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工夫・改善事例

集じんダクトのクリーニング装置

業種

化学工業

動機

集じん装置は、長期間の使用によりダクト内に粉じん(炭酸カルシウムなどの粉末)が堆積すると、集じん効果が低下する。

そこで堆積粉じんを定期的に除去する作業が必要になる。

従来の除去作業では、足場を組み、ダクトを脱着し掃除口を開けて行っていたため作業者の粉じんへの暴露、高所作業に伴う不自然な作業姿勢など安全衛生上の問題が多かった。

また、生産ラインを停止させて作業を行うため生産活動への影響もあり、根本的な対策が望まれていた。

内容

ダクト内の形状など、構造の変更による改善には限度があったため、ダクト内にエアノズルを取り付け、集じんファンを運転しながら除去する方法を考案した。

この装置は、工場内に配置された集じんダクトの内側に、適正な間隔でエアノズルを取り付け、圧縮空気を吹き込み、ダクト内に堆積している粉じんを舞い上げて集じんファンによる空気流により、集じん装置(バグフィルター)に送り込む構造となっている。

エアノズルの構造は、圧縮空気の気流により、粉じんを舞い上げるために、エアノズル4〜5個を1ブロックとし、ダクトの側壁部、頂部などに設置する。全体の動作順序を制御するシーケンスの指令に従って、電磁弁の開閉により、電磁弁V1が1秒間作動した後5分後にV2が、さらに5分後にV3が作動し、堆積粉じんを舞い上げてファンの空気流にのせて集じん装置に回収する。

効果

  1. 従来の足場組み作業、掃除口の開口による堆積粉じん除去作業がなくなり、不自然な姿勢や粉じんへの暴露といった安全衛生上の問題が解消された。
  2. 堆積粉じんの除去作業のために、生産ラインを停止することもなくなり、生産効率にも寄与できた。
  3. 既設の集塵ダクトに取り付けが可能であり、同様な作業について応用が期待できる。

期間

昭和57年1月〜昭和60年3月

費用

1系統(エアブロック10個程度)約100万円

特許・実用新案申請の有無

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