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別添2
(令和3年8月12日 基発0812第5号により廃止)
基発0328第3号
平成30年3月28日
一般社団法人日本電機工業会会長
一般社団法人日本照明工業会会長
一般社団法人日本電気計測器工業会会長
一般社団法人日本電気協会会長
一般社団法人日本電気制御機器工業会会長
一般社団法人日本電設工業協会会長
石油連盟会長
一般社団法人日本化学工業協会会長
石油化学工業協会会長
一般財団法人エンジニアリング協会理事長
一般社団法人日本粉体工業技術協会会長
かっこ
殿
厚生労働省労働基準局長

電気機械器具防爆構造規格第5条の規定に基づき、防爆構造規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等について

 国際電気標準会議(以下「IEC」という。)が制定した国際規格(以下「IEC規格」という。)に基づいて製
造された防爆構造電気機械器具(以下「防爆機器」という。)が、電気機械器具防爆構造規格(昭和44年労
働省告示第16号。以下「防爆構造規格」という。)第5条の規定に基づき、防爆構造規格に適合するものと
同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等(以下「技術的基準等」という。)については、
平成27年8月31日付け基発0831第2号「電気機械器具防爆構造規格第5条の規定に基づき、防爆構造規格に
適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等について」(以下「平成27年局
長通達」という。)において示されているところです。
 今般、「未来投資戦略2017―Society5.0の実現に向けた改革―」(平成29年6月9日閣議決定)において
「労働安全衛生法に基づく防爆規制において、本年度中に最新の国際標準を取り入れる」とされたことか
ら、昨今のIEC規格の改正を踏まえ、技術的基準等を下記のとおり見直すこととしましたので、傘下会員
事業場への周知に御協力いただきますとともに、適切な防爆機器の製造、使用等について遺漏のないよう
お願いします。
1 防爆構造規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準
  独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所(平成28年3月31日までは、独立行政法人労
 働安全衛生総合研究所。以下「安衛研」という。)が平成27年に定めた「工場電気設備防爆指針―国際
 整合技術指針」(以下「国際整合防爆指針2015」という。)の第1編(JNIOSH−TR−46−1:2015)から第9
 編(JNIOSH−TR−46−9:2015)までに加えて平成30年に定めた「工場電気設備防爆指針―国際整合技術
 指針2018」(以下「国際整合防爆指針2018」という。)の第2編(JNIOSH−TR−46−2:2018)から第5編(J
 NIOSH−TR−46−5:2018)まで、第7編(JNIOSH−TR−46−7:2018)及び第9編(JNIOSH−TR−46−9:201
 8)についても、防爆構造規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準
 となるものとすること。
  なお、国際整合防爆指針2015及び国際整合防爆指針2018は、安衛研ホームページ(http://www.jnio
 sh.go.jp)において閲覧が可能であること。

2 新たな基準に適合することを確認する方法
 (1) 内容
   1の基準への適合の確認は、(2)による改正後の平成17年4月1日付け基発第0401035号「登録製造時
  等検査機関が行う製造時等検査、登録個別検定機関が行う個別検定及び登録型式検定機関が行う型式
  検定の適正な実施について」(以下「平成17年局長通達」という。)の別紙3「型式検定に係る検定の
  方法等」の表3「防爆構造電気機械器具」(以下「別紙3の表3」という。)の別添「国際整合防爆指針
  に基づく検定の方法」に示す判定基準により行うこと。なお、第1編、第6編及び第8編を除き、国際
  整合防爆指針2015に基づく検定又は国際整合防爆指針2018に基づく検定のいずれかの検定項目、検定
  の方法及び判定基準を、編ごとに選択する必要があること。
 (2) 平成17年局長通達の一部改正
   平成17年局長通達別紙3の表3の一部を次のように改正する。
  ア 備考(3)を次のように改正する。
    構造規格第5条の「国際規格等に基づき製造されたもの」については、独立行政法人労働者健康
   安全機構労働安全衛生総合研究所(平成28年3月31日までは、独立行政法人労働安全衛生総合研究所)
   が平成27年に定めた「工場電気設備防爆指針―国際整合技術指針」の第1編(JNIOSH−TR−46−1:2
   015)から第9編(JNIOSH−TR−46−9:2015)まで(以下「国際整合防爆指針2015」という。)又は同
   研究所が平成30年に定めた「工場電気設備防爆指針―国際整合技術指針2018」(以下「国際整合防
   爆指針2018」という。)の第2編(JNIOSH−TR−46−2:2018)から第5編(JNIOSH−TR−46−5:2018)
   まで、第7編(JNIOSH−TR−46−7:2018)及び第9編(JNIOSH−TR−46−9:2018)に基づき、別添「国
   際整合防爆指針に基づく検定の方法」等によること。
  イ 別添「国際整合防爆指針2015に基づく検定の方法」を、別紙1のように改正する。

