別添2

印刷業における有機溶剤中毒予防規則のポイント

1 対象業務(12種類)
  次の業務に特に注意しましょう。
 「有機溶剤含有物を用いて行う印刷の業務」
 「有機溶剤等を用いて行う洗浄又は払拭の業務」
 「有機溶剤等が付着している物の乾燥の業務」

2 対象物質(54物質)
  法令に掲げる有機溶剤と、有機溶剤をその重量の5%を超えて含有するものが対象です。

3 主な規制内容
 (1) 発散抑制措置
  使用する有機溶剤の種類等に応じて、有機溶剤の蒸気の発散を抑制する次の措置を講ずる必要があり
 ます。
  [1] 第1種、第2種有機溶剤
   発散源の密閉、局所排気装置又はプッシュプル型換気装置の設置
  [2] 第3種有機溶剤
   [1]のいずれか又は全体換気装置の設置
  ただし、地下室や通風が不十分な場所では、有機ガス用防毒マスクの使用も必要となります。
 (2) 作業環境測定
   6ヶ月以内ごとに作業環境測定を行い、結果の評価を行う必要があります。
   第3管理区分となった場合には直ちに改善措置を講じなければならず、また、第2管理区分の場合に
  も改善に努める必要があります。さらに、測定及び評価結果は、事業場に備え付ける必要があります。
   なお、作業環境測定は、有資格者がいなければ、作業環境測定機関等に測定を委託してください。
 (3) 作業主任者
   技能講習修了者の中から、有機溶剤作業主任者を選任し、作業の指揮、局所排気装置の定期点検、
  保護具の使用状況の監視等の職務を行わせます。
 (4) 特殊健康診断
   雇入れ、配置替えの際とその後6ヶ月以内ごとに1回、有機溶剤に応じた項目について健康診断を行
  い、結果を法定の様式により労働基準監督署に提出する必要があります。1年以内ごとに行う一般定
  期健康診断とは異なり、事業場規模に関係なく提出が必要です。


※ 詳しくは、関係法令をホームページでご確認ください。
  有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号)
  http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47F04101000036.html






            印刷業等の洗浄作業における有機塩素系洗浄剤の
              ばく露低減化のための予防的取組みの概要
              (平成24年7月23日付け基安発0723第1号)

1 対象
  地下室の内部その他通風が不十分な屋内作業場において、脂肪族塩素化合物(有機則の対象物質を除
 く。)を用いて行う洗浄作業

2 講ずべき対策
 (1) 適切な換気の確保等
  次のいずれかにより、適切な換気を確保しましょう。
  [1] 局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けること。
  [2] 全体換気装置を設け、かつ有機ガス用防毒マスクを使用させること。
   ただし、還流型の空調設備は、有害物の排出のためには使えません。

 (2) 保護手袋の使用
   不浸透性の保護手袋を使用させましょう。皮ふに付着した場合、皮ふから体内に吸収されることが
  あります。
   ※ジクロロメタンなどでは、ポリビニルアルコール製などがあります。

 (3) 作業方法等の改善
   作業者の口元のばく露を減らすよう、作業位置、作業姿勢及び作業方法を工夫しましょう。洗浄作
  業の時間はできるだけ短縮させましょう。

 (4) 危険有害性等の表示、通知
   容器には有害性等を表示し、安全データシートを労働者に周知しましょう。

3 その他
  すべての揮発性物質の蒸気へのばく露も減らしましょう。
  引火性の化学物質にも注意しましょう。


※ 詳しくは、関係通達の全文をホームページでご確認ください。
 http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-53/hor1-53-39-1-0.htm



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