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「食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン」及び
「食品包装機械の労働災害防止対策のガイドライン」の
策定について
改正履歴
                                                                          基発第220号の2
                                                                           平成7年4月7日
機械設備による労働災害は、労働災害全体の中で大きな割合を占めることから、従来より重点的に防止 対策を進めているところであるが、食品加工用機械、食品包装機械等の食品関連機械による災害件数は、 労働災害原因要素の分析(製造業対象)で見ると、昭和61年2,696人、平成元年3,044人、平成4年3,115 人と推定され、労働災害全体が減少傾向にある中で逆に増加傾向にあることから、第8次の労働災害防止 計画において、これら機械による災害の防止が重点対策の一つとして取り上げられているところである。 このようなことから、今般、食品機械の安全化と適正な使用を促進するため、中央労働災害防止協会で の専門家による検討結果を踏まえ、別添のとおり「食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン」及 び「食品包装機械の労働災害防止対策ガイドライン」を策定した。 ついては、関係事業場に対し、本ガイドラインの周知徹底を図り、これら機械による労働災害の防止対 策の推進を図られたい。 なお、本件に関して、関係事業者団体に対し別紙のとおり要請を行ったので了知されたい。 別添1 食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン 1 総則 1−1 趣旨 このガイドラインは、食品加工用機械(以下「食品機械」という。)による労働災害を防止するた め、当該機械の構造上の基準、使用時の留意事項等について示すものである。 1−2 適用範囲 このガイドラインは、食品の製造工程において切断、混合、加熱等の物理的な加工を行うために使 用される機械、装置について適用する。 なお、食品機械は多種、多様であり、本ガイドラインの適用になじまないものもありうるが、その ような食品機械についても本ガイドラインに示した基準等を考慮しつつ必要な安全上の措置を講ずる ことが望ましいものであること。 2 構造上の基準(共通事項) 2−1 基本的留意事項 製造者は、食品機械の設計・製造に当たっては、次の事項に留意すること。 イ 使用目的に応じた必要な強度、耐食性及び耐久性を有するものとすること。 ロ 危険部分は、できる限り設計・製造段階で排除するようにすること。 ハ できる限り危険範囲に身体の一部を近づける必要のない構造とすること。 ニ 機械の動力は、できる限り小さくすること。 ホ 点検・検査、清掃・洗浄、補修等が行いやすいものとすること。 ヘ 機械には、フェールセーフ、フールプルーフの機能を持たせること。 ト 人間工学的な配慮により安全性の確保を図ること。 チ 労働安全衛生法その他の法令に適合したものとすること。 2−2 安全ガード等 2−2−1 安全ガード等の設置基準 (1) 動力伝導部分、調速部分、加工部分等の作動部分で、労働者が接触することにより危険を及 ぼすおそれのある部分には安全ガード(覆い、蓋、囲い等接触等による危険から労働者を隔離、 保護するものをいう。)を設けること。 危険の態様によっては、感応式安全装置(光線式安全装置等労働者の身体の一部が危険範囲 内に入ったことを検知して機械を停止させる装置)、両手操作式安全装置(両手で操作するこ とにより機械を運転するもので、手指を操作スイッチから離し、危険範囲に入れようとしたと き機械が停止する装置)等の安全装置によっても差し支えないこと。 (2) 運転中に加工物等の飛散により労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には安全ガードを設 けること。 2−2−2 安全ガードの構造 安全ガードは、次に定めるところによること。 イ 確実な防護能力を有すること。 ロ 危険部分が内部にあることを標識等により明示すること。 ハ 必要な強度、耐久性を有すること。 ニ 内部が見える構造とするときは、十分な強度を有し、破損しても破片等が飛散しにくい材料等 を用いること。 ホ 接触により労働者に危険を及ぼすおそれのある突起物、鋭角部等がないこと。 ヘ できる限り食品機械の清掃、点検、調整等の作業の障害とならないこと。 ト 食品機械の作動部分との間に手指等がはさまれるようなすきまを生じないこと。 チ すきま、棚、網等の開口部分は、そこを通して身体が危険部分まで到達することのない大きさ であること。 リ 十分な強度及び耐久性を有する方法により取り付けられていること。 ヌ 着脱が可能なものは、次の構造であること。 (イ) 着脱が容易に行うことができ、かつ、堅固に取り付けられること。 (ロ) 取り外されているときは、原則として寸動、微動等の運転等(以下「寸動運転等」という。) 特定の運転を除き食品機械が運転できないようインターロックされていること。 ヲ 開閉式のものは、原則として次の構造であること。 (イ) 開いているときは、寸動運転等特定の運転を除き食品機械を運転できないようインターロ ックされていること。 (ロ) 開けたことにより食品機械が停止したときは、再起動操作をしなければ起動しないこと。 (ハ) 開いているとき、振動等により閉じることがないこと。 2−2−3 感応式安全装置 感応式安全装置は、労働者の身体が危険範囲内にないことを確認する機能を有するものであるこ と。 2−2−4 両手操作式安全装置 両手操作式安全装置は、次に定めるところによること。 イ 両手でスイッチを操作している間のみ食品機械が作動すること。 ロ スイッチは危険範囲から十分離れた位置にあること。 ハ 2つのスイッチは300ミリメートル以上離れていること。 ニ 押しボタンスイッチの場合は、埋頭型であること。 2−3 動力しゃ断装置 (1) 労働者がその作業位置を離れることなく操作できる位置に、スイッチ、クラッチ等の動力しゃ 断装置を設けること。 (2) 動力しゃ断装置は、容易に操作ができるもので、かつ、接触、振動等により不意に食品機械が 起動するおそれのないものであること。 2−4 非常停止装置 (1) 労働者がはさまれる、巻き込まれる、切られる等の危険を受けるおそれのある食品機械には、 非常停止装置を設けること。 (2) 非常停止装置は、次に定めるところによること。 イ 労働者に危険を及ぼすおそれのあるとき、直ちに機械を停止させることができること。 ロ 制御回路等電源のしゃ断により労働者に危険を及ぼすおそれのある回路は、非常停止装置が 作動したときでも電源がしゃ断されないこと。 ハ 非常停止装置の作動により運転が停止したときは、再起動操作をしなければ機械が起動しな いこと。 (3) 非常停止用のスイッチは次に定めるところによること。 イ 非常の際速やかに操作することができるよう、操作盤及び操作盤以外の必要な箇所で容易に 操作できる位置(危険部分の近くで、労働者がはさまれた、巻き込まれた等のときに即時に操 作できる位置等)に設けること。 ロ 2以上の作業位置を有する食品機械の場合は、それぞれの作業位置に設けること。 ハ スイッチの色は赤色とし、容易に識別することができるものとすること。 ニ 押しボタンスイッチの場合は、突頭型であること。 2−5 操作装置 食品機械の操作装置は、次に定めるところによること。 イ 作動速度を変更するためのスイッチ、レバー等は、設定された位置で確実に保持される構造とす ること。 ロ 食品機械を作動させるための押しボタンスイッチは、操作盤、スイッチケース等に収納され、か つ、当該操作盤、スイッチケース等の表面から突出しない構造とすること。 ハ 足踏み式のスイッチには、不意の起動を防止するためのカバーを設けること。 ニ 食品機械が非常停止装置、異常検出装置等の作動により運転を停止したときにその旨を表示する ランプ、警報機等を確認しやすい位置に設けること。 ホ 施錠等により電源を確実にしゃ断する等、点検、調整、修理等の作業における誤操作による危険 を防止することができる構造であることが望ましいこと。 ヘ レバー、ハンドル等によって操作を行うものにあっては、そのレバー、ハンドル等の動きの方向 と、機械の可動部分の運動方向が一致していることが望ましいこと。 ト 操作盤上のスイッチについては、次のような機能を分かりやすく表示すること。 (イ) 電源の「入」、「切」 (ロ) 油圧又は空気圧源の「入」、「切」 (ハ) 「起動」、「停止」 (ニ) 運転状態の種類(「自動」、「手動」等の状態) (ホ) 非常停止装置の作動 チ 圧力計、油面計その他の計器は、見やすい位置に設けること。 リ 操作装置は原則として1か所のみとし、複数設けるときはいずれか1か所のみでしか操作できな い構造とするか又は同時に操作しなければ作動しない構造とすることが望ましいこと。 