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特定化学物質障害予防規則 第四章 漏えいの防止(第十三条−第二十六条)

特定化学物質障害予防規則 目次

(腐食防止措置)
第十三条  事業者は、特定化学設備(令第十五条第一項第十号の特定化学設備をいう。以下同じ。)
 (特定化学設備のバルブ又はコックを除く。)のうち特定第二類物質又は第三類物質(以下この章にお
 いて「第三類物質等」という。)が接触する部分については、著しい腐食による当該物質の漏えいを防
 止するため、当該物質の種類、温度、濃度等に応じ、腐食しにくい材料で造り、内張りを施す等の措置
 を講じなければならない。

(接合部の漏えい防止措置)
第十四条  事業者は、特定化学設備のふた板、フランジ、バルブ、コツク等の接合部については、当該接
  合部から第三類物質等が漏えいすることを防止するため、ガスケツトを使用し、接合面を相互に密接さ
  せる等の措置を講じなければならない。

(バルブ等の開閉方向の表示等)
第十五条  事業者は、特定化学設備のバルブ若しくはコツク又はこれらを操作するためのスイツチ、押し
  ボタン等については、これらの誤操作による第三類物質等の漏えいを防止するため、次の措置を講じな
  ければならない。
  一  開閉の方向を表示すること。
  二  色分け、形状の区分等を行うこと。
2 前項第二号の措置は、色分けのみによるものであつてはならない。
(バルブ等の材質等)
第十六条  事業者は、特定化学設備のバルブ又はコツクについては、次に定めるところによらなければな
  らない。
  一  開閉のひん度及び製造又は取扱いに係る第三類物質等の種類、温度、濃度等に応じ、耐久性のある
    材料で造ること。
  二  特定化学設備の使用中にしばしば開放し、又は取り外すことのあるストレーナ等とこれらに最も近
    接した特定化学設備(配管を除く。第二十条を除き、以下この章において同じ。)との間には、二重
    に設けること。ただし、当該ストレーナ等と当該特定化学設備との間に設けられるバルブ又はコツク
    が確実に閉止していることを確認することができる装置を設けるときは、この限りでない。

(送給原材料等の表示)
第十七条  事業者は、特定化学設備に原材料その他の物を送給する者が当該送給を誤ることによる第三類
 物質等の漏えいを防止するため、見やすい位置に、当該原材料その他の物の種類、当該送給の対象とな
 る設備その他必要な事項を表示しなければならない。

(出入口)
第十八条  事業者は、特定化学設備を設置する屋内作業場及び当該作業場を有する建築物の避難階(直接
  地上に通ずる出入口のある階をいう。以下同じ。)には、当該特定化学設備から第三類物質等が漏えい
  した場合に容易に地上の安全な場所に避難することができる二以上の出入口を設けなければならない。
2  事業者は、前項の作業場を有する建築物の避難階以外の階については、その階から避難階又は地上に
  通ずる二以上の直通階段又は傾斜路を設けなければならない。この場合において、それらのうちの一に
  ついては、すべり台、避難用はしご、避難用タラツプ等の避難用器具をもつて代えることができる。
3  前項の直通階段又は傾斜路のうちの一は、屋外に設けられたものでなければならない。ただし、すべ
  り台、避難用はしご、避難用タラツプ等の避難用器具が設けられている場合は、この限りでない。

(計測装置の設置)
第十八条の二  事業者は、特定化学設備のうち発熱反応が行われる反応槽(そう)等で、異常化学反応等に
  より第三類物質等が大量に漏えいするおそれのあるもの(以下「管理特定化学設備」という。)につい
  ては、異常化学反応等の発生を早期には握するために必要な温度計、流量計、圧力計等の計測装置を設
  けなければならない。

(警報設備等)
第十九条  事業者は、特定化学設備が設置され、これを用いた作業が行われる作業場又は特定化学設備を
 設置する作業場以外の作業場で、第三類物質等を合計百リツトル(気体である物にあつては、その容積
 一立方メートルを二リツトルとみなす。次項及び第二十四条第二号において同じ。)以上取り扱うもの
 には、第三類物質等が漏えいした場合に関係者にこれを速やかに知らせるための警報用の器具その他の
 設備を備えなければならない。
2  事業者は、管理特定化学設備(製造し、又は取り扱う第三類物質等の量が合計百リツトル以上のもの
  に限る。)については、異常化学反応等の発生を早期には握するために必要な自動警報装置を設けなけ
  ればならない。
3  事業者は、前項の自動警報装置を設けることが困難なときは、監視人を置き、当該管理特定化学設備
  の運転中はこれを監視させる等の措置を講じなければならない。
4  事業者は、第一項の作業場には、第三類物質等が漏えいした場合にその除害に必要な薬剤又は器具そ
  の他の設備を備えなければならない。

