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3.異常出水(坑内からの出水)に関する安全対策

検討事項

ランクI

ランクII

ランクIII

(1) 事前調査

 
 

[1] 地質等の調査

異常出水に関する地下水、透水係数等地形、地質について精密に調査すること。

異常出水のおそれのある区域の地下水、透水係数等地形、地質について調査すること。

[2] 資料の収集

周辺における過去又は施工中のトンネル工事等における異常出水の資料を収集すること。

必要に応じ、周辺における過去又は施工中のトンネル工事等における異常出水の資料を収集すること。

(2) 施工計画

事前調査の結果を基に、地山条件に適した補助工法(水抜きボーリング、水抜き坑、地下水低下法止水工法等)を選定すること。

必要に応じ、適切な補助工法を選定すること。

(3) 掘削作業

   
 

[1] 水平ボーリング

長尺ボーリングによって、湧水調査と水抜きを行い、必要によっては、掘削方法を変更すること。

短尺ボーリングを行うこと。

[2] 水抜き坑

水平ボーリングによる水抜きを行っても、なお作業に支障がある場合は、水抜き坑を設けること。

水抜き坑について検討すること。

[3] 止水工法

水抜きが困難な場合は、止水を目的とする薬液注入を行うこと。

必要に応じ、部分的に注入を行うこと。

必要に応じ、注入について検討すること。

 

[4] 計測管理

坑内の湧出量、地下水位、水質の変化等を測定すること。

必要に応じ、坑内の湧出量、地下水位、水質の変化等を測定すること。

坑外の既存の井戸又は設置した観測井により、地下水、水質を測定すること。

必要に応じ、既存の井戸又は観測井により地下水位、水質を測定すること。

掘削面の地層の変化を連続的に調査し、図示すること。

必要に応じ、掘削面の地層の変化を連続的に調査し、図示すること。

[5] 連絡体制

測定結果の連絡、報告体制を明確にすること。

[6] 記録、保存

施工中の各測定結果を記録、整理し、異常出水の危険度を把握すること。

(4) 警報装置

緊急事態発生を知らせる警報装置を設けること。警報発令の基準、警報の種類、警報発令時の行動について定め、関係労働者に周知すること。警報装置について、点検、整備基準を定めること。

(5) 緊急時の措置

 
 

[1] 緊急措置用具

緊急措置用具を必要な箇所に設置し、設置場所及び使用方法を関係労働者に周知すること。

[2] 排水設備

想定湧水量、トンネル断面、延長、こう配等を十分に考慮した排水能力とすること。

[3] 避難訓練

緊急事態発生を想定し、避難訓練を実施すること。

[4] 救護訓練

緊急事態発生を想定し、救護訓練を実施すること。

(6) 異常出水災害の防止についての教育

次の事項について教育すること。
(イ) 異常出水の危険性
(ロ) 災害防止の対策と遵守事項
(ハ) 点検方法
(ニ) 異常時の対策