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別紙3

性能検査の実施に当たっての留意事項

第1の1 ボイラーの開放検査
T 共通事項
 1 ボイラーの性能検査は、ボイラーの損耗、変形等の状態を検査するものであり、特に破裂等の重大
  な事故の発生の防止の観点から、ボイラーの構造的健全性を損なうおそれのある割れ、腐食等の損傷
  を重点に検査を行うものであること。
 2 労働安全衛生法第五十三条の三において準用する同法第四十七条第三項の規定に基づき厚生労働大
  臣が定める性能検査の方法(令和8年厚生労働省告示第93号。以下「性能検査告示」という。)別表1の
  1の判定基準について、記載されたボイラー構造規格(平成15年厚生労働省告示第197号。以下「ボ構
  規」という。)関係条文に関し、現に存するボイラーの関係条文については旧ボ構規等によることが
  できる等の経過措置が定められている場合、旧ボ構規等により検査を行うこととなることに留意する
  こと。その場合、判定基準は、判定基準に記載したボ構規の条文を旧規格の相当する条文に読み替え
  て適用するものとすること。
 3 令第20条第5号のボイラーの開放検査の実施に当たっては、ボイラー整備士が整備したものである
  か確認すること。整備を行った者が無資格であることが判明した場合、受検者及び整備を行った事業
  者に対して有資格者に整備を行わせるよう指導すること。また、無資格者による整備が繰り返された
  とき等改善が見られないときは、性能検査結果報告書にその旨記載することにより所轄労働基準監督
  署長に報告すること。
   なお、整備を行った者が無資格であった場合、そのことを理由に性能検査を不合格とする必要はな
  いものであること。このほか、ボイラー整備士による整備の徹底のため、性能検査等の機会をとらえ
  て受検者、整備を行う事業者に整備はボイラー整備士に行わせるよう指導すること。

U 本体の検査
 1 性能検査告示別表第1の1の「1 本体の検査」の項目の検査のうち、水圧等による漏れ試験につい
  ては、次によること。
  ① 試験圧力は、原則として、ボイラーの最高使用圧力とするが、鋳鉄製温水ボイラーで使用圧力が
   最高使用圧力を超えるおそれのない膨張タンクを有するもの等それが適当でないものにあっては、
   常用の圧力によることができること。
  ② 試験に用いる流体は、水でなく熱媒等の液体若しくは窒素等の気体又は液体と気体の併用でよい
   こと。ただし、気体を使用する場合は、破裂による被害を防止するため、安全確保により注意が必
   要であること。
  ③ 水圧試験に使用する水の温度は、結露を発生させないものとするか、又は、水を入れた後結露が
   なくなるまで保持すること。
  ④ 試験における本体の温度は、脆性破壊の危険のない温度以上とすること
  ⑤ 試験圧力の保持時間は30分以上とするが、ある程度安定した圧力の状態が30分以上保持されてい
   ればよく、検査員が保持時間の間立ち会って監視している必要はないこと。
 2 性能検査告示別表第1の1の「1 本体の検査」の項目の検査のうち、被覆物の除去については、次
  によること。
  ① 被覆物には、塗装、内部のライニング等が含まれること。
  ② 被覆物を取り除く必要がある場合としては、漏れ又は漏れの痕跡が見られる場合等があること。
  ③ 登録性能検査機関が被覆物を取り除くことの必要性を認め、それを受検者に要請したときは、そ
   れが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。
 2 本体の割れ及び漏れ
  (1) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」(1)の割れ、漏れの確認については、次によること。
   ① 本体の溶接部のほか、締付けボルト、煙管若しくは水管の管端、ステーの溶接取付け部、ステ
    ーボルトのねじ込み穴、鋳鉄製ボイラーのセクション及びニップルの割れ、漏れを確認すること。
   ② 割れが見られたときは、割れ部分の削除等何らかの対応措置が必要であること。
   ③ 管取付け部、溶接継手及び穴について漏れの痕跡の有無を確認すること。
   ④ 必要な場合、被覆物を取り除くよう要請すること。
   ⑤ 漏れが見られた場合は、その箇所によって割れ等の発生を疑い、より詳細な検査を行うことが
    必要となること。