(緊急しや断装置の設置等)
第十九条の二  事業者は、管理特定化学設備については、異常化学反応等による第三類物質等の大量の漏
  えいを防止するため、原材料の送給をしや断し、又は製品等を放出するための装置、不活性ガス、冷却
  用水等を送給するための装置等当該異常化学反応等に対処するための装置を設けなければならない。
2  前項の装置に設けるバルブ又はコツクについては、次に定めるところによらなければならない。
  一  確実に作動する機能を有すること。
  二  常に円滑に作動できるような状態に保持すること。
  三  安全かつ正確に操作することのできるものとすること。
3  事業者は、第一項の製品等を放出するための装置については、労働者が当該装置から放出される特定
  化学物質により汚染されることを防止するため、密閉式の構造のものとし、又は放出される特定化学物
  質を安全な場所へ導き、若しくは安全に処理することができる構造のものとしなければならない。

(予備動力源等)
第十九条の三  事業者は、管理特定化学設備、管理特定化学設備の配管又は管理特定化学設備の附属設備
  に使用する動力源については、次に定めるところによらなければならない。
  一  動力源の異常による第三類物質等の漏えいを防止するため、直ちに使用することができる予備動力
    源を備えること。
  二  バルブ、コツク、スイツチ等については、誤操作を防止するため、施錠、色分け、形状の区分等を
    行うこと。
2 前項第二号の措置は、色分けのみによるものであつてはならない。
(作業規程)
第二十条  事業者は、特定化学設備又はその附属設備を使用する作業に労働者を従事させるときは、当該
 特定化学設備又はその附属設備に関し、次の事項について、第三類物質等の漏えいを防止するため必要
 な規程を定め、これにより作業を行わなければならない。
  一  バルブ、コック等(特定化学設備に原材料を送給するとき、及び特定化学設備から製品等を取り出
    すときに使用されるものに限る。)の操作
  二  冷却装置、加熱装置、撹拌(かくはん)装置及び圧縮装置の操作
  三  計測装置及び制御装置の監視及び調整
  四  安全弁、緊急遮断装置その他の安全装置及び自動警報装置の調整
  五  蓋板、フランジ、バルブ、コック等の接合部における第三類物質等の漏えいの有無の点検
  六  試科の採取
  七  管理特定化学設備にあつては、その運転が一時的又は部分的に中断された場合の運転中断中及び運
    転再開時における作業の方法
  八  異常な事態が発生した場合における応急の措置
  九  前各号に掲げるもののほか、第三類物質等の漏えいを防止するため必要な措置
2 事業者は、前項の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、同項の規程により
 作業を行う必要がある旨を周知させなければならない。

(床)
第二十一条  事業者は、第一類物質を取り扱う作業場(第一類物質を製造する事業場において当該第一類
  物質を取り扱う作業場を除く。)、オーラミン等又は管理第二類物質を製造し、又は取り扱う作業場及
  び特定化学設備を設置する屋内作業場の床を不浸透性の材料で造らなければならない。

(設備の改造等の作業)
第二十二条  事業者は、特定化学物質を製造し、取り扱い、若しくは貯蔵する設備又は特定化学物質を発
 生させる物を入れたタンク等で、当該特定化学物質が滞留するおそれのあるものの改造、修理、清掃等
 で、これらの設備を分解する作業又はこれらの設備の内部に立ち入る作業(酸素欠乏症等防止規則(昭
 和四十七年労働省令第四十二号。以下「酸欠則」という。)第二条第八号の第二種酸素欠乏危険作業及
 び酸欠則第二十五条の二の作業に該当するものを除く。)に労働者を従事させるときは、次の措置を講
 じなければならない。
  一  作業の方法及び順序を決定し、あらかじめ、これを作業に従事する労働者に周知させること。
  二  特定化学物質による労働者の健康障害の予防について必要な知識を有する者のうちから指揮者を選
   任し、その者に当該作業を指揮させること。
  三  作業を行う設備から特定化学物質を確実に排出し、かつ、当該設備に接続している全ての配管から
  作業箇所に特定化学物質が流入しないようバルブ、コック等を二重に閉止し、又はバルブ、コック等
  を閉止するとともに閉止板等を施すこと。
  四  前号により閉止したバルブ、コック等又は施した閉止板等には、施錠をし、これらを開放してはな
    らない旨を見やすい箇所に表示し、又は監視人を置くこと。
  五  作業を行う設備の開口部で、特定化学物質が当該設備に流入するおそれのないものを全て開放する
  こと。
  六  換気装置により、作業を行う設備の内部を十分に換気すること。
  七  測定その他の方法により、作業を行う設備の内部について、特定化学物質により健康障害を受ける
  おそれのないことを確認すること。
  八  第三号により施した閉止板等を取り外す場合において、特定化学物質が流出するおそれのあるとき
   は、あらかじめ、当該閉止板等とそれに最も近接したバルブ、コック等との間の特定化学物質の有無
   を確認し、必要な措置を講ずること。
  九  非常の場合に、直ちに、作業を行う設備の内部の労働者を退避させるための器具その他の設備を備
    えること。
  十  作業に従事する労働者に不浸透性の保護衣、保護手袋、保護長靴、呼吸用保護具等必要な保
    護具を使用させること。
2 事業者は、前項の作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、同項第三号から第
 六号までの措置を講ずること等について配慮しなければならない。
3 事業者は、前項の請負人に対し、第一項第七号及び第八号の措置を講ずる必要がある旨並びに同項第
 十号の保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならない。
4 業者は、第一項第七号の確認が行われていない設備については、当該設備の内部に頭部を入れてはな
 らない旨を、あらかじめ、作業従事者に周知させなければならない。
5  労働者は、事業者から第一項第十号の保護具の使用を命じられたときは、これを使用しなければなら
  ない。

