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工夫・改善事例

トロリ線のバリ取り装置

業種

運輸交通業

動機

新幹線車両の走行用電源を供給するトロリ線は、パンタグラフにより磨耗する。

その際、トロリ線下面両端にバリが発生し、そのまま放置しておけば、更にバリの幅が大きくなり、衝撃等により剥がれて地絡事故(停電事故)が起こり、列車の遅延の要因となった。また、トロリ線の磨耗対策に油脂を塗布している関係から、除去作業は汚れとの戦いでもあった。このため、バリの除去作業は定期的に行っていたが、従来の草刈鎌による除去は、良く削れるが、労力と時間がかかり危険なうえ作業効率も悪かった。

以上のことより、安全に除去作業ができ、刃部の清掃が不要でバリだけを完全に除去できるような装置を開発した。

内容

図1のようなバリ取り装置を考案・作成した。

主要構成部品はアルミニウムで軽量化を図っている。

刃部は炭素鋼SK5(JISG4401)を使用し、除去したバリが前下方に落下するので、大きくシンプルな構造にして、バリがたまらないようにした(図2)。トロリ線の摩耗状況に応じてバリの部分だけに刃が当たるようにするため、トロリ線の円弧面に沿った刃とした(図2 左は新品、右は摩耗したトロリ線の様子)。安定した性能に必要な逃げ角は約10度傾けて固定することで目詰まり防止を図るとともに、刃先角を30度に設定し、軽い力で安定した性能を確保するようにした。 また、トロリ線に対してはほぼ一定(10度)の角度で刃を保持することで、トロリ線を傷付けずバリだけを除去するようにした。

作業方法は、鉛直な支柱1本と斜め上方に突き出たアームからなる支持装置の上にバリ取り装置を差し込む。さらに保守用車の床面に設けた穴に支柱を差し込んで自由に回転できるようにし、バリ取り装置がトロリ線の施設状況に追従するようにした。

さらに、除去したバリが飛散しないように、ペットボトルを改造したカバー(写真1)を取り付けるとともに、下水用フレキシブルホースと電気掃除機を使って、発生する銅粉やほこりを吸引している。

効果

  1. バリが飛散せず、刃部の清掃を不要にしたので油と金属粉末の付着する汚い作業から解放され、制服に油染みができたり、手袋が一晩で真っ黒になることがなくなった。
  2. カバーを取り付けたこと、さらに吸引することにより、バリが手に突き刺さったり、銅粉やほこりを吸い込むことがなくなった。
  3. 90分要していた作業が30分でできるようになった。
  4. 作業中はそのままにしておけばよいので、他の作業と組み合わせて作業ができるようになった。

期間

平成7年10月〜平成8年7月

費用

320万円

特許・実用新案申請の有無

申請中

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