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クレーン等安全規則 第三章 移動式クレーン(第五十三条−第九十三条)

クレーン等安全規則 目次

第一節  製造及び設置

(製造許可)
第五十三条  移動式クレーン(令第十二条第一項第四号の移動式クレーンに限る。以下本条から第六十
 一条まで、第六十三条及び第六十四条並びにこの章第四節及び第五節において同じ。)を製造しよう
 とする者は、その製造しようとする移動式クレーンについて、あらかじめ、所轄都道府県労働局長の
 許可を受けなければならない。ただし、すでに当該許可を受けている移動式クレーンと型式が同一で
 ある移動式クレーン(次条において「許可型式移動式クレーン」という。)については、この限りで
 ない。
  前項の許可を受けようとする者は、移動式クレーン製造許可申請書(様式第一号)に移動式クレー
 ンの組立図及び次の事項を記載した書面を添えて、所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。
  一  強度計算の基準
  二  製造の過程において行なう検査のための設備の概要
  三  主任設計者及び工作責任者の氏名及び経歴の概要

(検査設備等の変更報告)
第五十四条  前条第一項の許可を受けた者は、当該許可に係る移動式クレーン又は許可型式移動式クレー
  ンを製造する場合において、同条第二項第二号の設備又は同項第三号の主任設計者若しくは工作責任者
  を変更したときは、遅滞なく、所轄都道府県労働局長に報告しなければならない。

(製造検査)
第五十五条  移動式クレーンを製造した者は、法第三十八条第一項の規定により、当該移動式クレーンに
  ついて、所轄都道府県労働局長の検査を受けなければならない。
  前項の規定による検査(以下この節において「製造検査」という。)においては、移動式クレーンの
  各部分の構造及び機能について点検を行なうほか、荷重試験及び安定度試験を行なうものとする。
  前項の荷重試験は、移動式クレーンに定格荷重の一・二五倍に相当する荷重(定格荷重が二百トンを
  こえる場合は、定格荷重に五十トンを加えた荷重)の荷をつつて、つり上げ、旋回、走行等の作動を行
  なうものとする。
  第二項の安定度試験は、移動式クレーンに定格荷重の一・二七倍に相当する荷重の荷をつつて、当該
  移動式クレーンの安定に関し最も不利な条件で地切りすることにより行なうものとする。
  製造検査を受けようとする者は、移動式クレーン製造検査申請書(様式第十五号)に移動式クレーン
  明細書(様式第十六号)、移動式クレーンの組立図及び別表の上欄に掲げる移動式クレーンの種類に応
  じてそれぞれ同表の下欄に掲げる構造部分の強度計算書を添えて、所轄都道府県労働局長に提出し
  なければならない。この場合において、当該検査を受けようとする移動式クレーンがすでに製造検査に
  合格している移動式クレーンと寸法及びつり上げ荷重が同一であるときは、当該組立図及び強度計算書
  の添附を省略することができる。
  所轄都道府県労働局長は、製造検査に合格した移動式クレーンに様式第十七号による刻印を押し、
  かつ、その移動式クレーン明細書に様式第十八号による製造検査済の印を押して前項の規定により申請
  書を提出した者に交付するものとする。

(製造検査を受ける場合の措置)
第五十六条  製造検査を受ける者は、当該検査を受ける移動式クレーンについて、次の事項を行なわなけ
  ればならない。
  一  検査しやすい位置に移すこと。
  二  荷重試験及び安定度試験のための荷及び玉掛用具を準備すること。
  所轄都道府県労働局長は、製造検査のために必要があると認めるときは、当該検査に係る移動式
  クレーンについて、次の事項を当該検査を受ける者に命ずることができる。
  一  安全装置を分解すること。
  二  塗装の一部をはがすこと。
  三  リベツトを抜き出し、又は部材の一部に穴をあけること。
  四  ワイヤロープの一部を切断すること。
  五  前各号に掲げる事項のほか、当該検査のため必要と認める事項
  製造検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければならない。