2−6 電気装置 2−6−1 耐電圧変動 電気装置(食品機械の一部を構成するすべての電気機器をいう。以下同じ。)は、定格電圧の上 下それぞれ10%以内の電圧変動において正常に作動する構造とすること。 2−6−2 電源の単一化 (1) 電気装置は、1つの電源に接続されることが望ましいこと。 (2) 電気装置の電子機器、電磁クラッチ等が当該電気装置の他の部分と異なる電圧を必要とする 場合は、当該食品機械に内蔵された変圧器、整流器等の変換機器により必要な電圧を得る構造 とすることが望ましいこと。 2−6−3 メインスイッチ 電気装置のメインスイッチは、次に定めるところによること。 イ 点検、調整、補修等の作業を行う場合又は長期間使用しない場合に、電気装置を電源から確実 にしゃ断することができること。 ロ しゃ断容量は、当該食品機械の最大過負荷電流をしゃ断することができるものであること。 2−6−4 接地 (1) 電気装置を内蔵する食品機械及びこれと別置された附属装置には、それぞれ接地端子を設け ること。 (2) 接地端子のうち主接地端子は、電源端子の近くに設けること。 2−6−5 感電防止 (1) 充電部分の電圧はできるだけ低くすること。 (2) 50ボルトを超える電圧のかかっている充電部分で感電の危険を生ずるおそれのあるものは、 覆いを設ける等により労働者に危険を及ぼすおそれのない構造とすること。 2−6−6 防水 (1) 湿潤な場所で使用される食品機械の操作盤及び制御盤は、防滴構造のものとし、必要に応じ て防水構造とすること。 (2) 湿潤な場所で使用される食品機械の操作スイッチ、タイマー等の電気部品は、防滴構造のも のとし、必要に応じて防水構造とすること。 2−6−7 電動機 (1) 電動機は、原則として過負荷保護装置を設けること。 (2) 湿潤な場所で使用される電動機は、原則として全閉型又は全閉外扇型のものとすること。 (3) 直流電動機であって、過速度となる危険のあるものは、当該危険を防止するための措置を講 ずること。 2−6−8 制御 (1) 接触器及び継電器は、食品機械が誤作動しないように措置すること。 (2) 電動機の回転方向を制御する可逆接触器は、切替えの際に短絡が起きないように措置するこ と。 (3) 電動機を逆相制動により停止させる制御回路にあっては、電動機が停止後逆転しない構造と し、かつ、電動機が停止状態にあるときは、電動機の軸を手で動かしても電気的に作動しない 構造とすること。 (4) 停電後、電源が回復したときに自動的に再起動することにより労働者に危険を及ぼすおそれ のある食品機械には、無電圧継電器を設ける等当該危険を防止するための措置を講ずること。 (5) 電圧が変動したときに誤作動により労働者に危険を及ぼすおそれのある食品機械には、過不 足電圧継電器を設けること。 (6) 制御回路は、食品機械が誤って操作された場合においても、労働者の安全が確保できるもの とすることが望ましいこと。 2−6−9 電気系統の分離 操作盤、制御盤等の電気系統の収納箱には、油圧機器、空気圧機器等電気関係以外の機器を収納 しないか又は仕切り壁等により他の機器と分離して収納すること。 2−7 油圧装置及び空気圧装置 2−7−1 共通事項 食品機械の油圧装置及び空気圧装置は、次に定めるところによること。 イ 停電又は電気的故障が生じた場合に、労働者に危険を及ぼすおそれがないこと。 ロ 自動運転の状態において、非常の際に緊急停止することができること。 ハ 油圧又は空気圧が過度に上昇することによる危険を防止するための安全装置を設けること。 ニ 油圧又は空気圧が所定圧力以下に低下することにより危険を生じるおそれがある場合は、当該 危険を防止するための措置を講ずること。 ホ 点検が容易、かつ安全にできること。 ヘ 配管は、誤った接続を防止するために、管及び接続口を色分けする等の措置を講ずること。 ト 方向制御弁には、その作動方向を表示すること。 チ 圧力計には、回路名及び使用圧力を表示すること。 リ 圧力及び流量を調整する機器は、安全に使用できる範囲を超えて圧力又は流量を調整すること が容易にできない構造であること。 2−7−2 油圧装置 食品機械の油圧装置は次に定めるところによること。 イ 作動油の温度が60℃を超えない回路及び構造とすることが望ましいこと。 ロ 作動油を多量に使用する開放型の油圧装置は、引火又は爆発のおそれのない構造とし、かつ、 労働者が見やすい位置に取扱い上の注意事項を表示すること。 ハ 安全弁を設けること。ただし、可変吐量ポンプを用いる油圧装置についてはこの限りでない。 ニ 油圧配管、油圧シリンダー等は、空気抜きを容易に行うことができる構造であることが望まし いこと。 ホ 給油口は、作動油を容易に供給することができる位置に設け、かつ、給油口の近くに使用する 作動油の種類を表示すること。 ヘ ホースアッセンブリには、定格圧力を表示すること。 2−7−3 空気圧装置 食品機械の空気圧装置は次に定めるところによること。 イ 点検、修理等の際に駆動用シリンダー内の残圧を容易に開放できること。 ロ 空気圧の放出により労働者に危険を及ぼすおそれのない構造とすること。 2−8 その他 2−8−1 回転部分等 (1) 食品機械の回転部分の止め具等は、埋頭型のものを使用し、又は覆い等を設けること。 (2) 食品機械の回転するベルトの継ぎ目は、衣服等が引っ掛からない形状であること。 2−8−2 機械の外面 (1) 労働者が通常接触し又は接近する箇所には、鋭い突起部、鋭角部等の危険部分を設けないこ と。 (2) 食品機械の脚部は、できる限り機械側面から突出しない構造とすること。突出部を設けると きは、当該部分を容易に識別できる色彩で塗装する等の措置を講ずること。 2−8−3 その他の構造上の要件 (1) 食品機械は、材料又は製品の送給、取り出しが容易に、かつ、安全に行うことができる構造 とすること。 (2) 食品機械は、清掃、洗浄、点検、調整等が容易に、かつ、安全に行うことができる構造とす ること。 (3) 刃物を有する食品機械にあっては、刃物の取替え等の作業が容易に、かつ、安全に行うこと ができる構造とすること。 (4) 高さが1メートル以上の箇所において点検、調整等の作業を行う必要のある食品機械にあっ ては、それらの作業を安全に行うための作業床を設けることが望ましいこと。 (5) (4)の作業床の端部で、墜落のおそれのあるところには高さ90センチメートル以上の中さん 付きの手すりを設けること。 (6) 食品機械には、当該機械を安全に運搬することができるよう、吊りボルト、フック等を取り 付けること、運搬用工具を取り付けるためのスリット、穴等を設けること等の措置を講ずるこ とが望ましいこと。 2−8−4 表示 食品機械には、労働者の見やすい位置に次の事項を表示すること。 イ 製造者名 ロ 製造年月 ハ 製造番号 ニ 型式 ホ 重量 ヘ 定格電圧 ト 駆動用原動機の定格出力 2−8−5 取扱説明書等 食品機械には、当該機械を適正に使用、管理できるよう、必要な事項を記載した取扱説明書等を 添付すること。 3 構造上の基準(機構別事項) 3−1 混合・混練・破砕・粉砕機構 3−1−1 安全ガード、材料供給装置等 (1) 混合、混練、破砕、粉砕等(以下「混合等」という。)の機構部分で、労働者に危険を及ぼ すおそれのあるものは、次に定めるいずれかの構造とすること。 イ 回転する撹拌羽根、刃物等の可動部分(以下「羽根等」という。)に接触することによる 危険を防止するための安全ガードを設けること。 ロ 危険範囲を囲う感応式安全装置等の安全装置を設けること。 ハ 材料等を供給するための装置(以下「材料供給装置」という。)を設けること。 (2) 固定式の安全ガード又は材料供給装置は、工具等を使用しなければ取り外すことができない こと。 (3) 開閉式の安全ガードは、原則として安全ガードが開けられたとき羽根等が急停止するか、ま たは、羽根等が回転等しているときは安全ガードが開けられない構造であること。 3−1−2 操作装置 (1) 加工後の製品の取り出し、清掃、点検等の作業において、羽根等に接触するおそれのある箇 所に身体を近接させて作業を行う必要があるものは、起動スイッチをキー付きのものとする、 安全プラグを備える等により不意の起動を防止する構造とすること。 (2) 非常停止装置を除き、操作盤は2か所以上に設けないこと。 (3) 清掃、点検等の作業中に他の者が誤って機械を起動することがないよう、操作盤は混合等の 機構部分を見ることができる位置に設けること。 3−1−3 容器等による危険の防止 混合等の機構部分を内包した容器等で、容器の傾動、上下動等の運動により労働者に危険を及ぼ すおそれのあるものは、当該危険を防止するための措置を講ずること。 3−1−4 製品排出口 機械の運転中に、混合等の機構部分から製品が排出される排出口で、内部に手指を入れたとき危 険を及ぼすおそれのあるものは、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−2 ロール・圧延機構 ロール・圧延機構は、労働者の手指等がロール等に接触し、若しくは巻き込まれるおそれのない構 造とし、又はこれらの危険を防止するための安全ガード、材料供給装置若しくは感応式安全装置等の 安全装置を設ける等の措置を講ずること。 