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電離放射線障害防止規則 第二章 管理区域並びに線量の限度及び測定
(第三条−第九条)

電離放射線障害防止規則 目次

(管理区域の明示等)
第三条  放射線業務を行う事業の事業者(第六十二条を除き、以下「事業者」という。)は、次の各号の
  いずれかに該当する区域(以下「管理区域」という。)を標識によつて明示しなければならない。
 一 外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が三月間につき一・三ミ
  リシーベルトを超えるおそれのある区域
  二  放射性物質の表面密度が別表第三に掲げる限度の十分の一を超えるおそれのある区域
  前項第一号に規定する外部放射線による実効線量の算定は、一センチメートル線量当量によつて行う
 ものとする。
  第一項第一号に規定する空気中の放射性物質による実効線量の算定は、一・三ミリシーベルトに一週
 間の労働時間中における空気中の放射性物質の濃度の平均(一週間における労働時間が四十時間を超え、
 又は四十時間に満たないときは、一週間の労働時間中における空気中の放射性物質の濃度の平均に当該
 労働時間を四十時間で除して得た値を乗じて得た値。以下「週平均濃度」という。)の三月間における
 平均の厚生労働大臣が定める限度の十分の一に対する割合を乗じて行うものとする。
  事業者は、必要のある者以外の者を管理区域に立ち入らせてはならない。
  事業者は、管理区域内の労働者の見やすい場所に、第八条第三項の放射線測定器の装着に関す
  る注意事項、放射性物質の取扱い上の注意事項、事故が発生した場合の応急の措置等放射線による労働
  者の健康障害の防止に必要な事項を掲示しなければならない。

(施設等における線量の限度)
第三条の二  事業者は、第十五条第一項の放射線装置室、第二十二条第二項の放射性物質取扱作業室、
  第三十三条第一項(第四十一条の九において準用する場合を含む。)の貯蔵施設、第三十六条第一項の保
 管廃棄施設、第四十一条の四第二項の事故由来廃棄物等取扱施設又は第四十一条の八第一項の埋立施設
 について、遮蔽壁、防護つい立てその他の遮蔽物を設け、又は局所排気装置若しくは放射性物質のガス、
 蒸気若しくは粉じんの発散源を密閉する設備を設ける等により、労働者が常時立ち入る場所における外
 部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計を一週間につき一ミリシーベル
 ト以下にしなければならない。
 前条第二項の規定は、前項に規定する外部放射線による実効線量の算定について準用する。
  第一項に規定する空気中の放射性物質による実効線量の算定は、一ミリシーベルトに週平均濃度の前
  条第三項の厚生労働大臣が定める限度に対する割合を乗じて行うものとする。

(放射線業務従事者の被ばく限度)
第四条  事業者は、管理区域内において放射線業務に従事する労働者(以下「放射線業務従事者」という。)
  の受ける実効線量が五年間につき百ミリシーベルトを超えず、かつ、一年間につき五十ミリシーベルトを
  超えないようにしなければならない。
  事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断された
 もの及び第六条に規定するものを除く。)の受ける実効線量については、三月間につき五ミリシーベル
 トを超えないようにしなければならない。

 (放射線業務従事者の被ばく限度)
第五条  事業者は、放射線業務従事者の受ける等価線量が、眼の水晶体に受けるものについては一年間に
  つき百五十ミリシーベルト、皮膚に受けるものについては一年間につき五百ミリシーベルトを、それぞ
 れ超えないようにしなければならない。

第六条  事業者は、妊娠と診断された女性の放射線業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときか
  ら出産までの間(以下「妊娠中」という。)につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当
 該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
  一  内部被ばくによる実効線量については、一ミリシーベルト
  二  腹部表面に受ける等価線量については、二ミリシーベルト

