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圧力容器構造規格第3条第1項のイ及びロに規定する許容引張応力に係る
同規格第70条の適用について

改正履歴

                                       基発第0330003号
                                       平成16年3月30日

都道府県労働局長 殿


                                    厚生労働省労働基準局長
                                         


       圧力容器構造規格第3条第1項のイ及びロに規定する許容引張応力に係る
       同規格第70条の適用について




 標記の許容引張応力の取扱いについては、圧力容器構造規格(平成15年4月30日厚生労働省告示第196号、
以下「構造規格」という。)第3条第1項第1号のイ及びロの規定では、「4分の1」の値とすることとされて
いる。
 今般、ASME規格においては、上記に対応する部分が「3.5分の1」とされていることから、当該規定につ
いて、構造規格第70条の規定を適用する場合に、構造規格第3条第1項第1号のイ及びロの規定の「4分の
1」を「3.5分の1」と読み替えて製造した第一種圧力容器(構造規格第47条第1項表中の備考の2に規定する
「最低使用温度が零下10度未満の第一種圧力容器」を除く。)が、構造規格と同等以上の安全性を有する
と認めることができる基準を下記のとおり定めたので、その適正な運用に遺漏なきを期されたい。
 なお、当該基準による場合には、構造要件として該当する部分の構造規格の規定及び平成15年4月30日
付け基発第0430004号「ボイラー構造規格及び圧力容器構造規格の全部改正について」(以下「規格通達」
という。)の該当部分の取扱いを適用することなく、当該基準の規定によることとするので、了知すると
ともに、関係者への周知を図られたい。
 おって、当該基準以外の構造要件については、構造規格の規定によることとなるので、念のため、申し
添える。


                      記


1 主要材料(第1条関係)
  本基準に適合する主要材料としては、次の材料があること。
(1) JISの材料規格に定められた適用範囲、製造方法、化学成分、機械的性質、試験等に適合した以下の
 材料があること。
  JIS G 3101、JIS G 3103、JIS G 3106、JIS G 3114、JIS G 3115、JIS G 3116、JISG 3118、
 JIS G 3119、JIS G 3120、JIS G 3126、JIS G 3127、JIS G 3201、JIS G 3202、JIS G 3203、
 JIS G 3204、JIS G 3205、JIS G 3206((2)に掲げる種類を除く。)、JIS G 3214、JIS G 3454、
 JIS G 3455、JIS G 3456、JIS G 3457、JIS G 3458、JIS G 3459、JIS G 3460、JIS G 3461、
 JIS G 3462、JIS G 3463、JIS G 3464、JIS G 3467、JIS G 3468、JIS G 4109、
 JIS G 4110((2)に掲げる種類を除く。)、JIS G 4303、JIS G 4304、JIS G 4305、JIS G 4311、
 JIS G 4312、JIS G 4901、JIS G 4902、JIS G 4903、JIS G 4904、JIS G 5101、JIS G 5102、
 JIS G 5111、JIS G 5121、JIS G 5122、JIS G 5151、JIS G 5152、JIS G 5201、JIS G 5202、
 JIS H 3100、JIS H 3250、JIS H 3300、JIS H 3320、JIS H 4000、JIS H 4040、JIS H 4080、
 JIS H 4090、JIS H 4100、JIS H 4140、JIS H 4301、JIS H 4311、JIS H 4551、JIS H 4552、
 JIS H 4553、JIS H 4600、JIS H 4630、JIS H 4631、JIS H 4635、JIS H 4650、JIS H 5120、
 JIS H 5202及びJIS H 5302
(2) JIS G 3206(高温圧力容器用高強度クロムモリブデン鋼鍛鋼品)の種類の記号がSFVCM F3V及び
 SFVCM F22Vの材料及びJIS G 4110(高温圧力容器用高強度クロムモリブデン鋼鋼板)の種類の記号が
 SCMQ 4V及びSCMQ 5Vの材料であって、当該材料の製作中に熱処理を行う場合の当該材料規格に規定する
 引張試験(当該材料規格に曲げ試験が規定されている場合にあっては、当該曲げ試験を含む。)は、試験
 片の数量を2個とし、次のア及びイに掲げる熱処理を当該試験片に行って試験を行い、それぞれの試験片
 が当該材料規格の規定値を満足するものでなければならない。
 ア 1個の試験片には、当該材料に実際に行う最高熱処理温度から14℃を減じた温度以上、最高熱処理
  温度以下の温度で、当該最高温度の実際の保持時間の80%以上、実際の保持時間以下の時間を保持する
  熱処理
 イ 1個の試験片には、当該材料に実際に行う最低熱処理温度から14℃を加えた温度以下、最低熱処理
  温度以上の温度で、当該最低温度の実際の保持時間の120%以下、実際の保持時間以上の時間を保持す
  る熱処理
(3) ASME規格等の外国規格及びこれらに準ずる規格に適合した材料であって、(1)及び(2)に掲げるJISに
 適合した材料と同等以上の安全な化学的成分及び機械的性質を有するもの。