3−3 成形・圧縮機構 成形・圧縮機構の往復運動、回転運動等を行う作動部分で、労働者に危険を及ぼすおそれのあるも のには、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−4 切断・切削機構 3−4−1 安全ガード等 (1) 切断・切削機構部分で労働者に危険を及ぼすおそれのあるものは、次に定めるいずれかの構 造とすること。 イ 切断・切削機構部分全体を安全ガードで覆うこと。 ロ 材料供給装置を設けること。 ハ 刃物部分及び回転、往復等の運動により労働者に危険を及ぼすおそれのある部分に安全ガ ードを設けること。 ニ 危険範囲を囲う感応式安全装置等の安全装置を設けること。 (2) 刃物(帯のこを除く。)の安全ガードは、切断に必要な部分を除き、刃物のすべてを覆うこ と。 (3) 帯のこののこ歯及びのこ車の覆い(安全ガード)は、次に定めるところによること。 イ のこ歯の覆いは、材料の切断に必要なのこの部分を除き、のこ歯のすべてを覆うこと。 ロ のこ歯の覆いは、せりアームに確実に取り付けられ、材料に形状、大きさに応じてせりと 一体になり昇降できること。 ハ のこ歯の覆いは、のこ車と接触しない側ののこ面及びのこ歯先を覆うこと。 ニ のこ車の覆いは、のこ車にのこが接触している部分でのこ車の両側面を覆うこと。ただし、 機械の内部にあるのこ車については、この限りでない。 ホ 上部のこ車の覆いは、上部のこ車を最下部まで下降させた位置においてのこ車のリムの下 端まで覆うこと。 (4) 帯のこのせり装置は、次に定めるところによること。 イ せりガイドとせりアームの摺動部分は、のこの破損の原因となる摩擦を生じにくいこと。 ロ せりアームの昇降装置は、ねじ等により必要な位置で確実に固定できること。 ハ せりアームの昇降装置は、労働者がのこ歯に接触するおそれのない位置で操作できること。 ニ せりは、せりの下端と材料との間隔をできるだけ小さくする位置まで下降させることがで きること。 (5) 固定式の安全ガード又は材料供給装置は、工具等を使用しなければ取り外すことができない 構造とすること。 (6) 刃物を取り外さないで刃物の研磨を行う構造の食品機械の安全ガードは、研磨作業を安全に 行うことができる構造とすること。 3−4−2 停止装置 刃物が回転することにより切断する食品機械は、停止操作をしたとき当該刃物の回転が速やかに 停止する構造とすること。 3−4−3 刃物の取り付け 食品機械の刃物は堅固に取り付けられていること。 3−4−4 製品排出口 切断・切削された製品の排出口で、労働者が加工された製品を取り出す際に危険を及ぼすおそれ のあるものは、コンベヤー、シュート、安全ガード等を設ける等の措置を講ずること。 3−5 供給・送り・圧送機構 3−5−1 材料投入口 (1) 材料投入口で投入口内部の回転羽根、刃物等の可動部分に労働者の身体の一部が接触するお それのあるものは、次に定めるいずれかの構造とすること。 イ 材料投入口の大きさ及び深さを、内部の可動部分に手指が届かない寸法とすること。 ロ 材料投入口に、内部の可動部分に手指が届かないような安全ガードを設けること。 ハ 材料投入口に、全体を覆う蓋、扉、覆い等(以下「蓋等」という。)を設けること。 ニ 材料投入口部分にスクリュー式、プロペラ式等の材料供給装置を設けること。 (2) 材料供給装置で、当該装置のスクリュー、プロペラ、シリンダー等の可動部分に接触するこ とにより危険を及ぼすおそれのあるものは、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (3) 材料投入口の蓋等又はホッパー、材料供給装置等(以下「ホッパー等」という。)が、着脱 又は開閉できるものであるときは、食品機械は原則として次に定めるところによること。 イ 蓋等が開けられているとき又はホッパー等が取り外されているときは、寸動運転等特定の 運転を除き食品機械を運転できないようインターロックされていること。 ロ 蓋等を開けたとき又はホッパー等を取り外したときは、機械が急停止するか又は機械の作 動中は蓋等を開け若しくはホッパー等を取り外すことができない構造であること。 ハ 蓋等が開けられ又はホッパー等が取り外されたことにより食品機械が停止したときは、再 起動操作をしなければ起動しない構造であること。 3−5−2 材料出口の構造 供給・送り・圧送機構の材料出口部分で労働者に危険を及ぼすおそれのあるものは、安全ガード を設ける等の措置を講ずること。 3−5−3 スライサーの材料供給機構 スライサーの材料供給機構は、次に定めるところによること。 イ 供給機構の背板の部分は、終端までスライドさせたとき、スライサーの刃物の切断部分を覆う ことができる覆いを備えること。 ロ 材料を切断部分に押し出すための押し板を備えること。 ハ 押し板は、材料の切断の際に手が刃物に接触することを防止できる大きさ及び形状であること。 ニ 材料当て板は、刃物の切断部分の外周の全長にわたって手指が刃物に接触することを防止でき る形状であること。 ホ 材料を最後まで刃物部分に送り込むことができる構造であること。 3−6 コンベヤー機構 (1) コンベヤーの駆動部分、動力伝達部分等で接触により危険を及ぼすおそれのある部分は、安全 ガードを設ける等の措置を講ずること。 (2) コンベヤーは、技術上の指針公示第5号「コンベヤの安全基準に関する技術上の指針」に準拠 したものとすること。 3−7 熱加工機構 (1) 熱加工機構の高温部又は低温部で労働者に危険を及ぼすおそれのある部分は、安全ガードを設 ける、断熱材で覆う等の措置を講ずること。 (2) 熱湯槽で、熱湯があふれることにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるものには、オーバー フロー防止装置を設けること。 (3) 燃料の燃焼により加熱するものには、バーナーの燃焼不良時に自動的に燃料をしゃ断する火災 感知安全器を設けること。 4 選定及び設置 4−1 選定 事業者は、食品機械の選定に当たっては、本ガイドラインに示した構造基準に適合するものを選定 するように努めること。 4−2 設置 事業者は、食品機械の設置に当たっては、以下の事項に留意すること。 4−2−1 配置 食品機械の周囲には、次の作業空間を確保すること。 イ 機械の操作又は監視のために必要な空間 ロ 機械の清掃、洗浄、点検、調整等の作業をするために必要な空間 4−2−2 据付け 食品機械を据え付けるときは、次に定めるところによること。 イ 機械重量及び運転時の荷重を考慮し、強固な基盤の上に据え付けること。 ロ 据え付け位置の水平を確認すること。 ハ 過度の振動が生じないようにすること。 ニ 車輪による移動式の食品機械は、機械が移動することがないよう車輪止め等により確実に固定 すること。 ホ 転倒のおそれのある食品機械は、床又は壁等にボルト等により固定すること。 4−2−3 操作盤 操作盤を食品機械本体と別に設置するときは、操作者が食品機械の作動を見渡せる位置に設置す ること。 4−2−4 電気系統等 (1) 操作盤、制御盤等の電気系統の収納箱は、直接床上に置かないこと。床上に置く必要がある 場合には、収納箱底部と床面との間を250ミリメートル以上離すこと。 (2) 電気配線、油圧配管又は空気圧配管は、損傷を受けるおそれのないように被覆等の防護をす ること。 (3) 食品機械の接地端子は、すべて確実に接地すること。 (4) 湿潤な場所で使用する食品機械には、当該食品機械が接続される電路に当該電路の定格に適 合し、感度が良好であり、かつ、確実に作動する感電防止用漏電しゃ断装置を設けること。 4−2−5 冷却ジャケット及び加熱ジャケット (1) 冷却ジャケット又は加熱ジャケットを有する食品機械は、冷却媒体又は加熱媒体(以下「冷 却媒体等」という。)の圧力が過度に上昇することによる危険を防止するための安全装置を設 けること。 (2) 冷却媒体等は、誤った接続を防止するため管及び接続口を色分けする等の措置を講ずること。 (3) 冷却媒体等の圧力、流量等の調節弁、制御装置等は、労働者が安全に作業できる位置に取り 付けること。 (4) 冷却媒体等の方向制御弁は、その作動の方向を示すための措置を講ずること。 (5) 冷却媒体等の配管の圧力計には、回路名及び使用圧力を表示すること。 (6) 冷却媒体等の圧力制御弁及び流量制御弁は、当該制御弁を備える回路が安全に作動できる範 囲を超えた圧力又は流量とすることが容易にできない構造とすること。 4−2−6 作動の確認 食品機械を設置した場合は当該食品機械の作動、関連機器との連動状況等について異常がないこ とを確認すること。 5 使用 事業者は、食品機械の使用に当たっては、以下の事項に留意すること。 5−1 共通事項 5−1−1 作業服装等 (1) 労働者の頭髪又は衣服等が食品機械に巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に適当 な作業帽及び作業服を着用させること。 (2) 床が水又は油で濡れている場所での作業にあっては、労働者に滑止めのある長靴等を着用さ せること。 