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粉じん障害防止規則 第五章 作業環境測定(第二十五条−第二十六条の四)

粉じん障害防止規則 目次


(作業環境測定を行うべき屋内作業場)
第二十五条  令第二十一条第一号の厚生労働省令で定める土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じんを
 著しく発散する屋内作業場は、常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場とする。

(粉じん濃度の測定等)
第二十六条  事業者は、前条の屋内作業場について、六月以内ごとに一回、定期に、当該作業場におけ
 る空気中の粉じんの濃度を測定しなければならない。
2  事業者は、前条の屋内作業場のうち、土石、岩石又は鉱物に係る特定粉じん作業を行う屋内作業場に
  おいて、前項の測定を行うときは、当該粉じん中の遊離けい酸の含有率を測定しなければならない。た
  だし、当該土石、岩石又は鉱物中の遊離けい酸の含有率が明らかな場合にあつては、この限りでない。
3 次条第一項の規定による測定結果の評価が二年以上行われ、その間、当該評価の結果、第一管理区分
 に区分されることが継続した単位作業場所(令第二十一条第一号の屋内作業場の区域のうち労働者の作
 業中の行動範囲、有害物の分布等の状況等に基づき定められる作業環境測定のために必要な区域をいう。
 以下同じ。)については、当該単位作業場所に係る事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長(以下
 この条において「所轄労働基準監督署長」という。)の許可を受けた場合には、当該粉じんの濃度の測
 定は、別に厚生労働大臣の定めるところによることができる。この場合において、事業者は、厚生労働
 大臣の登録を受けた者により、一年以内ごとに一回、定期に較正された測定機器を使用しなければなら
 ない。
4 前項の許可を受けようとする事業者は、粉じん測定特例許可申請書(様式第三号)に粉じん測定結
 果摘要書(様式第四号)及び次の図面を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
 一 作業場の見取図
 二 単位作業場所における測定対象物の発散源の位置、主要な設備の配置及び測定点の位置を示す図面
5 所轄労働基準監督署長は、前項の申請書の提出を受けた場合において、第三項の許可をし、又はしな
 いことを決定したときは、遅滞なく、文書で、その旨を当該事業者に通知しなければならない。
6 第三項の許可を受けた事業者は、当該単位作業場所に係るその後の測定の結果の評価により当該単位
 作業場所が第一管理区分でなくなつたときは、遅滞なく、文書で、その旨を所轄労働基準監督署長に報
 告しなければならない。
7 所轄労働基準監督署長は、前項の規定による報告を受けた場合及び事業場を臨検した場合において、
 第三項の許可に係る単位作業場所について第一管理区分を維持していないと認めたとき又は維持するこ
 とが困難であると認めたときは、遅滞なく、当該許可を取り消すものとする。
  事業者は、第一項から第三項までの規定による測定を行つたときは、その都度、次の事項を記録して、
 これを七年間保存しなければならない。
  一  測定日時
  二  測定方法
  三  測定箇所
  四  測定条件
  五  測定結果
  六  測定を実施した者の氏名
  七  測定結果に基づいて改善措置を講じたときは、当該措置の概要

(測定結果の評価)
第二十六条の二  事業者は、第二十五条の屋内作業場について、前条第一項、第二項若しくは第三項又は
 法第六十五条第五項の規定による測定を行つたときは、その都度、速やかに、厚生労働大臣の定める作
 業環境評価基準に従つて、作業環境の管理の状態に応じ、第一管理区分、第二管理区分又は第三管理区
 分に区分することにより当該測定の結果の評価を行わなければならない。
  事業者は、前項の規定による評価を行つたときは、その都度次の事項を記録して、これを七年間保存
  しなければならない。
  一  評価日時
  二  評価箇所
  三  評価結果
  四  評価を実施した者の氏名