  (2) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」(2)の割れの疑いのある場合の確認については、次によること。
   ① 割れの確認のための非破壊検査法としては、浸透探傷試験、磁粉探傷試験等があること。
   ② 非破壊試験を行う場合、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会
    う、受検者が行った試験結果を確認する等によることで差し支えないこと。
   ③ 非破壊検査を行う者は、当該非破壊検査についての資格を有する者等必要な知識・技術を有す
    る者が望ましいこと。
   ④ 非破壊検査等の「等」には水圧等による漏れ試験があること。
  (3) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」(2)の水圧等による漏れ試験については、次によること。
   ① 鋳鉄製ボイラー及び貫流ボイラーについては、(1)の方法により試験を行うこと。
   ② 多管式貫流ボイラーで、管寄せのふた板が溶接構造でなく、ふた板等を開放することにより目
    視検査等を行うことができるものについて開放して検査を行うときは、試験を行う必要はないこ
    と。
   ③ 鋳鉄製ボイラーのうち復水率の低いものは、数年から10年に1回程度とするなど構造、使用条
    件等に応じて、また、貫流ボイラー(②により開放するものを除く。)については毎年、試験の実
    施と併せてプラグを取り外す等により内部を開放し、内部の清掃等を行うよう指導すること。こ
    の開放の際の内部の状況の確認等は、可能な範囲で行うことでよくファイバースコープ、鏡の使
    用、整備を行った者が撮影した内部の写真等によることでよいこと。
  (4) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しない割れには、次のようなものがあること。
   ① 耐圧部における溶接継手(熱影響部を含む。)の割れ
   ② 管板、鏡板又は炉筒の縁曲げ部の割れ
   ③ マンホール、検査穴又は掃除穴の縁に生じた割れ
   ④ 管ステーの割れ
   ⑤ 板の端の割れ
   ⑥ 溶接したたき口付近の割れ
   ⑦ 締付けボルトの割れ
   ⑧ 煙管又は水管の管端等の割れ
   ⑨ 鋳鉄製ボイラーのセクション及びニップルの割れ
   ⑩ ガセットステーの溶接取付部の割れ。
   ⑪ ステーボルトのねじ込み穴の割れ
  (5) 次の割れは、「1.1 本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。
   ① 割れが認められなくなるまで削除した後の厚さが、ボ構規の規定を満たしているとき。
   ② 煙管又は水管の管端の割れで、漏れがなく、かつ、割れが拡管部又は管板まで達していないと
    き(開放検査周期認定を受けているボイラーを除く。)
  (6) 割れによらない漏れがあった場合、その原因を究明し、フランジ等からの漏れであれば、フラン
   ジの締付け状態、ガスケットの損傷及びフランジ面の腐食を確認する等漏れを止めるための適切な
   措置が必要であること。
 3 本体の腐食及び摩耗
  (1) 「1.2 本体の腐食及び摩耗」(1)の検査については、次によること。
   ① 本体内外部のほか、ステー、掃除穴、検査穴等、マンホール、掃除穴、検査穴のふた板又は締
    付け金具及び煙管又は水管の腐食を確認すること。
   ② 鏡板若しくは炉筒のフランジ又は火室水脚部下周の曲がり部、ステー取付け部等のグルービン
    グを確認すること。
   ③ 廃熱ボイラーの管ステー若しくはその取付部、煙管又は水管のガス接触部の摩耗を確認するこ
    と。
  (2) 「1.2 本体の腐食及び摩耗」(2)の厚さ測定は、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行
   う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った測定結果を確認する等によることで差し支えないこと。
  (3) 腐食等により、部材の板厚等が減少し、ボ構規の規定を満たさないものは「1.2 本体の腐食及
   び摩耗」の判定基準に適合しないこと。
  (4) (3)に関わらず、次の①から③のいずれかに該当するピッチングは、「1.2 本体の腐食及び摩耗」
   の判定基準を満たすものとして取り扱って差し支えないこと(開放検査周期認定を受けているボイ