5−1−2 接触防止措置の確認 食品機械の使用に当たっては、当該機械の動力伝導部分、調速部分、加工部分等の作動部分で接 触により労働者に危険を及ぼすおそれのある部分に安全ガード等が設けられていることを確認する こと。 5−1−3 作業規程 (1) 事業者は、次の事項について作業規程を定め、当該作業規程により作業を行わせること。 イ 起動方法、スイッチの取扱方法等食品機械の操作の方法及び手順並びに作業を行う位置、 姿勢等 ロ 複数の作業者に共同して作業を行わせる場合の相互の合図の方法及び関連機器の操作者と の合図の方法 ハ 食品機械に生じる異常の内容及びその判別法並びに異常時に、異常の内容に応じて作業者 がとるべき措置 ニ 非常停止装置が作動し、食品機械が停止した後、これを再起動させるために必要な異常事 態の解除、安全確認等の方法 ホ その他食品機械による作業の安全の確保のために必要な事項 (2) 作業規程は、食品機械の種類、設置場所、作業内容等に応じたものとすること。 5−1−4 作業環境等の整備 (1) 照度 食品機械を使用する作業場所は、作業を安全に行うために必要な照度を確保すること。 (2) 高所作業用作業床 作業者が高さ1メートル以上の箇所で常時作業を行うときは、次に適合する作業床を設ける こと。 イ 滑りにくく、作業を安全に行うのに十分な広さであること。 ロ 床面の広さは、幅40センチメートル以上とし、床材にすきまがある構造のときは当該すき まの幅は3センチメートル以下とすること。 ハ 昇降のための階段又ははしごを有すること。 ニ 作業床の周囲に高さ90センチメートル以上の中さん付きの手すりを有すること。 (3) 作業場の床面 作業場の床面は、滑り、つまづき等の危険のないものとすること。 5−1−5 作業時の措置 (1) 食品機械を起動するときは、機械の作動部分に人が接触していないことを確認させるととも に、一定の合図を定め、関係労働者に対し当該合図を行わせること。 (2) 加工した製品の取り出し等、危険部分に労働者が手指等を接近させる作業をさせるときは、 原則として機械の運転を停止して作業を行わせること。ただし、へら等の適切な用具を使用さ せる等により安全に作業できるときはこの限りでない。 5−1−6 清掃時等の措置 (1) 食品機械の清掃、洗浄、給油、点検、調整等の作業を行う場合において、労働者に危険を及 ぼすおそれのあるときは、機械の運転を停止して行わせること。ただし、機械の運転中に作業 を行わなければならない場合であって、次に掲げるときはこの限りでない。 イ 危険箇所に安全ガードを設ける等の安全措置を講じたとき ロ 寸動運転等の可能な機械で、寸動運転等により安全に作業が行えるとき ハ 適切な用具により安全に作業を行うことができるとき (2) 刃物の取替え等の作業は機械の運転を停止して行わせること。 (3) 食品機械による作業中において、目づまりの除去、落下物の除去等を行う場合であって労働 者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械を停止して行わせるか又は適切な用具を使用させ ること。 (4) (1)から(3)により機械の運転を停止したときは、当該機械の操作装置に施錠する、作業中 である旨の表示板を取り付ける等他の者が当該機械を運転することを禁止する措置を講ずるこ と。ただし、通常の作業範囲に操作装置があり、他の者が機械を起動するおそれのない場合は この限りでない。 5−1−7 残圧の解放 油圧及び空気圧系統部分の分解、部品交換等の作業を行うときは、あらかじめ駆動用シリンダー 内の残圧を解放しておくこと。 5−2 機構別の事項 5−1のほか、機構別には以下の事項に留意すること。 5−2−1 混合等機構 混練等の加工を行う機械において、混練用容器等に付着した材料等をかき落とす作業は手で行わ せないこと。 5−2−2 切断・切削機構 (1) 必要に応じて手指を保護する手袋を着用させること。また、のこ歯により切断を行う機械に より切断作業を行うときは、軍手等のこ歯に巻き込まれるおそれのある手袋等を着用させない こと。 (2) 刃物は常に研磨し、適正な切れ味を保つようにすること。 5−2−3 供給・送り・圧送機構 (1) 重力により作動するスライサーの押し板は、切断作業中、手で切断部分に押しつけさせない こと。 (2) 材料投入口等に残った材料を中に入れる場合において、労働者に危険を及ぼすおそれのある ときは、機械を停止して行わせるか又は押し棒等の適切な用具を使用させること。 (3) 材料出口に残った製品を除去する場合等において、労働者に危険を及ぼすおそれのあるとき は、機械を停止して行わせるか又は適切な用具を使用させること。 6 定期検査等 事業者は、次に定めるところにより定期検査等を行うこと。 6−1 作業開始前点検 食品機械を用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、次の事項について点検するこ と。 イ 安全ガード等の異常の有無 ロ 危険部分の接触防止のためのインターロックの機能 ハ 食品機械本体及び外部配線、附属配管等の亀裂、損傷等外観上の異常の有無 ニ 油圧及び空気圧系統の圧力の状態 ホ 潤滑油の注油状況及び油漏れの有無 ヘ 制動装置の機能 ト 非常停止装置の機能 チ 作動の異常の有無 リ 異常音及び異常振動の有無 6−2 定期検査 食品機械については、食品機械の設置場所、使用頻度、部品の耐久性等を勘案し、次の事項につい て、検査項目、検査方法、判定基準、実施周期等の検査基準を定め、それにより定期的に検査を行う こと。 イ 主要部分のボルト等のゆるみの有無 ロ 制動装置、非常停止装置等の異常の有無 ハ 歯車、ベルト、クラッチ等動力伝導部分の異常の有無 ニ 電磁弁、減圧弁、圧力計等油圧及び空気圧系統の異常の有無 ホ 配線、開閉器等電気系統の異常の有無 6−3 補修等 作業開始前点検又は定期検査を行った場合に異常を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を 講ずること。 6−4 記録 定期検査及び補修を行ったときは、その内容を記録し、3年間以上保存すること。 7 教育 事業者は次に定めるところにより、食品機械を使用する作業に従事させる労働者に対し、安全教育を 行うこと。 7−1 教育の内容 教育は次の事項について学科教育及び実技教育により行うこと。 なお、実技教育には、食品機械に異常が発生した場合にとるべき措置を含めること。 イ 食品機械の各部の構造及び機能 ロ 食品機械の取扱方法 ハ 関連機器及び連動する機器の取扱方法 ニ 作業規程 ホ 作業開始前点検及び定期検査の方法 ヘ 災害事例 ト 関係法令 7−2 講師 講師は食品機械に関する知識及び作業についての経験を有する者とし、必要に応じてメーカーに技 術者等の専門家に委嘱すること。 7−3 記録 教育を行ったときは、受講者、教育科目等教育内容について記録し、3年間以上保存すること。 別添2 食品包装機械の労働災害防止対策ガイドライン 1 総則 1−1 趣旨 このガイドラインは、食品包装機械(以下「包装機械」という。)による労働災害を防止するため、 当該機械の構造上の基準、使用時の留意事項等について示すものである。 1−2 適用範囲 このガイドラインは、プラスチックフィルム等により食品を包装する機械について適用する。 なお、包装機械は多種、多様であり、本ガイドラインの適用になじまないものもありうるが、その ような包装機械についても本ガイドラインに示した基準等を考慮しつつ必要な安全上の措置を講ずる ことが望ましいものであること。 2 構造上の基準(共通事項) 2−1 基本的留意事項 製造者は、包装機械の設計・製造に当たっては、次の事項に留意すること。 イ 使用目的に応じた必要な強度及び耐久性を有するものであること。 ロ 危険部分は、できる限り設計・製造段階で排除するようにすること。 ハ できる限り危険範囲に身体の一部を近づける必要のない構造とすること。 ニ 機械の動力は、できる限り小さくすること。 ホ 可動部分は、できる限り少なくし、かつ、その運動範囲を小さくすること。 ヘ 点検・検査、清掃・洗浄、補修等が行いやすいものとすること。 ト 機械には、フェールセーフ、フールプルーフの機能を持たせること。 チ 人間工学的な配慮により安全性の確保を図ること。 リ 労働安全衛生法その他の法令に適合したものとすること。 2−2 安全ガード等 2−2−1 安全ガード等の設置基準 (1) 動力伝導部分、調速部分、包装機構部分等の作動部分で、労働者が接触することにより危険 を及ぼすおそれのある部分には安全ガード(覆い、蓋、囲い等接触等による危険から労働者を 隔離、保護するものをいう。)を設けること。 危険の態様によっては、感応式安全装置(光線式安全装置等労働者の身体の一部が危険範囲 内に入ったことを検知して機械を停止させる装置)、両手操作式安全装置(両手で操作するこ とにより機械を運転するもので、手指を操作スイッチから離し、危険範囲に入れようとしたと き機械が停止する装置)等の安全装置によっても差し支えないこと。 (2) 運転中に包装対象品、製品等の飛来により労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には安全 ガードを設けること。 2−2−2 安全ガードの構造 安全ガードは、次に定めるところによること。 