(使用検査)
第五十七条  次の者は、法第三十八条第一項の規定により、当該移動式クレーンについて、都道府県労働
  局長の検査を受けなければならない。
  一  移動式クレーンを輸入した者
  二  製造検査又はこの項若しくは次項の検査(以下この節において「使用検査」という。)を受けた後
  設置しないで二年以上(設置しない期間の保管状況が良好であると都道府県労働局長が認めた移動式
  クレーンについては三年以上)経過した移動式クレーンを設置しようとする者
  三  使用を廃止した移動式クレーンを再び設置し、又は使用しようとする者
  外国において移動式クレーンを製造した者は、法第三十八条第二項の規定により、当該移動式クレー
  ンについて都道府県労働局長の検査を受けることができる。当該検査が行われた場合においては、
  当該移動式クレーンを輸入した者については、前項の規定は、適用しない。
  第五十五条第二項から第四項までの規定は、使用検査について準用する。
  使用検査を受けようとする者は、移動式クレーン使用検査申請書(様式第十九号)に移動式クレー
 ン明細書、移動式クレーンの組立図及び第五十五条第五項の強度計算書を添えて、都道府県労働局長に
 提出しなければならない。
  移動式クレーンを輸入し、又は外国において製造した者が使用検査を受けようとするときは、前項の
  申請書に当該申請に係る移動式クレーンの構造が法第三十七条第二項の厚生労働大臣の定める基準(移
  動式クレーンの構造に係る部分に限る。)に適合していることを厚生労働大臣が指定する者(外国に住
  所を有するものに限る。)が明らかにする書面を添付することができる。
  都道府県労働局長は、使用検査に合格した移動式クレーンに様式第十七号による刻印を押し、か
  つ、その移動式クレーン明細書に様式第二十号による使用検査済の印を押して第四項の規定により申
 請書を提出した者に交付するものとする。

(使用検査を受ける場合の措置)
第五十八条  第五十六条の規定は、使用検査を受ける場合について準用する。この場合において、同条第
  二項中「所轄都道府県労働局長」とあるのは、「都道府県労働局長」と読み替えるものとする。

(移動式クレーン検査証)
第五十九条  所轄都道府県労働局長又は都道府県労働局長は、それぞれ製造検査又は使用検査に
  合格した移動式クレーンについて、それぞれ第五十五条第五項又は第五十七条第四項の規定により申請
  書を提出した者に対し、移動式クレーン検査証様式第二十一号(表面)(裏面)を交付するものとす
 る。
  移動式クレーンを設置している者は、移動式クレーン検査証を滅失し又は損傷したときは、移動式ク
  レーン検査証再交付申請書(様式第八号)に次の書面を添えて、所轄労働基準監督署長を経由し移動
 式クレーン検査証の交付を受けた都道府県労働局長に提出し、再交付を受けなければならない。
  一  移動式クレーン検査証を滅失したときは、その旨を明らかにする書面
  二  移動式クレーン検査証を損傷したときは、当該移動式クレーン検査証
 移動式クレーンを設置している者に異動があつたときは、移動式クレーンを設置している者は、当該
  異動後十日以内に、移動式クレーン検査証書替申請書(様式第八号)に移動式クレーン検査証を添え
 て、所轄労働基準監督署長を経由し移動式クレーン検査証の交付を受けた都道府県労働局長に提出し、
  書替えを受けなければならない。

(検査証の有効期間)
第六十条  移動式クレーン検査証の有効期間は、二年とする。ただし、製造検査又は使用検査の結果によ
  り当該期間を二年未満とすることができる。
  前項の規定にかかわらず、製造検査又は使用検査を受けた後設置されていない移動式クレーンであっ
 て、その間の保管状況が良好であると都道府県労働局長が認めたものについては、当該移動式クレーン
 の検査証の有効期間を製造検査又は製造検査又は使用検査の日から起算して三年を超えず、かつ、当該
 移動式クレーンを設置した日から起算して二年を超えない範囲内で延長することができる。

(設置報告書)
第六十一条  移動式クレーンを設置しようとする事業者は、あらかじめ、移動式クレーン設置報告書(様
  式第九号)に移動式クレーン明細書(製造検査済又は使用検査済の印を押したもの)及び移動式クレー
 ン検査証を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。ただし、認定を受けた事業者に
 ついては、この限りでない。

(荷重試験等)
第六十二条  事業者は、令第十三条第三項第十五号の移動式クレーンを設置したときは、当該移動式クレ
 ーンについて、第五十五条第三項の荷重試験及び同条第四項の安定度試験を行なわなければならない。