(評価の結果に基づく措置)
第二十六条の三  事業者は、前条第一項の規定による評価の結果、第三管理区分に区分された場所につ
 いては、直ちに、施設、設備、作業工程又は作業方法の点検を行い、その結果に基づき、施設又は設備
 の設置又は整備、作業工程又は作業方法の改善その他作業環境を改善するため必要な措置を講じ、当該
 場所の管理区分が第一管理区分又は第二管理区分となるようにしなければならない。
  事業者は前項の規定による措置を講じたときは、その効果を確認するため、同項の場所について当該
  粉じんの濃度を測定し、及びその結果の評価を行わなければならない。
  事業者は、第一項の場所については、労働者に有効な呼吸用保護具を使用させるほか、健康診断の実
 施その他労働者の健康の保持を図るため必要な措置を講ずるとともに、前条第二項の規定による評価の
 記録、第一項の規定に基づき講ずる措置及び前項の規定に基づく評価の結果を次に掲げるいずれかの方
 法によつて労働者に周知させなければならない。
 一 常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付けること。
 二 書面を労働者に交付すること。
 三 磁気ディスク、光ディスクその他の記録媒体に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容
  を常時確認できる機器を設置すること。
 事業者は、第一項の場所において作業に従事する者(労働者を除く。)に対し、当該場所については、
 有効な呼吸用保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならない。

第二十六条の三の二 事業者は、前条第二項の規定による評価の結果、第三管理区分に区分された場所
 (同条第一項に規定する措置を講じていないこと又は当該措置を講じた後同条第二項の評価を行つてい
 ないことにより、第一管理区分又は第二管理区分となつていないものを含み、第五項各号の措置を講じ
 ているものを除く。)については、遅滞なく、次に掲げる事項について、事業場における作業環境の管
 理について必要な能力を有すると認められる者(当該事業場に属さない者に限る。以下この条において
 「作業環境管理専門家」という。)の意見を聴かなければならない。
 一 当該場所について、施設又は設備の設置又は整備、作業工程又は作業方法の改善その他作業環境を
  改善するために必要な措置を講ずることにより第一管理区分又は第二管理区分とすることの可否
 二 当該場所について、前号において第一管理区分又は第二管理区分とすることが可能な場合における
  作業環境を改善するために必要な措置の内容
2 事業者は、前項の第三管理区分に区分された場所について、同項第一号の規定により作業環境管理専
 門家が第一管理区分又は第二管理区分とすることが可能と判断した場合は、直ちに、当該場所について、
 同項第二号の事項を踏まえ、第一管理区分又は第二管理区分とするために必要な措置を講じなければな
 らない。
3 事業者は、前項の規定による措置を講じたときは、その効果を確認するため、同項の場所について当
 該粉じんの濃度を測定し、及びその結果を評価しなければならない。
4 事業者は、第一項の第三管理区分に区分された場所について、前項の規定による評価の結果、第三管
 理区分に区分された場合又は第一項第一号の規定により作業環境管理専門家が当該場所を第一管理区分
 若しくは第二管理区分とすることが困難と判断した場合は、直ちに、次に掲げる措置を講じなければな
 らない。
 一 当該場所について、厚生労働大臣の定めるところにより、労働者の身体に装着する試料採取器等を
  用いて行う測定その他の方法による測定(以下この条及び第二十六条の三の四において「個人サンプ
  リング測定等」という。)により、粉じんの濃度を測定し、厚生労働大臣の定めるところにより、そ
  の結果に応じて、労働者に有効な呼吸用保護具を使用させること(当該場所において作業の一部を請
  負人に請け負わせる場合にあつては、労働者に有効な呼吸用保護具を使用させ、かつ、当該請負人に
  対し、有効な呼吸用保護具を使用する必要がある旨を周知させること。)。ただし、前項の規定によ
  る測定(当該測定を実施していない場合(第一項第一号の規定により作業環境管理専門家が当該場所
  を第一管理区分又は第二管理区分とすることが困難と判断した場合に限る。)は、前条第二項の規定
  による測定)を個人サンプリング測定等により実施した場合は、当該測定をもつて、この号における
  個人サンプリング測定等とすることができる。
 二 前号の呼吸用保護具(面体を有するものに限る。)について、当該呼吸用保護具が適切に装着され
  ていることを厚生労働大臣の定める方法により確認し、その結果を記録し、これを三年間保存するこ
  と。
 三 保護具に関する知識及び経験を有すると認められる者のうちから保護具着用管理責任者を選任し、
  次の事項を行わせること。
  イ 前二号及び次項第一号から第三号までに掲げる措置に関する事項(呼吸用保護具に関する事項に
   限る。)を管理すること。
  ロ 第一号及び次項第二号の呼吸用保護具を常時有効かつ清潔に保持すること。
 四 第一項の規定による作業環境管理専門家の意見の概要、第二項の規定に基づき講ずる措置及び前項
  の規定に基づく評価の結果を、前条第三項各号に掲げるいずれかの方法によつて労働者に周知させる
  こと。
5 事業者は、前項の措置を講ずべき場所について、第一管理区分又は第二管理区分と評価されるまでの
 間、次に掲げる措置を講じなければならない。この場合においては、第二十六条第一項の規定による測
 定を行うことを要しない。
 一 六月以内ごとに一回、定期に、個人サンプリング測定等により粉じんの濃度を測定し、前項第一号
  に定めるところにより、その結果に応じて、労働者に有効な呼吸用保護具を使用させること。
 二 前号の呼吸用保護具(面体を有するものに限る。)を使用させるときは、一年以内ごとに一回、定
  期に、当該呼吸用保護具が適切に装着されていることを前項第二号に定める方法により確認し、その
  結果を記録し、これを三年間保存すること。
 三 当該場所において作業の一部を請負人に請け負わせる場合にあつては、当該請負人に対し、第一号
  の呼吸用保護具を使用する必要がある旨を周知させること。
6 事業者は、第四項第一号の規定による測定(同号ただし書の測定を含む。)又は前項第一号の規定に
 よる測定を行つたときは、その都度、次の事項を記録し、これを七年間保存しなければならない。
 一 測定日時
 二 測定方法
 三 測定箇所
 四 測定条件
 五 測定結果
 六 測定を実施した者の氏名
 七 測定結果に応じた有効な呼吸用保護具を使用させたときは、当該呼吸用保護具の概要
7 事業者は、第四項の措置を講ずべき場所に係る前条第二項の規定による評価及び第三項の規定による
 評価を行つたときは、次の事項を記録し、これを七年間保存しなければならない。
 一 評価日時
 二 評価箇所
 三 評価結果
 四 評価を実施した者の氏名