イ 確実な防護能力を有すること。 ロ 危険部分が内部にあることが標識等により明示されていること。 ハ 必要な強度、耐久性を有すること。 ニ 内部が見える構造とするときは、十分な強度を有し、破損しても破片等が飛散しにくい材料等 を用いること。 ホ 接触により労働者に危険を及ぼすおそれのある突起物、鋭角部等がないこと。 ヘ できる限り包装機械の清掃、点検、調整等の作業の障害とならないこと。 ト 包装機械の作動部分との間に手指等がはさまれるようなすきまを生じないこと。 チ すきま、棚、網等の開口部分は、そこを通して身体が危険範囲まで到達することのない大きさ であること。 リ 十分な強度及び耐久性を有する方法により取り付けられていること。 ヌ 着脱が可能なものは、次の構造であること。 (イ) 着脱が容易に行うことができ、かつ、堅固に取り付けられること。 (ロ) 取り外されているときは、原則として寸動、微動等の運転等(以下「寸動運転等」という。) 特定の運転を除き包装機械が運転できないようにインターロックされていること。 ヲ 開閉式のものは、原則として次の構造であること。 (イ) 包装機械の運転中は開けることができないか、又は安全ガードを開けたときは直ちに包装 機械が停止するようインターロックされていること。 (ロ) 開いているときは、寸動運転等特定の運転を除き包装機械が運転できないようインターロ ックされていること。 (ハ) 開けたことにより包装機械が停止したときは、再起動操作をしなければ起動しないこと。 (ニ) 開いているとき、振動等により閉じることがないこと。 2−2−3 感応式安全装置 感応式安全装置は、労働者の身体が危険範囲内にないことを確認する機能を有するものであるこ と。 2−2−4 両手操作式安全装置 両手操作式安全装置は、次に定めるところによること。 イ 両手でスイッチを操作している間のみ機械が作動すること。 ロ スイッチは危険範囲から十分離れた位置にあること。 ハ 2つのスイッチは300ミリメートル以上離れていること。 ニ 押しボタンスイッチの場合は、埋頭型であること。 ホ 操作者以外の労働者が危険範囲に近接するおそれがあるときは、感応式安全装置等を併用する ことが望ましいこと。 2−3 動力しゃ断装置 (1) 労働者がその作業位置を離れることなく操作できる位置に、スイッチ、クラッチ等の動力しゃ 断装置を設けること。 (2) 動力しゃ断装置は、容易に操作ができるもので、かつ、接触、振動等のため不意に包装機械が 起動するおそれのないものであること。 2−4 非常停止装置 (1) 包装機械には非常停止装置を設けること。 (2) 非常停止装置は、次に定めるところによること。 イ 労働者に危険を及ぼすおそれのあるとき、サイクル停止でなく、直ちに、確実に停止させる ことができること。 ロ 制御回路等電源のしゃ断により労働者に危険を及ぼすおそれのある回路は、非常停止装置が 作動したときでも電源がしゃ断されないこと。 ハ 非常停止装置の作動により運転が停止したときは、再起動操作をしなければ機械が起動しな いこと。 (3) 非常停止用のスイッチは次に定めるところによること。 イ 非常の際速やかに操作することができるよう、操作盤及び操作盤以外の必要な箇所で容易に 操作できる位置(危険部分の近くで、労働者が挟まれた、巻き込まれた等のときに即時に操作 できる位置等)に設けること。 ロ 2以上の作業位置を有する包装機械の場合は、それぞれの作業位置に設けること。 ハ スイッチの色は赤色とし、容易に識別することができるものとすること。 ニ 押しボタンスイッチの場合は、突頭型であること。 ホ 非常停止回路が、スイッチの接触不良に対して安全側に働くブレーク接点方式であること。 2−5 操作装置等 (1) 包装機械は、必要に応じて、寸動、微動等の手動運転が可能なものとすること。また、寸動運 転のときには作動速度が低速であることが望ましいこと。 (2) 包装機械の操作装置は次に定めるところによること。 イ 人力による運転中は、動力による運転ができないこと。 ロ 起動時に警報器が同時に作動する構造とする等偶発的起動による危険を防止する措置を講ず ることが望ましいこと。 ハ 複数の操作盤を有するものにあっては、運転中、非常停止装置を除き、使用している操作盤 以外の操作盤により操作をすることができないようインターロックされていること。 ニ 起動スイッチは、原則として1つとすること。 ホ 作動速度を変更するためのスイッチ、レバー等は、設定された位置で確実に保持される構造 とすること。 ヘ 包装機械を作動させるための押しボタンスイッチは、操作盤、スイッチケース等に収納され、 かつ、当該操作盤、スイッチケース等の表面から突出しない構造とすること。 ト 足踏み式のスイッチには、不意の起動を防止するためのカバーを設けること。 チ 包装機械が非常停止装置、異常検出装置等の作動により運転を停止したときにその旨を表示 するランプ、警報器等を確認しやすい位置に設けること。 リ 施錠等により電源を確実にしゃ断する等、点検、調整、補修等の作業における誤操作による 危険を防止することができる構造とすること。 ヌ レバー、ハンドル等によって操作を行うものにあっては、そのレバー、ハンドル等の動きの 方向と、機械の可動部分の運動方向が一致していることが望ましいこと。 ル 操作盤上のスイッチについては、次のような機能を分かりやすく表示すること。 (イ) 電源の「入」、「切」 (ロ) 油圧又は空気圧源の「入」、「切」 (ハ) 「起動」、「停止」 (ニ) 運転状態の種類(「自動」、「手動」等の状態) (ホ) 非常停止装置の作動 (3) 調整用手動ハンドルを設けるときは、ハンドル部分に安全ガードを設け、かつ、安全ガードと 起動スイッチをインターロックさせるか、又は手動ハンドルを取り外さなければ起動できない構 造とすること。 2−6 電気装置 2−6−1 耐電圧変動 電気装置(包装機械の一部を構成するすべての電気機器をいう。以下同じ。)は、定格電圧の上 下それぞれ10%以内の電圧変動において正常に作動する構造とすること。 2−6−2 電源の単一化 (1) 電気装置は、1つの電源に接続されることが望ましいこと。 (2) 電気装置の電子機器、電磁クラッチ等が当該電気装置の他の部分と異なる電圧を必要とする 場合は、当該包装機械に内蔵されている変圧器、整流器等の変換機器により必要な電圧を得る ことが望ましいこと。 2−6−3 メインスイッチ 電気装置のメインスイッチは次に定めるところによること。 イ 点検、調整、補修等の作業を行う場合又は長期間使用しない場合に、電気装置を電源から確実 にしゃ断することができること。 ロ しゃ断容量は、当該包装機械の最大過負荷電流をしゃ断することができるものであること。 2−6−4 接地 (1) 電気装置を内蔵する包装機械及びこれと別置された附属装置には、それぞれ接地端子を設け ること。 (2) 接地端子のうち主接地端子は、電源端子の近くに設けること。 2−6−5 感電防止 (1) 充電部分の電圧はできるだけ低くすること。 (2) 50ボルトを超える電圧のかかっている充電部分で感電の危険を生ずるおそれのあるものは、 覆いを設ける等により労働者に危険を及ぼすおそれのない構造とすること。 2−6−6 防水 (1) 湿潤な場所で使用される包装機械の操作盤及び制御盤は、防滴構造のものとし、必要に応じ て防水構造とすること。 (2) 湿潤な場所で使用される包装機械の操作スイッチ、タイマー等の電気部品は、防滴構造のも のとし、必要に応じて防水構造とすること。 2−6−7 電動機 (1) 電動機は、原則として過負荷保護装置を設けること。 (2) 湿潤な場所で使用される電動機は、原則として全閉型又は全閉外扇型のものとすること。 (3) 直流電動機であって、過速度となる危険のあるものは、当該危険を防止するための措置を講 ずること。 2−6−8 制御 (1) 接触器及び継電器は、包装機械が誤作動しないように措置すること。 (2) 電動機の回転方向を制御する可逆接触器は、切替えの際に短絡が起きないように措置するこ と。 (3) 電動機を逆相制動により停止させる制御回路にあっては、電動機が停止後逆転しないものと し、かつ、電動機が停止状態にあるときは、電動機の軸を手で動かしても電気的に作動しない ものとすること。 (4) 停電後、電源が回復したときに自動的に再起動することにより労働者に危険を及ぼすおそれ のある包装機械には、無電圧継電器を設ける等当該危険を防止するための措置を講ずること。 (5) 電圧が変動したときに誤作動により労働者に危険を及ぼすおそれのある包装機械には、過不 足電圧継電器を設けること。 (6) 制御回路は、包装機械が誤って操作された場合においても、労働者の安全が確保できるもの とすることが望ましいこと。 2−6−9 電気系統の分離 操作盤、制御盤等の電気系統の収納箱には、空気圧機器、油圧機器等電気関係以外の機器を収納 しないか又は仕切り壁等により他の機器と分離して収納すること。 2−6−10 電磁ノイズ対策 包装機械の制御回路で、電磁ノイズによる誤作動のおそれのあるものは、外部からの電磁ノイズ の侵入を低減するための措置を講ずること。 2−6−11 静電気対策 静電気の帯電により放電火花を発生した場合に、爆発、火災、電子素子の損傷、電子機器の誤作 動等のおそれがあるときは、必要な静電気対策を講ずること。 