発生したことは、誠に遺憾に堪えないところであります。 労働省においては、これらの災害の発生原因の究明等に努めているところでありますが、貴団体におか れましては、同種災害の再発防止のため会員企業に対し、下記事項を重点にずい道建設工事における安全 総点検を実施し、必要な事項について確実に改善されますよう要請いたします。 記 1 工事の計画段階における安全の確保 (1) 労働省が示したセーフティ・アセスメント指針による工事の安全性の事前評価の実施 (2) 適正な間隔で実施するボーリング調査及び近接した地域の過去の工事記録等を活用した可燃性ガ ス発生の危険性についての調査の実施 (3) 上記(2)の調査結果に基づいたガスの処理、換気の方法等に関する適正な施工計画の作成 2 工事の施工段階における安全の確保 (1) 上記1の(3)の施工計画に基づく工事の実施及び予想以上の可燃性ガスの発生が認められた場合 の適切かつ迅速な施工計画の変更 (2) 坑内の可燃性ガスの滞留しやすい場所におけるガス濃度の定期的な測定の実施 (3) 携帯用ガス検知器による測定及び検知器の点検整備の実施 (4) 可燃性ガスの濃度が高く爆発のおそれがある場合におけるセンサーと連動した自動警報装置の設 置及び点検整備の実施並びに当該装置の監視管理要員の確保 (5) 可燃性ガスの測定結果に応じた十分な換気容量の確保及び換気設備の点検整備の実施 (6) 可燃性ガスが存在する場合における坑内への火気、発火具等の持ち込みの禁止 (7) ガス爆発、火災等非常事態発生時に備えた警報設備、通話装置の設置及び点検整備の実施 (8) 救護技術管理者による呼吸用保護具、懐中電灯等の救護用設備の適正な管理及び救護訓練の実施 (9) 関係請負人を含めた定期的な非難訓練及び消火訓練の実施 (10) ガス突出等非常事態発生時における関係請負人を含めた緊急連絡体制の確立 (11) 可燃性ガスの危険性等についての関係請負人を含めた作業者に対する安全衛生教育の実施 (参考) 水戸市下水道工事における爆発火災災害について 1 発生日時 平成5年1月23日(土) 午前10時00分頃 2 発生場所 茨城県水戸市塩崎地内 3 事業場名 清水・五洋・常総共同企業体(代表 清水建設(株))・所在地:水戸市塩崎2960−1 4 工事の概要 (1) 工事名称 「03国補那久流下(こくほなくりゅうか)第472−1号管渠(シールド)工事」 (2) 発注者 茨城県珂久慈下水道事務所 (3) 工期 立坑掘削 平成4年4月15日〜平成4年7月15日 ずい道 平成4年7月20日〜平成5年1月31日 5 被害 死亡0名 負傷6名 計6名 (うち5名は出稼労働者) 6 発生状況 坑口から約720mの地点でのシールド掘進の準備作業において、シールド掘進機の運転台車付近で作 業員6名が切羽の排水作業及びポンプ増設の打合せを行っていたところ、突然可燃性ガスと思われるも のが燃焼し、瞬時にその熱風により火傷を負った。 東京都水道局送水管建設工事における爆発災害について 1 発生日時 平成5年2月1日(月) 午後11時30分頃 2 発生場所 東京都 江東区冬木3丁目地先 首都高速9号線の下 3 事業場名 鹿島・熊谷・鴻池 建設共同企業体(深川JV工事事務所) 所在地:東京都江東区富岡2−8−13 4 工事の概要 (1) 工事名:豊住給水所・江東区塩浜1丁目地先間送水管(2,000mm)新設その2工事 (2) 発注者:東京都水道局 (3) 工 期:平成3年5月9日より平成5年5月27日(その2工事分) 5 被害 死亡4名 負傷1名 合計5名(うち4名は出稼労働者) 6 発生状況 [1] 江東区冬木の立坑(深さ27m)から直径2.7mのトンネルを南側へ約1.3km掘削し(全体の掘削予 定は約1.45km)、同区塩浜1丁目付近まで工事が進んだところで災害が発生した。 [2] 2月1日の予定の掘削作業が終了したので、元請職員が当日の掘削箇所の測量を一次下請の者と ともに行うため入坑しようとしたときに爆発が発生し、切羽付近にいた二次下請の労働者5名が被 災した。 [3] 爆発は、トンネルの先端(切羽)付近で発生した可燃性ガスによるものと思われる。