第二十二条の二  事業者は、特定化学物質を製造し、取り扱い、若しくは貯蔵する設備等の設備(前条第
 一項の設備及びタンク等を除く。以下この条において同じ。)の改造、修理、清掃等で、当該設備を分
 解する作業又は当該設備の内部に立ち入る作業(酸欠則第二条第八号の第二種酸素欠乏危険作業及び酸
 欠則第二十五条の二の作業に該当するものを除く。)に労働者を従事させる場合において、当該設備の
 溶断、研磨等により特定化学物質を発生させるおそれのあるときは、次の措置を講じなければならない。
  一  作業の方法及び順序を決定し、あらかじめ、これを作業に従事する労働者に周知させること。
  二  特定化学物質による労働者の健康障害の予防について必要な知識を有する者のうちから指揮者を選
   任し、その者に当該作業を指揮させること。
  三  作業を行う設備の開口部で、特定化学物質が当該設備に流入するおそれのないものを全て開放する
  こと。
  四  換気装置により、作業を行う設備の内部を十分に換気すること。
  五  非常の場合に、直ちに、作業を行う設備の内部の労働者を退避させるための器具その他の設備を備
    えること。
  六  作業に従事する労働者に不浸透性の保護衣、保護手袋、保護長靴、呼吸用保護具等必要な保護具を
    使用させること。
2 事業者は、前項の作業の一部を請負人に請け負わせる場合において、同項の設備の溶断、研磨等によ
 り特定化学物質を発生させるおそれのあるときは、当該請負人に対し、同項第三号及び第四号の措置を
 講ずること等について配慮するとともに、当該請負人に対し、同項第六号の保護具を使用する必要があ
 る旨を周知させなければならない。
3  労働者は、事業者から第一項第六号の保護具の使用を命じられたときは、これを使用しなければなら
 ない。

(退避等)
第二十三条 事業者は、第三類物質等が漏えいした場合において健康障害を受けるおそれのあるときは、
 直ちに作業を中止し、作業従事者を作業場等から退避させなければならない。
2  事業者は、前項の場合には、第三類物質等による健康障害を受けるおそれのないことを確認するまで
 の間、作業場等に関係者以外の者が立ち入ることについて、禁止する旨を見やすい箇所に表示すること
 その他の方法により禁止するとともに、表示以外の方法により禁止したときは、当該作業場等が立入禁
 止である旨を見やすい箇所に表示しなければならない。

(立入禁止措置)
第二十四条  事業者は、次の作業場に関係者以外の者が立ち入ることについて、禁止する旨を見やすい箇
 所に表示することその他の方法により禁止するとともに、表示以外の方法により禁止したときは、当該
 作業場が立入禁止である旨を見やすい箇所に表示しなければならない。
  一  第一類物質又は第二類物質(クロロホルム等及びクロロホルム等以外のものであつて別表第一第三
  十七号に掲げる物を除く。第三十七条及び第三十八条の二において同じ。)を製造し、又は取り扱う
  作業場(臭化メチル等を用いて燻(くん)蒸作業を行う作業場を除く。)
  二  特定化学設備が設置され、これを用いた作業が行われる作業場又は特定化学設備を設置する作業場
  以外の作業場で第三類物質等を合計百リットル以上取り扱うもの

(容器等)
第二十五条  事業者は、特定化学物質を運搬し、又は貯蔵するときは、当該物質が漏れ、こぼれる等のお
 それがないように、堅固な容器を使用し、又は確実な包装をしなければならない。
2  事業者は、前項の容器又は包装の見やすい箇所に当該物質の名称及び取扱い上の注意事項を表示しな
  ければならない。
3  事業者は、特定化学物質の保管については、一定の場所を定めておかなければならない。
4  事業者は、特定化学物質の運搬、貯蔵等のために使用した容器又は包装については、当該物質が発散
 しないような措置を講じ、保管するときは、一定の場所を定めて集積しておかなければならない。
5 事業者は、労働者が作業を行う屋内において、特別有機溶剤等を貯蔵するときは、その貯蔵場所に、
 次の設備を設けなければならない。
 一 当該屋内で作業に従事する作業従事者のうち貯蔵に関係する者以外の者がその貯蔵場所に立ち入る
  ことを防ぐ設備
 二 特別有機溶剤又は令別表第六の二に掲げる有機溶剤(第三十六条の五及び別表第一第三十七号にお
  いて単に「有機溶剤」という。)の蒸気を屋外に排出する設備

(救護組織等)
第二十六条  事業者は、特定化学設備を設置する作業場については、第三類物質等が漏えいしたときに備
  え、救護組織の確立、関係者の訓練等に努めなければならない。