2−7 空気圧装置及び油圧装置 (1) 包装機械の空気圧装置及び油圧装置(以下「空気圧装置等」という。)は、次に定めるところ によること。 イ 停電又は電気的な故障が生じた場合に、労働者に危険を及ぼすおそれがないこと。 ロ 自動運転の状態において、非常に際に緊急停止をすることができること。 ハ 空気圧又は油圧が過度に上昇することによる危険を防止するための安全装置を設けること。 ニ 空気圧又は油圧が所定圧力以下に低下することにより危険を生じるおそれがある場合は、当 該危険を防止するための措置を講ずること。 ホ 点検が容易、かつ安全にできること。 ヘ 配管は、誤った接続を防止するために、管及び接続口を色分けする等の措置を講ずること。 ト 方向制御弁には、その作動方向を表示すること。 チ 圧力計には、回路名及び使用圧力を表示すること。 リ 圧力及び流量を調整する機器は、安全に使用できる範囲を超えて圧力又は流量を調整するこ とが容易にできない構造であること。 (2) 空気圧装置は、上記(1)に定めるところによるほか次に定めるところによること。 イ 点検、修理等の際に駆動用シリンダー内の残圧を容易に解放できること。 ロ 本体又は空気排出管にドレン排水弁を設けること。 ハ 空気圧の放出により労働者に危険を及ぼすおそれのない構造とすること。 2−8 その他 2−8−1 回転部分等 (1) 包装機械の回転部分の止め具等は、埋頭型のものを使用し、又は覆い等を設けること。 (2) 包装機械の軸、プーリ、歯車、ロール、ロータリーカッター等の回転部分若しくは往復部分 又は搬送ベルト、チェーン等で、労働者に危険を及ぼすおそれのあるものには、安全ガードを 設けること。 2−8−2 高温部 包装機械の高温となる部分で、通常の作業において労働者が接触、接近することにより危険を及 ぼすおそれのあるものには、断熱構造の安全ガードを設けること。 2−8−3 機械の外面 労働者が通常接触し又は接近する箇所には、鋭い突起部、鋭角部等の危険部分を設けないこと。 2−8−4 その他の構造上の要件 (1) 包装機械は、包装対象品、包装材料及び製品の送給及び取り出しが容易に、かつ、安全に行 うことができる構造とすること。 (2) 包装機械は、清掃、洗浄、点検、調整等が容易に、かつ、安全に行うことができる構造とす ること。 (3) 刃物を有する包装機械にあっては、刃の取替え等の作業が容易に、かつ、安全に行うことが できる構造とすること。 (4) 高さが1メートル以上の箇所において点検、調整等の作業を行う必要のある包装機械にあっ ては、それらの作業を安全に行うための作業床を設けることが望ましいこと。 (5) (4)の作業床の端部で、墜落のおそれのあるところには高さ90センチメートル以上の中さん 付きの手すりを設けること。 (6) 包装機械には、当該機械を安全に運搬することができるよう、吊りボルト、フック等を取り 付けること、運搬用工具を取り付けるためのスリット、穴等を設けること等の措置を講ずるこ とが望ましいこと。 2−8−5 表示 包装機械には、労働者の見やすい位置に次の事項を表示すること。 イ 製造者名 ロ 製造年月 ハ 製造番号 ニ 型式 ホ 重量 ヘ 定格電圧 ト 駆動用電動機の定格出力 2−8−6 取扱説明書 包装機械には、当該機械を適正に使用、管理できるよう、必要な事項を記載した取扱説明書を添 付すること。 3 構造上の基準(機構別事項) 3−1 供給・移動・排出機構 3−1−1 コンベヤー (1) 包装機械において包装対象品、包装材料、容器等を供給、移動、排出するコンベヤーは、次 に定めるところによること。 イ 労働者が巻き込まれるおそれのあるコンベヤーには、安全ガードを設ける等の措置を講ず ること。安全ガードの設置等の措置が困難な場合には、プッシャー、フライトバー等の部品 の移動に伴う危険を明示するために、当該部分の注意を喚起する色彩とすること、表示を行 うこと等の措置を講ずること。 ロ 包装対象品、包装材料、容器等の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるコンベヤ ーには、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 ハ 操作箇所は、原則として1か所とすること。 ニ 運搬長さの長いコンベヤーは、起動、停止又は異常時にコンベヤー周辺の労働者に危険を 知らせるための警報装置を設けること。また、連続した非常停止スイッチを設けるか、又は 必要な箇所に非常停止スイッチを設けること。 ホ 搬送中に包装対象品、包装材料、容器等が破損し、飛散して労働者に危険を及ぼすおそれ のあるときは、破損の原因となる異常を検出して機械が停止する自動停止装置を取り付ける ことが望ましいこと。 ヘ 起伏装置、伸縮装置、旋回装置、昇降装置等を有するコンベヤーにはそれらの装置の作動 を固定するための装置を設けること。 ト 包装対象品、包装材料、容器等の積卸し、着脱等を労働者が行うコンベヤーにあっては、 コンベヤーの高さ、幅、速度等は、労働者がこれらの作業を行うのに適したものとすること。 また、労働者が包装対象品、包装材料、容器等の積卸し、着脱等を容易に行えるものとする こと。 チ コンベヤーには、運転を停止し、又は満杯となっている他のコンベヤーへの包装対象品、 包装材料、容器等の供給を停止させるインターロックを設けること。 (2) (1)のほか、コンベヤーは「コンベヤの安全基準に関する技術上の指針」(技術上の指針公 示第5号)に準拠したものとすること。 3−1−2 フィードロール フィードロールには、労働者が巻き込まれないよう、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−1−3 スターホイール (1) スターホイールは、労働者が巻き込まれないよう、安全ガードを設ける等の措置を講ずるこ と。 (2) 包装対象品、包装材料、容器等が破損し、飛散することにより労働者に危険を及ぼすおそれ のあるときは、飛散を防止するための安全ガードを設けること。また、破損の原因となる異常 を検出し、自動停止する装置を設けることが望ましいこと。 3−1−4 ターンテーブル 包装対象品、包装材料、容器等が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるターン テーブルには、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−1−5 間欠送り機構 間欠送り機構で、労働者が機械の作動状態の誤認等のため機械に接触することにより労働者に危 険を及ぼすおそれのあるものには、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−1−6 重力送り機構 包装対象品等が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのある重力送り機構には、安全 ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−1−7 流動物充填機構 流動物の充填機構で、流動物の漏洩により労働者に危険を及ぼすおそれのあるものは、安全ガー ドを設ける等の措置を講ずること。 3−1−8 ホッパー ホッパーとコンベヤーとの間のすきまで、労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、安全ガ ードを設ける等の措置を講ずること。 3−1−9 オーガ及びスクリューフィーダー (1) 包装対象品等を送り込むオーガ又はスクリューフィーダーで、巻き込まれることにより労働 者に危険を及ぼすおそれのあるものには、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (2) 包装対象品等の飛散により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、飛散を防止する安全 ガードを設けること。 3−1−10 飛散防止 供給機構等からこぼれた包装対象品、包装材料、容器等により労働者に危険を及ぼすおそれがあ るときは、こぼれた物の飛散を防止する安全ガードを設けるとともに、こぼれた包装対象品等を安 全に取り除ける構造とすること。 3−1−11 巻かれた包装材料の供給部 (1) 巻かれた包装材料の供給を行う部分のリール、フランジ、ホルダー等には、危険な突起物等 がないこと。 (2) 巻かれた包装材料を取り付ける部分は、当該包装材料を機械に取り付けるときに労働者がは さまれるおそれのない構造とすること。 3−2 集積機構 3−2−1 重力集積機構 (1) 包装対象品、包装材料、容器等が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのある重 力集積機構は、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (2) (1)の安全ガードは、内部の包装対象品、包装材料、容器等の状態が監視できるものとする こと。 