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工夫・改善事例

4柱リフト乗降時の転落防止

業種

輸送用機械等製造業

動機

4柱リフトを使って車両のトランスミッション等を脱着する作業において発生が予測される災害の未然防止対策を考案した。

この作業は、2人1組で、1人は車両の下で1人はリフト上という作業配置で行う。

関係作業者からヒヤリ・ハット体験を出し、合いながら、安全対策をサークル活動で行った。ヒヤリ・ハットによって把握できた危険性を要約すると、次のとおりである。

  1. ① リフトが上がっている状態のときに踏台を使って乗り降りする時の危険性
  2. ② リフトの上で作業する場合に、奥行きが6.500mm、幅3.530mmの台上に置かれた自動車内に入るため、狭い車両横を横歩きしたり、自動車の前面でリフトをまたいで作業する時の危険性
  3. ③ 車両下作業者の手元が暗いため発生するおそれがある危険性(照度は130ルクス)

内容

  1. リフト上への乗降安全対策

    安全階段を設置することは、作業の都合により、リフトの高さが一定でないこと、作業現場のスペースがとれない等の問題があるためゴンドラを考案した。

    ◇ゴンドラの安全操作手順

    1. ①電源ボックス部の起動のメインスイッチを入れる。
    2. ②ゴンドラの扉を開き、ゴンドラ上の足形マーク位置に乗り込み、後開閉扉のストッパーを閉じる。
    3. ③ゴンドラ内のアップスイッチをおすと、ゴンドラは上昇する。このとき扉が閉じられていなかったり、リフト側のバーがロックされていないと、アップスイッチを押してもゴンドラは動かない。
    4. ④ワンタッチロックバーを外し、リフト上に出た後、これをロックする。
    5. ⑤ゴンドラの落下防止装置として、万一ゴンドラのワイヤが切断しても、自動車のシートベルトにより落下を防止するようにしてある。
    6. ⑥ゴンドラが上昇中、ゴンドラの下に入らないよう合成樹脂ブラインドをつけた。
    7. ⑦ゴンドラ乗り口とリフト側に安全マットを置き、これを踏むとゴンドラが停止するようにし、接触による危険性をなくした。
  2. リフト周辺の安全対策

    リフトに直接登ったり、降りたりしないように、リフト前後部に危険性を示すネットを張った。
     また、リフト上での作業を容易にするため、トラックを入れたときでも、人が楽に通れるよう、市販のリフトより約40cm拡幅し、かつ、高さ1.150mmの手すりを付けた。

  3. 車両下の照度不足対策

    移動式照明器具を取付けることにより、作業がやりやすいようにした。

効果

  1. ゴンドラを使うことにより、人のよじ登りがなくなり、足をくじくような心配がなくなった。
  2. 手すり、ネット等を設けたため、落下の危険が少なくなるとともに、リフトのフロアの拡幅を行ったので、作業性が大きく向上した。
  3. 照明器具の取り付けにより、車両下の作業部分が明るくなり、安全性、作業性ともにたいへん良くなった。

期間

昭和61年1月〜10月

費用

約16万円

特許・実用新案申請の有無

無し

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