第二十六条の三の三 事業者は、前条第四項各号に掲げる措置を講じたときは、遅滞なく、第三管理区
 分措置状況届(様式第五号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

第二十六条の三の四 事業者は、第二十六条の三の二第四項第一号及び第五項第一号に規定する個人サ
 ンプリング測定等については、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める者に行わせなければならな
 い。
 一 デザイン及びサンプリング 作業環境測定法(昭和五十年法律第二十八号。以下この項において
  「作環法」という。)第二条第四号に規定する作業環境測定士であつて、都道府県労働局長の登録を
  受けた者が行うデザイン及びサンプリングに関する講習を修了したもの又はこれと同等以上の能力を
  有する者
 二 サンプリング(前号のサンプリングのうち、前号の者がサンプリングごとに指定する方法により行
  うものに限る。) 前号の者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行うサンプリングに関する講
  習を修了した者
 三 分析 個人サンプリング測定等により測定しようとする粉じんの試料採取及び分析に必要な機器及
  び設備を保有する者であつて、次のいずれかに該当するもの
  イ 作環法第二条第五号に規定する第一種作業環境測定士(ロにおいて「第一種作業環境測定士」と
   いう。)
  ロ 作環法第二条第七号に規定する作業環境測定機関(当該機関に所属する第一種作業環境測定士が
   分析を行う場合に限る。)
  ハ 職業能力開発促進法施行規則(昭和四十四年労働省令第二十四号)別表第十一の三の三に掲げる
   検定職種のうち、化学分析に係る一級の技能検定に合格した者(当該者が所属する事業場で採取さ
   れた試料の分析を行う場合に限る。)
2 前項第一号及び第二号の講習の実施について必要な事項は、厚生労働大臣が定める。	

(評価の結果に基づく措置)
第二十六条の四  事業者は、第二十六条の二第一項の規定による評価の結果、第二管理区分に区分された
 場所については、施設、設備、作業工程又は作業方法の点検を行い、その結果に基づき、施設又は設備
 の設置又は整備、作業工程又は作業方法の改善その他作業環境を改善するため必要な措置を講ずるよう
 努めなければならない。
2 前項に定めるもののほか、事業者は、同項の場所については、第二十六条の二第二項の規定による評
 価の記録及び前項の規定に基づき講ずる措置を次に掲げるいずれかの方法によつて労働者に周知させな
 ければならない。
 一 常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付けること。
 二 書面を労働者に交付すること。
 三 磁気ディスク、光ディスクその他の記録媒体に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容
  を常時確認できる機器を設置すること。