3−2−2 強制集積機構 (1) 包装対象品、包装材料、容器等が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのある強 制集積機構は、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (2) (1)の安全ガードは、内部の包装対象品、包装材料、容器等の状態が監視できるものとする こと。 (3) 強制集積機構の回転又は往復運動する部分には、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−3 計量・計数・検査機構 計量・計数・検査機構のホッパー、トラフ、シュート等の内面は、平滑で、かつ角に丸みを付け、 面取りを施してほこりの付着を防ぐとともに、清掃しやすいものとすること。 3−4 クロージング機構 3−4−1 糊付け機構 (1) 低温糊付け機構は、糊の補給中及び運転中に糊がこぼれてもよいように受け皿、カバー等を 設けること。 (2) ホットメルト糊付け機構は、次に定めるところによること。 イ 溶解タンク、塗布ローラー及び噴射ガンは、労働者が高温の糊や機械の高温部分に接触す ることによる危険を防止する構造とすること。 ロ 溶解タンクは、糊が漏洩し又はオーバーフローしない構造とし、糊の補給作業中に労働者 に危険が生じないものとすること。 ハ 塗布ローラー又は噴射ガンは、運転中に機械が停止したときに、塗布又は噴射を停止する 構造とすること。 3−4−2 容器成形・シール機構 容器成形・シール機構の高温部分は、労働者が接触することによる危険を防止するため、断熱構 造の安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−4−3 キャッピング機構 (1) キャップレスには、フライホイールを付けないこと。また、動力を他の動力と共用するとき は、トルク制限装置を介して伝導すること。 (2) プレスヘッドには、丈夫な構造の安全ガードを取り付けること。 (3) 栓、王冠等の供給シュートとプレスヘッドとの間は、労働者がはさまれることがないよう安 全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (4) びん等の容器が破損したとき、その破片、こぼれた内容物等を安全に取り除くことができる 構造とすること。 3−5 ラベル貼り機構 ホットメルト糊付け機構によるラベル貼り機構は、次に定めるところによること。 イ 労働者が高温の糊や機械の高温部分に接触することによる危険を防止するため、断熱構造の安全 ガードを設ける等の措置を講ずること。 ロ 溶解タンクは、糊が漏洩し又はオーバーフローしない構造とし、糊の補給作業において労働者に 危険が生じないものとすること。 ハ 塗布ローラー又は噴射ガンは、運転中に機械が停止したときに、塗布又は噴射を停止する構造と すること。 3−6 印字機構 熱転写式印字機構等の高温部分は、労働者が接触することによる危険を防止するため、断熱構造の 安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−7 切断機構 (1) ロータリーカッター、往復カッター、はさみ等の刃部は、労働者が接触することによる危険を 防止するため、安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 (2) 刃物の取替え、調整、清掃等の際に刃物が動くことによる危険を防止するため、刃物は確実に 停止し、固定される構造とすること。 (3) 包装材料を切断する熱線又は熱棒は、労働者が接触することによる危険を防止するため、断熱 構造の安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 3−8 加熱・溶着機構 3−8−1 電熱加熱装置 (1) 発熱線は、労働者が接触するおそれがない構造とすること。 (2) 発熱線の接続部分は、次に定めるところによること。 イ 発熱線を相互に、又は発熱線と電線とを接続する部分は、電源による接続部分の温度上昇 が接続部分以外の温度上昇より大きくならないようにすること。 ロ 接続部分には、接続管等の器具を使用し、又はろう付けし、かつ接続部分を発熱線の絶縁 物と同等以上の絶縁性能のあるもので被覆すること。 (3) 発熱線又は発熱線と電線との接続部分等に取り付ける金属体のカバーは接地を行うこと。 (4) 発熱線又は発熱線と電線の接続部分をやむを得ず露出させる場合は、絶縁変圧器を介し、そ の2次側の回路の電圧が交流では30ボルト以下、直流では45ボルト以下に、また、接地した 場合に大地に流れる電流は1ミリボルト以下とすること。 3−8−2 工業用赤外線灯加熱装置 (1) 赤外線灯のソケットは、キーレスのもので、磁器又はこれと同等以上の耐熱性及び絶縁性を 有するものとすること。 (2) 赤外線装置の配線は、次に定めるところによること。 イ 労働者が接触するおそれのある露出部分がないこと。 ロ 配線は、直経1.6ミリメートル以上の軟銅線又はこれと同等以上の強さ及び太さのものを 使用すること。 ハ ガラス繊維等の耐熱性絶縁被覆電線を使用するか、又は裸電線を厚さ1ミリメートル以上 の堅牢な磁器製がい管に納め、これを磁器又はこれと同等以上の絶縁効力を有する耐熱性絶 縁物で支持すること。 ニ 赤外線装置の配線と外部配線とは、接続端子を設けて接続し、端子部の温度は40度以下 となるとようにすること。 3−8−3 高周波加熱装置 (1) 高周波加熱装置の電極又は加熱コイルにいたるまでの配線は、労働者が接触するおそれがな い構造とすること。 (2) 高周波加熱装置は、次に定めるところによること。 イ 各部分を不燃性の外箱等により囲うこと。 ロ 労働者が接触又は近接することにより感電するおそれのある露出した充電部分には安全ガ ードを設けること。 ハ 電極部分は、不燃性物質の外箱又は隔壁で防護すること。 ニ 外箱に扉又は取り外しのできるパネルを設けるときは、これらを開けたときに電路がしゃ 断される構造とすること。 (3) 高周波加熱装置の制御用配電盤は、露出した充電部分のない構造とすること。 3−8−4 超音波溶着装置 可動式の超音波溶着装置のホーン等の加工部分等で、当該部分の移動等により労働者がはさまれ るおそれのあるものには安全ガードを設ける等の措置を講ずること。 4 選定及び設置 4−1 選定 事業者は、包装機械の選定に当たっては、このガイドラインに基づく必要な安全に関する条件に適 合するものを選定するように努めること。 4−2 設置 事業者は、包装機械の設置に当たっては以下の事項に留意すること。 4−2−1 配置 包装機械の周囲には、次の作業空間を確保すること。 イ 機械の操作又は監視のために必要な空間 ロ 機械の清掃、洗浄、点検、調整等の作業をするために必要な空間 4−2−2 据付け 包装機械を据え付けるときは、次に定めるところによること。 イ 機械重量及び運転時の荷重を考慮し、強固な基礎の上に据え付けること。 ロ 据え付け位置の水平を確認すること。 ハ 過度の振動が生じないようにすること。 ニ 車輪による移動式の包装機械は、車輪止め等により確実に固定する、位置決め後にスタンドボ ルトを伸ばす等に方法により車輪を床面から浮かせる等により車輪の転がりによる不慮の移動を 防止すること。 ホ 転倒のおそれのある包装機械は、床又は壁等にボルト等により固定すること。 4−2−3 操作盤 操作盤を包装機械本体と別に設置するときは、操作者が包装機械の作動を見渡せる位置に設置す ること。 4−2−4 電気系統等 (1) 操作盤、制御盤等の電気系統の収納箱は、直接床上に置かないこと。床上に置く必要がある 場合には、収納箱底部と床面との間を250ミリメートル以上離すこと。 (2) 電気配線、油圧配管又は空気圧配管は、損傷を受けるおそれのないように被覆等の防護をす ること。 (3) 包装機械の接地端子は、すべて確実に接地すること。 (4) 湿潤な場所で使用する包装機械には、当該包装機械が接続される電路に当該電路の定格に適 合し、感度が良好であり、かつ、確実に作動する感電防止用漏電しゃ断装置を接続すること。 (5) マイクロコンピューターを使用する包装機械等で、電磁ノイズによる誤作動のおそれのある ものを設置するときは、その周辺の機械装置について電磁ノイズの発生及び外部への漏洩を低 減する等、当該誤作動を防止するための措置を講ずること。 4−2−5 高周波加熱装置 高周波加熱装置を設置する場所は、取扱者以外の者の立ち入りを禁止すること。ただし、危険な 充電部分が囲われた小型のものはこの限りでない。 4−2−6 作動の確認 包装機械を設置した場合は、当該包装機械の作動、関連機器との連動状況等について異常がない ことを確認すること。 5 使用 事業者は、包装機械の使用に当たっては、以下の事項に留意すること。 5−1 作業服装等 (1) 労働者の頭髪又は衣服等が包装機械に巻き込まれるおそれのあるときは、当該労働者に適当な 作業帽及び作業服を着用させること。 (2) 床が水又は油で濡れている場所での作業にあっては、労働者に滑り止めのある長靴等を着用さ せること。 (3) 静電気により、爆発・火災、電子素子の損傷、破壊、電子機器の誤作動等のおそれのあるとき は、必要に応じ、導電性履物及び帯電防止作業服を着用させること。 