安全衛生情報センター
コンクリート用化学混和剤は、貯留条件によりその結果は一定でないものの一般に腐敗しやすく、これ を長期間貯留した場合には、コンクリート用化学混和剤を貯留するタンク(以下「タンク」という。)の 置かれた環境等の条件によってはタンク内で腐敗が進行し、酸素欠乏症を引き起こす危険性がある。 このため、タンクの内部は、労働安全衛生法施行令別表第六第九号の酸素欠乏危険場所に該当し、今般、 関係業界団体に対して、別添のとおり標記災害の発生防止対策の徹底について、会員事業場及び関係事業 場への周知を図るよう要請したところである。 ついては、貴職におかれても下記に留意の上、関係業界団体、関係事業場等に対する周知徹底に努めら れたい。
1 タンクの内部の洗浄、改修等を行う場合を除き、通常の作業においては、作業者がタンクの内部に入 る必要がないので、タンクの内部については、原則として立入禁止とし、作業者が安易にタンクの内部 に入ることのないよう周知徹底を図る必要があること。 2 タンクの内部の洗浄、改修等の作業を行うため、作業者がやむを得ずタンクの内部に入る場合は、酸 素欠乏症等防止規則に規定されている第2種酸素欠乏危険作業に関する措置を講ずる必要があること。 3 長期間洗浄を行っていないタンクについては、内部で腐敗が進み、酸素濃度が低下している危険性が 高いので、送気能力の高い送風機等を用い、特に十分な換気を行う必要があること。 4 十分な換気を継続して行えない場合であって、作業者に空気呼吸器又は送気マスクを着用させるとき は、これらが適正に使用されない場合は、災害発生の原因となる危険性があるので、事前に十分な教育 を行う必要があること。また、防毒マスク及び防じんマスクは、酸素欠乏症の防止には全く効力がない ことについて周知徹底を図る必要があること。