分社化に伴い分割された事業場における安全管理者等の兼務について

改正履歴
                                        基発第0331005号
                                       平成18年3月31日

都道府県労働局長 殿


                                    厚生労働省労働基準局長




      分社化に伴い分割された事業場における安全管理者等の兼務について
   

 安全管理者等(安全管理者、衛生管理者並びに安全衛生推進者及び衛生推進者をいう。以下同じ。)に
ついては、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第4条第1項第2号第7条第1項第2号及び第12条
の3第2号の規定により、事業場ごとに専属の者を選任することとされている。
 一方、企業の分社化により、それまで一の事業場であったものが事業者を異にする二以上の事業場に分
割されることがあるが、このような場合には、従来の安全衛生管理のシステムやノウハウが活用されるよ
う、安全管理者等の兼務を認めることが適当な場合がある。
 このため、今般、分社化に伴い分割された複数の事業場の安全管理者等を兼務しても差し支えない場合
の要件を下記のとおり定めたので、関係者への周知を図るとともに、その運用に遺漏のないようにされた
い。

                       記

1 定義
  この通達においては、ある事業者の意思決定機関(株主総会その他財務及び営業又は事業の方針を決
 定する機関をいう。以下同じ。)を支配している事業者がある場合に、その支配している事業者を「親
 事業者」といい、支配されている事業者を「子事業者」ということ。
  なお、ある会社が、商法(明治32年法律第48号)第211条ノ2に規定する子会社(以下「子会社」とい
 う。)及び株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和49年法律第22号)第1条の2第4項
 に規定する連結子会社を有する場合における当該会社は、「親事業者」に該当するものであること。
2 要件
  親事業者の事業場の安全管理者等(専任の安全管理者又は衛生管理者を含む。)が子事業者の事業場
 の安全管理者等を兼ねる場合には、次の要件のいずれにも該当するときは、それぞれ、事業場に専属の
 者を選任しているものと認められるものであること。
(1)子事業者の事業場が、親事業者の分社化に伴い、親事業者の事業場の一部が分割されたものである
  こと。
(2)親事業 者の事業場と子事業者の事業場が同一敷地内にある、又は敷地が隣接していること。
(3)安全衛生に関する協議組織が設置される等、分社化後も引き続き安全衛生管理が相互に密接に関連
  して行われていること。
(4)親事業者の事業場における事業の内容と子事業者の事業場における事業の内容が、分社化前の事業
  場における事業の内容と比較して著しい変化がないこと。
3 留意事項
(1)上記2により親事業者の事業場の安全管理者等が子事業者の事業場の安全管理者等を兼ねることを認
  められた後、それぞれの事業場において別の安全管理者等を選任するに至った後は、再び上記2による
  兼務を行うことは認められないものであること。
(2)親事業者及び子事業者は、安全管理者等としての業務の遂行に必要な情報提供を十分に行うこと。
  なお、安全管理者又は衛生管理者については、労働安全衛生規則上安全又は衛生に関する措置をなし
  得る権限を与えなければならないこととされていることに留意 すること。
(3)親事業者及び子事業者は、兼務を行う安全管理者等が安全衛生管理の対象とする労働者数について
  労働安全衛生規則の規定に適合するよう留意するとともに、安全衛生管理の対象とする事業場の数を
  その職務の遂行に支障を生じない範囲内とすること。
(4)親事業者の事業場における安全管理者が子事業者の事業場の衛生管理者又は衛生推進者を兼ねること
  及び親事業者の事業場における衛生管理者が子事業者の事業場の安全管理者を兼ねることは認められな
  いものであること。


   (参考) 
 
子事業者
安全管理者 衛生管理者 安全衛生推進者 衛生推進者
安全管理者 × ×
衛生管理者 ×
安全衛生推進者
衛生推進者 ×
     ○は兼任可能な組合せ、×は兼任できない組合せを示す。