第二節  使用及び就業

(検査証の備付け)
第六十三条  事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、当該移動式クレーンに、その移動
  式クレーン検査証を備え付けておかなければならない。

(使用の制限)
第六十四条  事業者は、移動式クレーンについては、厚生労働大臣の定める基準(移動式クレーンの構造
  に係る部分に限る。)に適合するものでなければ使用してはならない。

(設計の基準とされた負荷条件)
第六十四条の二  事業者は、移動式クレーンを使用するときは、当該移動式クレーンの構造部分を構成す
  る鋼材等の変形、折損等を防止するため、当該移動式クレーンの設計の基準とされた負荷条件に留意す
  るものとする。

(巻過防止装置の調整)
第六十五条  事業者は、移動式クレーンの巻過防止装置については、フツク、グラブバケツト等のつり具
  の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とジブの先端のシーブその他当該上面が接触するおそれ
  のある物(傾斜したジブを除く。)の下面との間隔が〇・二五メートル以上(直働式の巻過防止装置に
  あつては、〇・〇五メートル以上)となるように調整しておかなければならない。

(安全弁の調整)
第六十六条  事業者は、水圧又は油圧を動力として用いる移動式クレーンの当該水圧又は油圧の過度の昇
  圧を防止するための安全弁については、最大の定格荷重に相当する荷重をかけたときの水圧又は油圧に
  相当する圧力以下で作用するように調整しておかなければならない。ただし、第六十二条の規定により
  荷重試験又は安定度試験を行なう場合において、これらの場合における水圧又は油圧に相当する圧力で
  作用するように調整するときは、この限りでない。

(作業の方法等の決定等)
第六十六条の二  事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの転倒等による
  労働者の危険を防止するため、あらかじめ、当該作業に係る場所の広さ、地形及び地質の状態、運搬し
  ようとする荷の重量、使用する移動式クレーンの種類及び能力等を考慮して、次の事項を定めなければ
  ならない。
  一  移動式クレーンによる作業の方法
  二  移動式クレーンの転倒を防止するための方法
  三  移動式クレーンによる作業に係る労働者の配置及び指揮の系統
  事業者は、前項各号の事項を定めたときは、当該事項について、作業の開始前に、関係労働者に周知
  させなければならない。

(外れ止め装置の使用)
第六十六条の三  事業者は、移動式クレーンを用いて荷をつり上げるときは、外れ止め装置を使用しなけ
  ればならない。

(特別の教育)
第六十七条  事業者は、つり上げ荷重が一トン未満の移動式クレーンの運転(道路交通法(昭和三十五年
  法律第百五号)第二条第一項第一号の道路上を走行させる運転を除く。)の業務に労働者を就かせると
  きは、当該労働者に対し、当該業務に関する安全のための特別の教育を行わなければならない。
  前項の特別の教育は、次の科目について行わなければならない。
  一  移動式クレーンに関する知識
  二  原動機及び電気に関する知識
  三  移動式クレーンの運転のための必要な力学に関する知識
  四  関係法令
  五  移動式クレーンの運転
  六  移動式クレーンの運転のための合図
  安衛則第三十七条及び第三十八条並びに前二項に定めるもののほか、第一項の特別の教育に関し必要
  な事項は、厚生労働大臣が定める。

(就業制限)
第六十八条  事業者は、令第二十条第七号に掲げる業務については、移動式クレーン運転士免許を受けた
  者でなければ、当該業務に就かせてはならない。ただし、つり上げ荷重が一トン以上五トン未満の移動
  式クレーン(以下「小型移動式クレーン」という。)の運転の業務については、小型移動式クレーン運
  転技能講習を修了した者を当該業務に就かせることができる。

(過負荷の制限)
第六十九条  事業者は、移動式クレーンにその定格荷重をこえる荷重をかけて使用してはならない。

(傾斜角の制限)
第七十条  事業者は、移動式クレーンについては、移動式クレーン明細書に記載されているジブの傾斜角
  (つり上げ荷重が三トン未満の移動式クレーンにあつては、これを製造した者が指定したジブの傾斜
  角)の範囲をこえて使用してはならない。