   ラーを除く。)。この場合においては、その状況に応じ補修措置、腐食減肉がそれ以上進行しない
   ようにするための措置等を講じるよう指導すること。
   ① 胴等に発生した孤立した単独のピッチングの場合、応力集中のない部分に発生したもので、直
    径50mmの円の面積以下の大きさであり、減肉部の最小厚さが必要計算厚さの2分の1以上であるも
    の
   ② 胴等にピッチングが散在している場合、次のアからウまでの条件のすべてを満たすもの
    ア ピッチングの下の残存厚さの最小値が、必要計算厚さの2分の1以上であること。
    イ どの直径200mmの円内においても、腐れ代より深い部分のピッチングの面積の合計が4、500
     平方mmを超えないこと。
    ウ どの200mmの長さの直線上においても、腐れ代より深い部分のピッチングの直径の合計が50
     mmを超えないこと。
   ③ 水管、煙管等におけるピッチングの場合、減肉部の残存厚さが必要計算厚さ(腐れ代又は付け
    代を除き、最小でも1mmとする。)以上であるもの
 4 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ
   ラミネーションで、それを除去した後の板厚が、ボ構規の規定を満たしているときは、性能検査告
  示別表第1の1の「1.3 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ」の判定基準に適合している
  として差し支えないこと。
 5 本体の過熱、膨出及び変形
  (1) 本体の膨出、変形等については、ボ構規の規定による胴の真円度、管の厚さ等の基準に適合して
   いるか否か、また、著しい膨出、わん曲、変形等が生じていないかを確認すること。なお、胴の真
   円度、管の厚さ等の測定は、過熱等による異常が目視により認められたとき等必要なときに実施す
   ることで足りるものであること。
  (2) ボ構規第1編第2章において規定された胴及び炉筒の真円度並びに鏡板の公差の基準を満たすほか、
   膨出部等の厚さが必要厚さを満たすことも必要であること。
  (3) (2)のほか、「1.4 本体の過熱、膨出及び変形」の判定基準に適合しない変形等には次のような
   ものがあること。
   ① 火炎又は燃焼ガスに接触する胴底部の膨出で、その高さが著しく、焼損、割れのあるもの。
   ② 炉筒の変形で、改修が困難なもの。
   ③ 火室の変形で、継手、ステー等の取付部に過熱又は漏れがあるもの。
   ④ 焼上げ修繕をした炉筒が再膨出したもの。
   ⑤ 水管の著しい膨出で、取替え又は切継ぎ修繕が必要なもの。ただし、膨出が3mm未満で、膨出
    部に割れがなく、膨出部の厚さが必要厚さを満たすものを除く。
   E 水管又は煙管のわん曲で、燃焼ガスの通過が妨げられる等から取替えが必要なもの。

V 燃焼装置
 1 燃焼装置の検査においては、次の事項について確認すること。
  ① 燃焼室、炉壁及びバーナタイルの損傷の有無
  ② ガンタイプバーナ等のノズル先端又はロータリー式バーナの回転カップの汚れ、焼損及び油の漏
   れの有無
  ③ 点火電極棒の先端部の損耗の有無、間隔の適否及びがいしの割れの有無。
  ④ バーナ周辺の配線の絶縁物の割れ及びはく離並びにリード線等の端子のゆるみ及び汚れの有無。
  ⑤ 火格子及びストーカの損耗の有無。
  ⑥ バッフルの損傷の有無。
  ⑦ 空気調節機構のリンク機構の曲がり又はアクチュエーターの破損
 2 「2 燃焼装置」の判定基準に適合しないものとして、次のようなものがあること。
  ① 燃焼室、炉壁、バーナタイルのれんが等の損傷で、改修が必要なもの。
  ② 火格子又はストーカの損傷で、改修が必要なもの。
  ③ バーナ又は点火装置の破損又は変形で、取替え又は改修が必要なもの。
  ④ 空気調節機構のリンク機構曲がり又はアクチュエーターの破損があるもので、取替え又は改修が
   必要なもの。
 3 複数のバーナを有するもので、そのバーナの中に不良のものがあった場合、他のバーナで正常な運
  転が可能なときは不合格とはしないこと。

W 附属品及び附属装置
 1 附属品については、あらかじめ必要な分解、整備等を行い項目ごとの検査の方法に示された内容に
  沿って検査が行え、判定基準に示された適否の判定が行える状態とされていることが必要であること。
  検査に当たっては、この分解、整備等が適切に行われていることを確認すること。なお、附属品の分