3 型式検定を行うに際しての留意事項
  平成27年局長通達の記の3に加え、以下の事項に留意すること。
 (1) 防爆機器のグループの取扱いについて
   国際整合防爆指針2018では、防爆機器を以下の3種類に区分しているが、グループTは労働安全衛
  生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)が適用されない鉱山で用いられるものであるため、
  型式検定においては、グループU及びグループVの防爆機器の規定を適用すること。

国際整合防爆指針2018における防爆機器の分類
区分 防爆機器が使用される場所 適用される防爆構造の種類
グループT 坑気の影響を受けやすい鉱山での使用
グループU 坑気の影響を受ける鉱山以外の爆発性
ガス雰囲気が存在する場所での使用
耐圧防爆構造、内圧防爆構造、安全増防爆構造、油入防爆構造、本質安全防爆構造、樹脂充填防爆構造、非点火防爆構造
グループV 坑気の影響を受ける鉱山以外の爆発性
粉じん雰囲気での使用
内圧防爆構造、本質安全防爆構造、樹脂充填防爆構造、容器による粉じん防爆構造

 (2) 機器保護レベル(EPL)について
  ア 機器保護レベル(以下「EPL」という。)については国際整合防爆指針2015から導入されたもので
   あるが、国際整合防爆指針2018における具体的なEPLの分類記号とそれに対応する電気機械器具は
   別紙2のとおりであること。
  イ 平成27年局長通達の別紙2の標題「機器保護レベル(EPL)の分類記号及びそれに対応する電気機械
   器具」を「国際整合防爆指針2015における機器保護レベル(EPL)の分類記号及びそれに対応する電
   気機械器具」と改正する。
 (3) Exコンポーネント等の取扱いについて
  ア Exコンポーネント、Exケーブルグランド、Exねじアダプタ及びEx閉止用部品(以下「Exコンポー
   ネント等」という。)は、単体としては法に基づく型式検定の対象とはならないが、防爆機器の防
   爆構造の維持に必要なものであり、防爆機器に組み込んで使用されることから、防爆機器に組み込
   んで試験等を行うこと。
  イ 型式検定機関が国際整合防爆指針2018による検定を行う場合であって、当該型式検定機関がExコ
   ンポーネント等に係る認証書(国際整合防爆指針2018と同じ基準によるものに限る。)を発行し、当
   該Exコンポーネント等に係る図面、試験データ等を保有している場合、当該認証書が失効するまで
   の間、これを試験に活用することとして差し支えないこと。
    なお、国際整合防爆指針2015と同じ基準により発行されたExコンポーネント等に係る認証書を試
   験に活用することができるのは、当該認証書が失効するまでの間に当該Exコンポーネント等を組み
   込んだ防爆機器に対して国際整合防爆指針2015による検定を行う場合に限られること。
 (4) 型式の取扱いについて
   今般、国際整合防爆指針2015及び国際整合防爆指針2018を技術的基準等として取り扱うこととした
  ことに伴い、昭和53年2月10日付け基発第80号「機械等検定規則の一部を改正する省令の施行につい
  て」(以下「昭和53年局長通達」という。)別表の防爆機器の項を、別紙3のとおり改める。
   なお、機械等検定規則(昭和47年労働省令第45号。以下「検定則」という。)第6条第1項では、新規
  の型式検定を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、「型式ごと」に申請書を提出しなけれ
  ばならないこととされており、また、法第44条の2第3項では、登録型式検定機関は、当該申請に係る
  型式の機械等の構造等が検定則第8条の基準に適合していると認めるときでなければ、当該型式を型
  式検定に合格させてはならないこととされていることから、登録型式検定機関は、型式ごとに適切な
  申請書が提出されていることを確認し、適切な申請が行われるよう申請者を指導等するべきであるこ
  と。
 (5) 型式検定の新規検定における申請の手続き等について
  ア 防爆機器に係る型式検定の新規検定における検定の申請者から提出のあった新規型式検定申請書
   に、IEC防爆機器規格適合性認証制度(以下「IECEx」という。)の下、同制度に基づき認証された認
   証機関(以下「ExCB」という。)が発行した試験報告書(以下「ExTR」という。)(発行の日付がExCB
   の認証の有効期間内であるものに限る。)が添付されてきた場合であって、次の@及びAの要件が
   確認されたときは、当該報告書を検定則第6条第1項第4号に定める「当該型式の機械等についてあ
   らかじめ行った試験の結果を記載した書面」として取り扱うこととして差し支えないこと。
   @添付されたExTRが、申請のあった型式に係るものであること。
   A添付されたExTRが、ExCBによりIECExに基づき適正に発行されたものであること。
  イ 防爆機器に係る新規の型式検定において、申請者から提出のあった型式検定申請書に、労働安全
   衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号)第1条の
   12に基づき厚生労働大臣が指定する者(以下「指定外国検査機関」という。)であるExCBが発行した
   ExTR(発行の日付がExCBの認証の有効期間内であるものに限る。)が添付されてきた場合であって、
   次の@からCまでの要件が確認されたときは、当該報告書を検定則第6条第2項に定める「当該機械
   等の構造が法第42条の厚生労働大臣が定める規格に適合していることを厚生労働大臣が指定する者
   (外国に住所を有するものに限る。)が明らかにする書面」として取り扱い、実機による検査に代え
   て、ExTRによる検査を実施することとして差し支えないこと。なお、ExTRに、誤り又は不明確な部
   分がある場合には、当該部分については、実機による検査を実施すること。
   @添付されたExTRが、申請のあった型式に係るものであること。
   A添付されたExTRが、ExCBによりIECExに基づき適正に発行されたものであり、かつ、防爆構造規
    格に適合していることを明らかにするものであること。
   B添付されたExTRの日付が、指定外国検査機関の指定の有効期間内であること。
   C添付されたExTRを作成した検定員が、指定外国検査機関の検定員名簿に記載されている者である
    こと。