5−2 接触防止措置の確認 使用に当たっては包装機械の動力伝導部分、作動部分、高温部分及び刃の部分で接触により労働者 に危険を及ぼすおそれのある部分に安全ガード等が設けられていることを確認すること。 5−3 作業規程 (1) 事業者は、次の事項について作業規程を定め、当該作業規程により作業を行わせること。 イ 起動方法、スイッチの取扱方法等包装機械の操作の方法及び手順並びに作業を行う位置、姿 勢等 ロ 複数の作業者に共同して作業を行わせる場合の相互の合図の方法及び関連機器の操作者との 合図の方法 ハ 包装機械に生じる異常の内容及びその判別法並びに異常時に、異常の内容に応じて作業者が とるべき措置 ニ 非常停止装置が作動し、包装機械が停止した後、これを再起動させるために必要な異常事態 の解除、安全確認等の方法 ホ その他包装機械による作業の安全の確保の為に必要な事項 (2) 作業規程は、包装機械の種類、設置場所、作業内容等に応じたものとすること。 5−4 作業環境等の整備 (1) 照度 包装機械を使用する作業場所は、作業を安全に行うために必要な照度を確保すること。 (2) 高所作業用作業床 作業者が高さ1メートル以上の箇所で常時作業を行うときは、次に適合する作業床を設けるこ と。 イ 滑りにくく、作業を安全に行うのに十分な広さであること。 ロ 床面の広さは、幅40センチメートル以上とし、床材にすきまがある構造のときは当該すき まの幅は3センチメートル以下とすること。 ハ 昇降のための階段又ははしごを有すること。 ニ 作業床の周囲に高さ90センチメートル以上で中さんつきの手すりを有すること。 (3) 作業場の床面 作業場の床面は、滑り、つまづき等の危険のないものとすること。 5−5 包装機械による作業時の措置 (1) 包装機械を起動するときは、機械の作動部分に人が接触していないことを確認させるとともに、 一定の合図を定め、関係労働者に対し当該合図を行わせること。 (2) 包装機械による包装作業は次によること。 イ 加熱シール・切断部の安全ガード等を開放して包装用フィルムを機械に装着するときは、作 動の停止を確認した後に行わせること。 ロ 安全ガード等を開放したままフィルム等の供給、送り等の調整を行う場合は、寸動運転等で 行わせること。寸動運転等ができない場合は、人力により動作させて行わせるか、又は安全ガ ードを閉めて機械を運転して行わせること。 ハ 供給コンベヤーに包装対象品を手作業で供給する場合は、所定の安全な作業位置で行わせる こと。 ニ 包装対象品等の供給用ホッパー内には手等を入れさせないこと。 ホ 供給コンバヤーのテール部及びリターン部に手を入れさせないこと。 ヘ フィルム製袋部分付近での供給に失敗した品物の除去、位置の修正等は、機械を停止して行 わせること。 ト フィルム製袋部分に詰まった包装対象品、混入した異物等の除去は、機械を停止して行わせ ること。 チ 加熱シール・切断部の安全ガードを開放した場合は、高温となっている加熱部等に身体を触 れさせないこと。 リ 加熱シール・切断部で包装対象品等の巻きつき、詰まり等の異常が生じたときは、適切な用 具等を使用してこれを除去させること。 5−6 清掃時等の措置 (1) 包装機械の清掃、給油、点検、調整等の作業を行う場合において、労働者に危険を及ぼすおそ れのあるときは、機械の運転を停止して行わせること。ただし、機械の運転中に作業を行わなけ ればならない場合で、危険箇所に安全ガードを設ける等の安全措置を講じたとき又は寸動運転等 の可能な機械で寸動運転等により安全に作業が行える場合にはこの限りでない。 (2) 包装機械の刃部の清掃、調整、取替え等の作業を行うときは、電源をしゃ断し、機械の運転を 停止して行わせること。 (3) (1)又は(2)により機械の運転を停止したときは、当該機械の操作装置に施錠する、作業中で ある旨の表示板を取り付ける等他の者が当該機械を起動することを禁止する措置を講ずること。 ただし、通常の作業範囲に操作装置があり、他の者が機械を起動するおそれのない場合はこの限 りでない。 (4) 共同作業による包装機械の点検、調整等の作業は、次に定めるところによること。 イ 原則として一人の者が機械に触れるようにし、起動スイッチのキー等は当該機械に触れる者 に管理させるようにすること。 ロ 作業を指揮する者を定め、その者の指揮のもとに作業を行わせること。また、複数の者が機 械に触れるときは、機械の起動スイッチのキーは当該作業を指揮する者に管理させること。 (5) 清掃等の作業は次により行わせること。 イ 包装対象品供給コンベヤーを運転しながら清掃を行う必要があるときは、寸動運転等で行い、 付着した包装対象品のカス、包装用フィルムの屑、粉塵等は真空掃除機による等可動部分に手 に触れない方法で除去させること。 ロ 加熱シール・切断部に付着した包装対象品のカス、包装用フィルムの屑、粉塵等の除去の作 業を行うときは、適切な用具を使用して行わせること。 5−7 残圧の解放 油圧及び空気圧系統部分の分解、部品交換等の作業を行うときは、あらかじめ駆動用シリンダー内 の残圧を解放しておくこと。 6 定期検査等 6−1 作業開始前点検 包装機械を用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、次の事項について点検するこ と。 イ 安全ガード等の異常の有無 ロ 危険部分の接触防止のためのインターロックの機能 ハ 包装機械本体及び外部配線、附属配管等の亀裂、損傷等外観上の異常の有無 ニ 油圧及び空気圧系統の圧力の状態 ホ 潤滑油の注油状況及び油漏れの有無 ヘ 制動装置の機能 ト 非常停止装置の機能 チ 作動の異常の有無 リ 異常音及び異常振動の有無 6−2 定期検査 包装機械については、包装機械の設置場所、使用頻度、部品の耐久性等を勘案し、次の事項につい て、検査項目、検査方法、判定基準、実施周期等の検査基準を定め、それにより定期的に検査を行う こと。 イ 主要部分のボルト等のゆるみの有無 ロ 制動装置、非常停止装置等の異常の有無 ハ 歯車、ベルト、クラッチ等動力伝導部分の異常の有無 ニ 電磁弁、減圧弁、圧力計等油圧及び空気圧系統の異常の有無 ホ 配線、開閉器等電気系統の異常の有無 6−3 補修等 作業開始前点検又は定期検査を行った場合に異常を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を 講ずること。 6−4 記録 定期検査及び補修を行ったときは、その内容を記録し、3年間以上保存すること。 7 教育 事業者は次に定めるところにより、包装機械を使用する作業に従事させる労働者に対し、安全教育を 行うこと。 7−1 教育の内容 教育は学科教育及び実技教育により、次の事項について行うものとする。 なお、実技教育には、包装機械に異常が発生した場合にとるべき措置を含めること。 イ 包装機械の各部の構造及び機能 ロ 包装機械の取扱方法 ハ 関連機器及び連動する機器の取扱方法 ニ 作業規程 ホ 作業開始前点検及び定期検査の方法 へ 災害事例 ト 関係法令 7−2 講師 講師は包装機械に関する知識及び作業についての経験を有する者とし、必要に応じてメーカーの技 術者等の専門家に委嘱すること。 7−3 記録 教育を行ったときは、受講者、教育科目等教育内容について記録し、3年間以上保存すること。 別紙 基 発 第220号 平成7年4月7日 (社)日本食肉加工協会 会長 全国製麺協同組合連合会 会長 全国菓子工業組合連合会 理事長 (社)日本パン工業会 会長 全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会 代表理事会長 (社)日本食品機械工業会 会長 (社)日本包装機械工業会 会長 殿 労働省労働基準局長 「食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン」及び「食品包装機械の労働災害防止対策 ガイドライン」の策定について 貴会におかれましては、平素より労働基準行政の推進に御協力いただいておりますことに厚くお礼申し 上げます。 さて、労働省におきましては、従来より労働災害の防止を行政上の最重点課題の一つとして対策に取り 組んでいるところであり、とりわけ、機械設備による災害の防止には重点を置いているところであります。 しかしながら、食品加工用機械、食品包装機械等の食品関連機械による災害件数は、製造業を対象とした 調査(休業4日以上の死傷災害についての抽出調査)で見ますと、昭和61年2,696人、平成元年3,044人、 平成4年3,115人と推定され、労働災害全体が減少傾向にある中で逆に増加傾向にあります。今後、多様 な食品関連機械の開発、導入に伴いこれら機械による災害がさらに増加することが懸念されるところであ ります。 こうしたことを踏まえ、今般、食品加工用機械及び食品包装機械の安全化と適正な使用を促進するため、 別添のとおり「食品加工用機械の労働災害防止対策ガイドライン」及び「食品包装機械の労働災害防止対 策ガイドライン」を策定いたしました。 つきましては、貴会におかれてもこの趣旨を御理解いただき、会員その他関係事業場に対して、その周 知徹底を図っていただくよう特段の御配意をお願いします。 (別添略)