(定格荷重の表示等)
第七十条の二  事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転者及び玉掛
  けをする者が当該移動式クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう、表示その他の措置を講じな
  ければならない。

(使用の禁止)
第七十条の三 事業者は、地盤が軟弱であること、埋設物その他地下に存する工作物が損壊するおそれが
  あること等により移動式クレーンが転倒するおそれのある場所においては、移動式クレーンを用いて作
  業を行つてはならない。ただし、当該場所において、移動式クレーンの転倒を防止するため必要な広さ
  及び強度を有する鉄板等が敷設され、その上に移動式クレーンを設置しているときは、この限りでない。

(アウトリガーの位置)
第七十条の四  事業者は、前条ただし書の場合において、アウトリガーを使用する移動式クレーンを用い
  て作業を行うときは、当該アウトリガーを当該鉄板等の上で当該移動式クレーンが転倒するおそれのな
  い位置に設置しなければならない。

(アウトリガー等の張り出し)
第七十条の五  事業者は、アウトリガーを有する移動式クレーン又は拡幅式のクローラを有する移動式ク
  レーンを用いて作業を行うときは、当該アウトリガー又はクローラを最大限に張り出さなければならな
  い。ただし、アウトリガー又はクローラを最大限に張り出すことができない場合であつて、当該移動式
  クレーンに掛ける荷重が当該移動式クレーンのアウトリガー又はクローラの張り出し幅に応じた定格荷
  重を下回ることが確実に見込まれるときは、この限りでない。

(運転の合図)
第七十一条  事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、移動式クレーンの運転について一
  定の合図を定め、合図を行なう者を指名して、その者に合図を行なわせなければならない。ただし、移
  動式クレーンの運転者に単独で作業を行なわせるときは、この限りでない。
  前項の指名を受けた者は、同項の作業に従事するときは、同項の合図を行なわなければならない。
  第一項の作業に従事する労働者は、同項の合図に従わなければならない。

(搭乗の制限)
第七十二条  事業者は、移動式クレーンにより、労働者を運搬し、又は労働者をつり上げて作業させては
  ならない。

(搭乗の制限等)
第七十三条  事業者は、前条の規定にかかわらず、作業の性質上やむを得ない場合又は安全な作業の遂行
  上必要な場合は、移動式クレーンにつり具に専用のとう乗設備を設けて当該とう乗設備に労働者を乗せ
  ることができる。
  事業者は、前項のとう乗設備については、墜落による労働者の危険を防止するため次の事項を行なわ
  なければならない。
  一  とう乗設備の転位及び脱落を防止する措置を講ずること。
  二  労働者に安全帯等を使用させること。
  三  とう乗設備ととう乗者との総重量の一・三倍に相当する重量に五百キログラムを加えた値が、当該
    移動式クレーンの定格荷重をこえないこと。
  四  とう乗設備を下降させるときは、動力下降の方法によること。
  労働者は、前項の場合において安全帯等の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。

(立入禁止)
第七十四条  事業者は、移動式クレーンに係る作業を行うときは、当該移動式クレーンの上部旋回体と接
  触することにより労働者に危険が生ずるおそれのある箇所に労働者を立ち入らせてはならない。

第七十四条の二  事業者は、移動式クレーンに係る作業を行う場合であつて、次の各号のいずれかに該当
  するときは、つり上げられている荷(第六号の場合にあつては、つり具を含む。)の下に労働者を立ち
  入らせてはならない。
  一  ハッカーを用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。
  二  つりクランプ一個を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているとき。
  三  ワイヤロープ等を用いて一箇所に玉掛けをした荷がつり上げられているとき(当該荷に設けられた
    穴又はアイボルトにワイヤロープ等を通して玉掛けをしている場合を除く。)。
  四  複数の荷が一度につり上げられている場合であつて、当該複数の荷が結束され、箱に入れられる等
    により固定されていないとき。
  五  磁力又は陰圧により吸着させるつり具又は玉掛け用具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられてい
    るとき。
  六  動力下降以外の方法により荷又はつり具を下降させるとき。

(強風時の作業中止)
第七十四条の三  事業者は、強風のため、移動式クレーンに係る作業の実施について危険が予想されると
  きは、当該作業を中止しなければならない。