4 適用日等について
  この通達は、発出の日から適用する。
 (1) 譲渡制限に係る経過措置
   適用日において、現に存する防爆機器並びに「工場電気設備防爆指針―国際規格に整合した技術指
  針2008(JNIOSH−TR−No.43)」(以下「国際整合防爆指針2008」という。)及び昭和63年4月1日付け
  基発第208号「電気機械器具防爆構造規格の一部を改正する告示の適用等について」別添「電気機
  械器具防爆構造規格(昭和44年労働省告示第16号)における可燃性ガス又は引火性の物の蒸気に係る防
  爆構造の規格に適合する電気機械器具と同等以上の防爆性能を有するものの技術的基準(IEC規格79条
  関係)」(以下「技術的基準1988」という。)に基づく型式検定に合格している型式によって製造され
  る防爆機器は、適用日以降も譲渡し、貸与し、設置し、又は使用できること。
 (2) 型式検定に係る経過措置
   国際整合防爆指針2008又は技術的基準1988に基づき型式検定に合格している型式は、更新検定を受
  けることができるが、当該型式から構造又は定格の変更を行う型式については、昭和53年局長通達の
  U4(2)ロの規定に関わらず、型式検定に合格した型式の範囲内で変更しようとする場合であっても、
  国際整合防爆指針2015又は国際整合防爆指針2018に基づく新規検定を受ける必要があること。
   なお、IECExのうちの機器認証スキームにおいて、新規の型式認証は、規格の現行版又は一つ前の
  版に対して発行すると規定されていることを踏まえ、国際整合防爆指針2015の第2編(JNIOSH−TR−46
  −2:2015)から第5編(JNIOSH−TR−46−5:2015)まで、第7編(JNIOSH−TR−46−7:2015)及び第9編
  (JNIOSH−TR−46−9:2015)に基づく新規検定については、対応する国際整合防爆指針2018の第2編(J
  NIOSH−TR−46−2:2018)から第5編(JNIOSH−TR−46−5:2018)まで、第7編(JNIOSH−TR−46−7:20
  18)及び第9編(JNIOSH−TR−46−9:2018)が新たに改訂されるまでの間、申請をすることができるも
  のであること。







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