 (緊急作業時における被ばく限度)
第七条  事業者は、第四十二条第一項各号のいずれかに該当する事故が発生し、同項の区域が生じた場合
  における放射線による労働者の健康障害を防止するための応急の作業(以下「緊急作業」という。)を行
  うときは、当該緊急作業に従事する男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の放射線業務従事
  者については、第四条第一項及び第五条の規定にかかわらず、これらの規定に規定する限度を超えて放
  射線を受けさせることができる。
 前項の場合において、当該緊急作業に従事する間に受ける線量は、次の各号に掲げる線量の区分に応
 じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
  一  実効線量については、百ミリシーベルト
  二  眼の水晶体に受ける等価線量については、三百ミリシーベルト
  三  皮膚に受ける等価線量については、一シーベルト
 前項の規定は、放射線業務従事者以外の男性及び妊娠する可能性がないと診断された女性の労働者で、
  緊急作業に従事するものについて準用する。

 (線量の測定)
第八条  事業者は、放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労働
  者の管理区域内において受ける外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量を測定しなければなら
  ない。
 前項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、一センチメートル線量当量、及び七十マイクロメ
  ートル線量当量(中性子線については、一センチメートル線量当量)について行うものとする。ただし、
  次項の規定により、同項第三号に掲げる部位に放射線測定器を装着させて行う測定は、七十マイクロメ
  ートル線量当量について行うものとする。
 第一項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、次の各号に掲げる部位に放射線測定器を装着さ
  せて行わなければならない。ただし、放射線測定器を用いてこれを測定することが著しく困難な場合に
  は、放射線測定器によつて測定した線量当量率を用いて算出し、これが著しく困難な場合には、計算に
  よつてその値を求めることができる。
  一  男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性にあつては胸部、その他の女性にあつては腹部
  二  頭・頚(けい)部、胸・上腕部及び腹・大腿(たい)部のうち、最も多く放射線にさらされるおそれの
    ある部位(これらの部位のうち最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が男性又は妊娠する可
  能性がないと診断された女性にあつては胸部・上腕部、その他の女性にあっては腹・大腿(たい)部で
  ある場合を除く。)
  三  最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が頭・頚(けい)部、胸・上腕部及び腹・大腿(たい)
    部以外の部位であるときは、当該最も多く放射線にさらされるおそれのある部位(中性子線の場合を
    除く。)
 第一項の規定による内部被ばくによる線量の測定は、管理区域のうち放射性物質を吸入摂取し、
 又は経口摂取するおそれのある場所に立ち入る者について、三月以内(一月間に受ける実効線量が一・
 七ミリシーベルトを超えるおそれのある女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)及び
 妊娠中の女性にあっては一月以内)ごとに一回行うものとする。ただし、その者が誤つて放射性物質を
 吸入摂取し、又は経口摂取したときは、当該吸入摂取又は経口摂取の後速やかに行うものとする。
 第一項の規定による内部被ばくによる線量の測定に当たつては厚生労働大臣が定める方法によつてそ
  の値を求めるものとする。
 放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労働者は、第三項た
 だし書の場合を除き、管理区域内において、放射線測定器を装着しなければならない。

 (線量の測定結果の確認、記録等)
第九条  事業者は、一日における外部被ばくによる線量が一センチメートル線量当量について一ミリシー
  ベルトを超えるおそれのある労働者については、前条第一項の規定による外部被ばくによる線量の測定
  の結果を毎日確認しなければならない。
 事業者は、前条第三項又は第五項の規定による測定又は計算の結果に基づき、次の各号に掲げる放射
  線業務従事者の線量を、遅滞なく、厚生労働大臣が定める方法により算定し、これを記録し、これを三
  十年間保存しなければならない。ただし、当該記録を五年間保存した後において、厚生労働大臣が指定
  する機関に引き渡すときは、この限りでない。
  一  男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性の実効線量の三月ごと、一年ごと及び五年ごとの
    合計(五年間において、実効線量が一年間につき二十ミリシーベルトを超えたことのない者にあつて
    は、三月ごと及び一年ごとの合計)
  二  女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)の実効線量の一月ごと、三月ごと及び一
    年ごとの  合計(一月間に受ける実効線量が一・七ミリシーベルトを超えるおそれのないものにあつ
    ては、三月ごと及び一年ごとの合計)
  三  人体の組織別の等価線量の三月ごと及び一年ごとの合計
  四  妊娠中の女性の内部被ばくによる実効線量及び腹部表面に受ける等価線量の一月ごと及び妊娠中の
    合計
 事業者は、前項の規定による記録に基づき、放射線業務従事者に同項各号に掲げる線量を、遅滞なく、
  知らせなければならない。