(強風時における転倒の防止)
第七十四条の四  事業者は、前条の規定により作業を中止した場合であつて移動式クレーンが転倒するお
  それのあるときは、当該移動式クレーンのジブの位置を固定させる等により移動式クレーンの転倒によ
  る労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

(運転位置からの離脱の禁止)
第七十五条  事業者は、移動式クレーンの運転者を、荷をつつたままで、運転位置から離れさせてはなら
  ない。
  前項の運転者は、荷をつつたままで、運転位置を離れてはならない。

(ジブの組立て等の作業)
第七十五条の二  事業者は、移動式クレーンのジブの組立て又は解体の作業を行うときは、次の措置を講
  じなければならない。
  一  作業を指揮する者を選任して、その者の指揮の下に作業を実施させること。
  二  作業を行う区域に関係労働者以外の労働者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所
    に表示すること。
  三  強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労
    働者を従事させないこと。
  事業者は、前項第一号の作業を指揮する者に、次の事項を行わせなければならない。
  一  作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を指揮すること。
  二  材料の欠点の有無並びに器具及び工具の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
  三  作業中、安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。

第三節  定期自主検査等

(定期自主検査)
第七十六条  事業者は、移動式クレーンを設置した後、一年以内ごとに一回、定期に、当該移動式クレー
  ンについて自主検査を行なわなければならない。ただし、一年をこえる期間使用しない移動式クレーン
  の当該使用しない期間においては、この限りでない。
  事業者は、前項ただし書の移動式クレーンについては、その使用を再び開始する際に、自主検査を行
  なわなければならない。
  事業者は、前二項の自主検査においては、荷重試験を行わなければならない。ただし、当該自主検査
  を行う日前二月以内に第八十一条第一項の規定に基づく荷重試験を行つた移動式クレーン又は当該自主
  検査を行う日後二月以内に移動式クレーン検査証の有効期間が満了する移動式クレーンについては、こ
  の限りでない。
  前項の荷重試験は、移動式クレーンに定格荷重に相当する荷重の荷をつつて、つり上げ、旋回、走行
  等の作動を定格速度により行なうものとする。

(定期自主検査)
第七十七条  事業者は、移動式クレーンについては、一月以内ごとに一回、定期に、次の事項について自
  主検査を行なわなければならない。ただし、一月をこえる期間使用しない移動式クレーンの当該使用し
  ない期間においては、この限りでない。
  一  巻過防止装置その他の安全装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ及びクラツチの異常
    の有無
  二  ワイヤロープ及びつりチエーンの損傷の有無
  三  フツク、グラブバケツト等のつり具の損傷の有無
  四  配線、配電盤及びコントローラーの異常の有無
  事業者は、前項ただし書の移動式クレーンについては、その使用を再び開始する際に、同項各号に掲
  げる事項について自主検査を行なわなければならない。

(作業開始前の点検)
第七十八条  事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行なうときは、その日の作業を開始する前に、巻
  過防止装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ、クラツチ及びコントローラーの機能につい
  て点検を行なわなければならない。

(自主検査の記録)
第七十九条  事業者は、この節に定める自主検査の結果を記録し、これを三年間保存しなければならない。

(補修)
第八十条  事業者は、この節に定める自主検査又は点検を行つた場合において、異常を認めたときは、直
  ちに補修しなければならない。

第四節  性能検査

(性能検査)
第八十一条  移動式クレーンに係る性能検査においては、移動式クレーンの各部分の構造及び機能につい
  て点検を行なうほか、荷重試験を行なうものとする。
  第七十六条第四項の規定は、前項の荷重試験について準用する。

(性能検査の申請等)
第八十二条  移動式クレーンに係る性能検査(法第五十三条の三において準用する法第五十三条の二第一
 項の規定により労働基準監督署長が行うものに限る。)を受けようとする者は、移動式クレーン性能検
 査申請書(様式第十一号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

(性能検査を受ける場合の措置)
第八十三条  第五十六条の規定(同条第一項第二号中安定度試験に関する部分を除く。)は、前条の移動
  式クレーンに係る性能検査を受ける場合について準用する。この場合において、第五十六条第二項中
  「所轄都道府県労働局長」とあるのは、「所轄労働基準監督署長」と読み替えるものとする。

