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調査研究情報

化学物質の加齢による許容量の変化に関する研究

調査研究機関・研究者名
  • 中央労働災害防止協会
  • 北里大学医学部
    研究代表者   相澤 好治(北里大学医学部衛生学公衆衛生学 教授)(当時)
内容

高齢化に伴い化学物質の曝露に対する吸収、体内分布、代謝及び排出の機能の変化による感受性の変化が知られている。本研究は平成6年度に中央労働災害防止協会が北里大学の相澤好治教授等に委託した高齢者のための労働衛生対策としての化学物質管理に関する検討の報告書である。文献調査と化学物質の細胞障害性に関する実験的基礎研究から成る。

文献として1993年にILOから出版された「高齢者に対する化学物質の影響評価の原理」を翻訳によって紹介している。この文献によれば、加齢による化学物質の影響の変化は今後重要性を増すとして、高齢者に対する化学物質の影響を評価するに際して考慮すべき因子として以下の項目が挙げられている。

  • ・加齢と共に環境変化に影響されやすくなる
  • ・心身両面の加齢の過程には個人差が大きい
  • ・100種類以上の環境由来化学物質は高齢者に対して影響を増強する
  • ・成人病などは化学物質の影響を増強する
  • ・動物実験の条件として居住・食餌・感染源などをモニターする必要がある
  • ・老化と成熟・発達を区別して生命表に基づく年齢区分を採用する
  • ・加齢の影響のみでなく、個人的経験、環境因子が作用する

動物実験による化学物質の細胞毒性の研究として、ハムスターの気管支肺胞マクロファージにin vitroで酸化鉄を貪食させた後、ガリウムヒ素を曝露する系で、ガリウムヒ素を曝露しない対照に比べて緩和時間が遅延する知見を報告している。ガリウムヒ素曝露の影響はこの物質に特有であり、細胞質から細胞外へのLDH酵素の逸脱が見られた。この方法が細胞の化学物質に対する感受性の加齢影響評価の指標となるとしている。

目次
  1. 研究結果の概要
  2. 文献的検討
  3. 化学物質の細胞障害作用に対する加齢の影響:基礎的実験
発行年月
平成7年3月
備考
-

<ご利用する際の留意事項>

各年度に掲載されている報告書等の問い合わせ先等は、報告書等を作成した時のものです。

平成22年度までの調査研究情報は、厚生労働省の委託事業で掲載したものです。

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