別添
基安労発0904第2号
平成24年9月4日
別紙の関係団体の長 殿
厚生労働省労働基準局
安全衛生部労働衛生課長

今夏の職場における熱中症予防対策の徹底について(続報)

 今夏の職場における熱中症の予防については、平成21年6月19日付基発第0619001号「職場における熱中
症の予防について」を基本対策とし、平成24年5月18日付基安発0518第2号「平成24年の職場での熱中症予
防対策の重点的な実施について」を今年の重点対策として推進し、さらに平成24年8月3日付け基安労発0803
第2号「今夏の職場における熱中症予防対策の徹底について」で緊急要請をしているところですが、現時点
で記録的猛暑となった平成22年に次ぐ方がお亡くなりになっております。
 この様な状況を踏まえて、貴職におかれましては、基本対策及び重点対策に基づく熱中症予防対策につい
て、更なる一層の取組みを行っていただくとともに、会員事業場への周知等について、特段のご理解とご協
力をお願いいたします。
1  今夏(平成24年)の職場における熱中症による死亡者数は、8月末時点で25名(9月3日現在の速報値)に
 達し、職場における熱中症として統計を取り始めた平成9年以降では、記録的猛暑となった平成22年の
 47名に次ぐ方が現時点で既にお亡くなりになられております(多い年から平成22年47名、平成13年24名、
 平成17年23名、平成14年22名)。
 (1) 業種別内訳
  建設業 18名、製造業3名、警備業2名、運輸交通業・農林業各1名
 (2) 月旬別内訳
  7月中旬 7名、7月下旬 10名、8月上旬3名、8月中旬3名、8月下旬2名
 (3) 都道府県別内訳
  北海道 1名、岩手県 1名、宮城県 3名、群馬県 1名、埼玉県 2名、
  東京都 1名、富山県 1名、石川県 1名、福井県 1名、静岡県 2名、
  愛知県 1名、三重県 2名、大阪府 1名、兵庫県 2名、香川県 1名、
  福岡県 1名、熊本県 1名、鹿児島県 1名、沖縄県 1名。
   (なお、平成22年について、9月1日時点での速報値は33人であった。)

2  気象庁発表の1か月予報について、9月1日〜9月7日の予報期間では、北海道・東北が80%、関東甲信・
 北陸が60%、東海・近畿・中国・四国が50%、9月8日〜9月14日の予報期間では、北海道・東北が60%、
 関東甲信・北陸・東海が40%、9月15日〜9月28日の予報期間では、北海道・東北が40%の確率で、平年
 より平均気温が高いと予想されています。
  以上から、今後は、特に東日本地域においては、現在実施していただいている基本対策及び重点対策
 の更なる徹底をお願いいたします。
  なお、1か月予報については、以下のURLでご確認できます。
  http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/
  加えて、地域別のWBGT値については、以下のURLでご確認できます(携帯でも可)ので、各事業場にお
 いてWBGT値の実測が困難な場合には、ご活用下さい。
  http://www.nies.go.jp/health/HeatStroke/ (PC)
  http://www.nies.go.jp/health/HeatStroke/kt (携帯)

3  熱中症対策関連情報は、「職場における労働衛生対策」で確認できますのでご活用下さい。
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei02.html
4  災害の概要(速報のため変更の可能性あり)
  都道府県 業種 時間帯 概要(速報のため変更の可能性あり)
1 北海道 木材伐出業 10時頃

刈払機で作業をしていたところ、同僚が倒れているところを発見、搬送されたが死亡した。

2 岩手 木造家屋建築工事業 18時頃

木造家屋建築で基礎型枠作業を行っていたところ、休憩中にふらつき、その後痙攣し始めたため搬送したが、その後死亡した。

3 宮城 土木工事業 10時頃

復旧工事でブロック積みを行っていたところ、気分が悪くなり、事務所で休憩後、帰宅したが帰路で意識を失い、その後死亡した。

4 宮城 土木工事業 10時頃

災害復旧工事でダンプトラックの誘導を行っていたところ倒れ、その後死亡した。

5 宮城 建築工事業 14時頃

土間配筋作業中、暑さを訴え、自動販売機に向かって歩き出したところ、倒れた。

6 群馬 電気工事業 11時頃

メッキ工場の電気設備改修工事で、管理業務に従事、休憩終了後に呼吸停止しているところを発見され、搬送されたが、その後死亡した。

7 埼玉 建設業 14時頃

木造二階建て家屋解体工事で、被災者が座り込んでいるところを同僚が声を掛けても応答がなく救急搬送され、その後死亡した。

8 埼玉 水道工事業 15時頃

水道管工事で単独作業中、被災者の様子がおかしいところを施主が発見、その後死亡した。

9 東京 警備業 14時頃

整備補修工事の警備員として交通誘導を行っていて、休憩をしていたところ、倒れているところを発見され、その後死亡した。

10 富山 警備業 15時頃

舗装補修工事の交通誘導を行っていたところ倒れ、その後死亡した。

11 石川 土木工事業 9時頃

解体工事において、解体部材の集積・分別作業を行っていたところ、体調不良を訴えたため、座って休憩していたが、同僚が気付くと横たわっていて、病院に搬送したが死亡したもの。

12 福井 電気通信工事業 15時頃

鉄筋コンクリート造りの建物の屋内で電気工事を行っていたところ、倒れ、死亡した。

13 静岡 木造建築工事業 16時頃

住宅の塗装工事で、単独で高圧洗浄を行っていたが、倒れているところを発見され、搬送されたが、その後死亡した。

14 静岡 輸送用機械器具製造業 16時頃

工場において、勤務終了前の清掃時に倒れているところを同僚が発見し、救急車で搬送したが、その後死亡した。

15 愛知 建設業 12時頃

電力マンホールの点検を実施していたところ、被災者がふらついているところを発見、救急搬送され、その後死亡した。

16 三重 輸送用機械器具製造業 13時頃

昼休み後、作業場に戻らないため探したところ、工場敷地内で倒れているところを発見、救急車で搬送したがその後死亡した

17 三重 土木工事業 17時頃

舗装改良工事で、荷降ろし作業を行っていたが、気分が悪くなったため、救急搬送したが、その後死亡した。

18 大阪 一般貨物自動車運送業 19時頃

同僚と荷物の集荷作業を行っていたが、同僚が異変に気付き救急車で搬送したが死亡した。

19 兵庫 建設業 14時頃

住宅建設現場で基礎コンクリートの打設作業を単独で行っていたが、通行人に発見され、その後死亡した。

20 兵庫 建築工事業 15時頃

耐震補強工事で、型枠用の金具を外す作業をしていたと思われるが、倒れているところを発見、病院に搬送したが死亡した。

21 香川 建設業 11時頃

設備工事を行っていたが、現場隣接の倉庫入口付近で座り込んでいるところを発見、病院へ搬送したがその後死亡した。

22 福岡 建設業 10時頃

外壁改修工事で足場の解体作業中、気分が悪くなり、同僚が意識不明となっているところを発見、その後死亡した。

23 熊本 機械器具設置工事業 11時頃

足場の設置作業で足場材をトラックから積み下ろしている途中に倒れ、その後死亡した。

24 鹿児島 道路建設業事業 15時頃

土木工事現場で、使用したホースの巻き取り作業をしていたところ、同僚が異変に気付き休憩をさせたが改善せず、病院へ搬送したが、その後死亡した。

25 沖縄 食料品製造業 21時頃

パン等を製造する然成室内オーブン出口付近で、焼き具合の監視中に倒れ、その後死亡した

  
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