平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う労働条件、安全衛生、労働保険、労災補償等に関する緊急相談窓口の開設に当たって留意すべき事項について

基監発0325第1号
基勤発0325第2号
基安計発0325第1号
基労管発0325第1号
平成23年3月25日
都道府県労働局
総務部(労働保険徴収部)長 殿
労働基準部長 殿
厚生労働省労働基準局
監督課長
勤労者生活課長
安全衛生部計画課長
労災補償部労災管理課長

平成23年東北地方太平洋沖地震に伴う労働条件、安全衛生、労働保険、労災補償等に関する緊急相談窓口の開設に当たって留意すべき事項について

 標記の緊急相談窓口の開設については、平成23年3月25日付け基発0325第10号「平成23年東北地方太平
洋沖地震に伴う労働条件、安全衛生、労働保険、労災補償等に関する緊急相談窓口の開設について」によ
り指示されたところであるが、その実施に当たっては、なお下記に留意するようお願いする。
1  開設する官署
 (1) 緊急相談窓口を開設する官署は、次のとおりとすること。
  ア 災害救助法(昭和22年法律第118号)が適用されている市町村を有する都道府県(以下「被災地域」
   という。)を管轄する労働局(以下「局」という。)及びその管内の労働基準監督署(以下「署」とい
   う。閉庁している署を除く。)
  イ 電力会社において計画停電が実施されている地域を管轄する局及びその管内の署
  ウ 企業の本社を多数管轄する東京局、大阪局及び愛知局並びにその管内の署
  エ その他相談状況等に応じ必要と判断する局及び署

2  実施要領
 (1) 相談体制
  ア 緊急相談窓口には、「震災等緊急相談窓口」との名称を任意の方法により表示するとと。
  イ 相談に対する体制は、想定される相談件数等の状況に応じて確保すること。
   なお、被災地域においては、局及び署の被害状況等をも考慮して確保すること。
  ウ 緊急相談窓口では、労働条件、安全衛生、労災補償等の相談に対し、ワンストップで対応できる
   よう局内、署内における相談体制に配意すること。
  エ 管内に避難所が設置されている局においては、職業安定行政と連携して、地方自治体等からその
   設置状況や運営状況等を把握し、避難所等における出張相談についても、実施するなど必要な対応
   を行うこと。
    なお、避難先の実態把握、出張相談等について、局職業安定部長あて別添の通知が出されている
   ので、留意すること。
 (2) 相談要領
  ア 共通事項
   (ア) 労働者や事業主等からの各種の相談等について、相談者が置かれている立場に意を払い、懇切
    丁寧に対応すること。
     また、相談者が説明を求めている事項を的確に把握し、その内容に応じ、本省が示している震災
    等に関する「Q&A」等を参考として説明すること。 
   (イ) 平成23年3月13日付け基発0313第1号「平成23年東北地方太平洋沖地震による災害に対する「特
    定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律」の適用について」
    において、行政上の権利利益に係る満了日の延長等の措置が示されているので、相談者の状況を
    踏まえた適切な対応を行うこと。
  イ 労働条件
   (ア) 労働条件や労務管理に関する相談等については、労働基準法等に基づく説明に加え、その内容
    に応じ、労働契約法上の取扱いや各種助成制度についても説明するよう配意すること。
   (イ) 中小企業退職金共済制度及び勤労者財産形成持家融資制度に関しては、平成23年3月24日付け
    基発0324第5号「平成23年東北地方太平洋沖地震に係る中小企業退職金共済制度及び勤労者財産
    形成持家融資制度の特例措置について」の別紙1及び別紙2に加え、必要に応じ、別途送付するパ
    ンフレットを情報提供するとともに、関係する相談窓口を紹介すること。
  ウ 安全衛生
   (ア) 復旧工事の計画屈については、提出が必要な書類の作成等についてわかりやすく教示するなど
    丁寧な対応を心がけるとともに、速やかな審査を実施し、早期に工事を開始できるよう配慮する
    こととしている旨教示すること。
   (イ) 震災によるメンタルヘルス不調などの健康相談については、パンフレット等を活用し説明する
    とともに、専門的な相談内容については、最寄りの産業保健推進センターや地域産業保健センタ
    ーを紹介すること。
  エ 労働保険
    平成23年3月14日付け基発第0314第1号「東北地方太平洋沖地震に係る労働保険料等の納期限の延
   長等について」等を活用し、事業主等からの相談について懇切丁寧に対応すること。
  オ 労災補償
    遺族や行方不明者の親族からの相談が多いことが見込まれることから、求められた事項について
   説明を行うに留まることなく、遺族(補償)給付や労災就学等援護費等の支給要件等について漏れの
   ない説明を行うよう、特に配慮すること。
 (3) 労働基準行政以外の相談への対応
  ア 職業安定行政等労働行政関係の相談については、必要に応じ、関連すると考えられるパンフレッ
   ト等を情報提供するとともに、関係する相談窓口等を紹介すること。
  イ 労働行政関係以外の相談については、必要に応じ、関係行政機関等の相談窓口を紹介すること。
    特に、岩手、宮城及び福島局においては、関係部局との連携を図りつつ早期の復旧支援を行うた
   めに設置された厚生労働省現地対策本部との十分な連携に努めるものとし、同対策本部等の業務運
   営に資するよう、緊急相談窓口で把握した医療、社会援護に関する状況や要望事項等の情報提供や
   必要な説明を加えるなどの総合的な対応を行うことにも配意すること。この際、平成23年3月24日
   付け厚生労働省大臣官房地方課長事務連絡「避難所等における被災者の状況把握等について」に留
   意すること。
 (4) 疑義照会
   相談に対する回答に当たって疑義がある場合には、局を通じて本省担当課に照会すること。

3  本省への報告
  避難所における出張相談(上記2(1)エ)については、当面、毎週の状況を別紙により取りまとめ、翌週
 の最初の開庁日までに本省監督課監督係あて報告すること。なお、第1回目の報告は、平成23年4月4日
 (月)とする。

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