安全衛生情報センター
労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和8年厚生労働省令第112号。以下「改正省令」という。)が 令和8年6月30日に公布され、令和9年4月1日から施行することとされたところであるが、その改正の趣旨、 内容等については、下記のとおりであるので、その運用に遺漏なきを期されたい。
第1 改正の要点 1 概要 労働安全衛生規則(昭和47年省令第32号)第52条の14第1項は、事業者に対し、ストレスチェックを 実施した医師等に、検査結果を一定規模の集団ごとに集計させ、その結果について分析させること(以 下「集団分析」という。)を努力義務としているが、当該集団分析について、特定の個人を識別するこ とができない方法で実施することを新たに規定するものであること。 2 施行期日 改正省令は、令和9年4月1日から施行すること。 第2 改正省令の細部事項 本改正により、集団分析に係る規定に「特定の個人を識別することができない方法で」を追加する こととしているが、これは、集団分析については、個々の労働者が特定できないことを前提とする従 来の解釈を明文化した趣旨であること。 また、個々の労働者が特定されるおそれのない方法の具体的な運用については、心理的な負担の程 度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関 する指針(平成27年4月15日心理的な負担の程度を把握するための検査等指針公示第1号)11の(4)ア等 において示しているものを想定しており、従来の運用に変更を加えるものではないこと。 なお、特定の個人が識別可能な方法により集団分析を行うことは、本改正に基づく集団分析の実施 の努力義務を履行したことにならないことはもとより、労働者のプライバシー保護の観点から許容さ れない趣旨であること。