2 内面に圧力を受ける円すい胴の板の最小厚さ(第14条関係)
 円すい胴を9%ニッケル鋼で製作をする場合には、円すい胴の形状を別図の方法によること。

3 中低面に圧力を受けるステーなし鏡板の最小厚さ(第19条関係)
(1) 鏡板の内面の公差は、外側に鏡板を取り付ける胴の設計内径の1.25%以下、内側に同内径の0.625%以
 下のものとすること。
(2) 皿形鏡板又はK>1の形状を有する半だ円体形鏡板を規定最小引張強さが483N/mm2を超える材料で製作
 する場合の鏡板の許容引張応力は、使用温度が40℃以下の場合にあっては137N/mm2とし、40℃を超える
 場合にあっては137N/mm2に当該材料の使用温度における許容引張応力と40℃における許容引張応力との
 比を乗じて得られる値とすること。
  ここでKとは、半だ円体形鏡板の形状による係数で、次によるものとする。
   K=1/6(2+(D/2h)2)
    Dはだ円の内長径(単位 mm)、2hはだ円の内短径(単位 mm)とする。

4 内面に圧力を受ける円すい体形鏡板等の最小厚さ(第21条関係)
(1) 鏡板を9%ニッケル鋼で製作する場合には、円すい体形鏡板の形状としないこと。
(2) 本条の規定による鏡板についても、3の(2)の規定によること。

5 中高面に圧力を受けるステーなし鏡板の最小厚さ(第22条関係) 
  鏡板を9%ニッケル鋼で製作する場合には、皿形鏡板の形状としないこと。

6 ステーによって支えられない平板等の最小厚さ(第25条関係) 
  平板と胴、管等との取付方法として、応力集中を起こしやすい構造を避けるため、規格通達のIIの22
 の(1)のアのなお書きは適用しないこと。

7 穴の補強(第33条関係)
  胴及び鏡板を9%ニッケル鋼で製作する場合には、当該胴及び鏡板に取り付ける管台及び強め材の材料
 は、胴及び鏡板と同一材料又は熱処理により硬化しないオーステナイト系ステンレス鋼(規定最小降伏
 点又は0.2%耐力が、9%ニッケル鋼の規定最小降伏点又は0.2%耐力の±20%以内の材料に限る。)とすること。

8 溶接方法(第40条関係) 
(1) 9%ニッケル鋼による管台と胴又は鏡板の取付継手及びフランジと管台の取付継手は、完全溶込み溶接
 とすること。
(2) 9%ニッケル鋼の突合せ溶接の食い違いは、規格通達のUの35の(1)のオに示すJIS B 8265の6.3の表
 6.3に代えて、次のによること。

9 引張試験の合格基準(第49条関係)
  本条第1項の「許容引張応力の値の4倍の値」については、「許容引張応力の値の3.5倍の値」と読み替
 えること。

10 磁粉探傷試験 (第60条関係)
   9%ニッケル鋼を母材とする溶接部のうち、次の(1)及び(2)に掲げる溶接部について磁粉探傷試験を行
  うこと。
(1) 全ての溶接部(非耐圧部材を耐圧部分に取り付けるための溶接部を含む。)
(2) 管台を取り付けるための溶接部のうち、JIS B8265の付図4のa)、b)及びf)の管台の内面に面している
  胴板及び鏡板の断面部

11 水圧試験(第63条関係) 
  安全率を変更したことにより最小板厚が変わることから、水圧試験の試験圧力を次のとおりとすること。
(1) 第1項第1号中の「最高使用圧力の1.5倍の圧力」を「最高使用圧力の1.3倍の圧力」とすること。
(2) 第3項中の「最高使用圧力の1.25倍の圧力」を「最高使用圧力の1.1倍の圧力」とすること。

12 検定水圧試験(規格通達の別添2関係)
  検定水圧試験の取扱いとして、規格通達の別添2の(1)のウの最高使用圧力を求める算式の係数である
 「0.2」を「0.25」と読み替えること。

13 成形
  第一種圧力容器の成形においては、別添に定める基準により成形すること。