(検査証の有効期間の更新)
第八十四条  登録性能検査機関は、移動式クレーンに係る性能検査に合格した移動式クレーンについて、
 移動式クレーン検査証の有効期間を更新するものとする。この場合において、性能検査の結果により
 二年未満又は二年を超え三年以内の期間を定めて有効期間を更新することができる。

(労働基準監督署長が性能検査の業務を行う場合における規定の適用)
第八十四条の二 法第五十三条の三において準用する法第五十三条の二第一項の規定により労働基準監督
 署長が移動式クレーンに係る性能検査の業務の全部又は一部を自ら行う場合における前条の規定の適用
 については、同条中「登録性能検査機関」とあるのは「所轄労働基準監督署長又は登録性能検査機関」
 とする。


第五節  変更、休止、廃止等

(変更届)
第八十五条  事業者は、移動式クレーンについて、次の各号のいずれかに掲げる部分を変更しようとする
 ときは、法第八十八条第一項の規定により、移動式クレーン変更届(様式第十二号)に移動式クレー
 ン検査証及び変更しようとする部分(第五号に掲げるものを除く。)の図面を添えて、所轄労働基準監
 督署長に提出しなければならない。
  一  ジブその他の構造部分
  二  原動機
  三  ブレーキ
  四  つり上げ機構
  五  ワイヤロープ又はつりチエーン
  六  フツク、グラブバケツト等のつり具
  七  台車

(変更検査)
第八十六条  前条第一号又は第七号に該当する部分に変更を加えた者は、法第三十八条第三項の規
  定により、当該移動式クレーンについて、所轄労働基準監督署長の検査を受けなければならない。ただ
  し、所轄労働基準監督署長が当該検査の必要がないと認めた移動式クレーンについては、この限りでな
  い。
  第五十五条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による検査(以下この節において「変更検査」
  という。)について準用する。
  変更検査を受けようとする者は、移動式クレーン変更検査申請書(様式第十三号)を所轄労働基準
 監督署長に提出しなければならない。この場合において、認定を受けたことにより前条の届出をしてい
 ないときは、同条の検査証及び図面その他変更検査に必要な書面を添付するものとする。

(変更検査を受ける場合の措置)
第八十七条  第五十六条の規定は、変更検査を受ける場合について準用する。この場合において同条第二
  項中「所轄都道府県労働局長」とあるのは、「所轄労働基準監督署長」と読み替えるものとする。

(検査証の裏書)
第八十八条  所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格した移動式クレーン又は第八十六条第一項ただし
  書の移動式クレーンについて、当該移動式クレーン検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について
  裏書を行なうものとする。

(休止の報告)
第八十九条  移動式クレーンを設置している者が移動式クレーンの使用を休止しようとする場合において、
  その休止しようとする期間が移動式クレーン検査証の有効期間を経過した後にわたるときは、当該移動
  式クレーン検査証の有効期間中にその旨を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。ただし、認
  定を受けた事業者については、この限りでない。

(使用再開検査)
第九十条  使用を休止した移動式クレーンを再び使用しようとする者は、法第三十八条第三項の規定によ
  り、当該移動式クレーンについて、所轄労働基準監督署長の検査を受けなければならない。
  第五十五条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による検査(以下この節において「使用再開
  検査」という。)について準用する。
 使用再開検査を受けようとする者は、移動式クレーン使用再開検査申請書(様式第十四号)を所轄労
  働基準監督署長に提出しなければならない。

(使用再開検査を受ける場合の措置)
第九十一条  第五十六条の規定は、使用再開検査を受ける場合について準用する。この場合において、同
  条第二項中「所轄都道府県労働局長」とあるのは、「所轄労働基準監督署長」と読み替えるものと
  する。

(検査証の裏書)
第九十二条  所轄労働基準監督署長は、使用再開検査に合格した移動式クレーンについて、当該移動式ク
  レーン検査証に検査期日及び検査結果について裏書を行なうものとする。

(検査証の返還)
第九十三条  移動式クレーンを設置している者が当該移動式クレーンについて、その使用を廃止したとき、
  又はつり上げ荷重を三トン未満に変更したときは、その者は、遅滞なく、移動式クレーン検査証を所轄
  労働基準監督署長に返還しなければならない。