  解、整備等を含め、ボイラーの性能検査に向けた整備の実施については、一般社団法人日本ボイラ整
  備据付協会の策定した「ボイラー・圧力容器整備基準」(以下「整備基準」という。)が参考となるこ
  と。また、本体の検査の際、各附属品の取付穴から、その内側につまりがないことを確認すること。
 2 安全弁、逃がし弁及び逃がし管
  (1) 安全弁等の検査については、次によること。
   ① 安全弁又は逃がし弁の検査については、別途示す方法によること。
   ② 安全弁若しくは逃し弁又は逃がし管の摩耗、腐食等の損傷の有無を確認すること。
   ③ 安全弁若しくは逃がし弁の前後又は逃がし管の途中にバルブ、コック等の閉止装置が取り付け
    られていないことを確認すること。
   ④ 逃がし管について、その径が適正か、及び、凍結が懸念されるものに保温措置がされているか
    を確認すること。
  (2) 安全弁又は逃がし弁で判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。
   ① 取替えが必要な著しい損耗があるもの。
   ② 熱媒ボイラーの安全弁の排気管で改善が必要となる損傷があるもの。
   ③ 吹出し圧力又は吹出し量が適正でないもの。
  (3) 逃がし管で判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。
   ① 逃がし管の途中に閉止装置があるもの。ただし、逃がし弁が併設されているものを除く。
   ② 逃がし管の内径(外径)が不足しているもの。
   ③ 凍結が懸念されるものに保温措置が施されていないもの。
 3 圧力計、水高計及び温度計
  (1) 圧力計等の検査においては、次の事項を確認すること。
   ① 圧力計等の残針等の異状の有無。
   ② 圧力計又は水高計の目盛への当該ボイラーの最高使用圧力の表示。
   ③ 圧力計又は水高計の取付け方法の適否。
   ④ 圧力計等の最大指示値の適否。
   ⑤ 圧力計等のサイホン管、連絡管等のつまりの有無
  (2) 「3.2 圧力計、水高計及び温度計」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあ
   ること。
   ① 圧力計等に最高使用圧力の表示がないもの。
   ② 圧力計等の残針が大きいもの。(器差が正負1目盛の値(1目盛の値が0.02MPa未満のときは0.02
    MPa)を超えるもの)
   ③ サイホン管等がないもの。ただし、温水温度80℃以下の場合を除く。
   ④ 最大指示値が適正でないもの。
 4 水面計、水柱管等
  (1) 水面計等の検査については、次によること。
   ① 水面計等に損傷、ガラスの損耗、汚れ、つまり等がないことを確認すること。
   ② 蒸気ボイラーの常用水位が、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較するこ
    とができるように表示されていることを確認すること。
   ③ 燃焼ガスに触れる連絡管が耐熱材料で防護されているか確認すること。
  (2) 判定基準に適合しないものとしては損傷、変形、汚れ等により機能不良であるものがあること。
 5 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置
  (1) 蒸気止め弁等の検査においては、次の事項について確認すること。
   ① 蒸気止め弁、吹出し弁等に著しい損耗等がないこと。
   ② 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が独立していること。
   ③ 給水内管について、給水の噴出穴及び内部につまりがないこと。
   ④ 燃焼ガスに触れる給水管及び吹出し管が耐熱材料で防護されていること。
   ⑤ 温水ボイラーの返り管の凍結防止のための保温措置。
  (2) 「3.4 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置」の判定基準に適合しないものとしては次のよう
   なものがあること。
   ① 蒸気止め弁、給水弁等で弁の損耗が著しいもの
   ② 吹出し弁、吹出しコックの損耗が著しいもの
   ③ 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が吹出し弁又は吹出しコックから先の部分で共通となっている
    もの。
   ④ 給水内管の取外しができない構造のもの
 6 自動制御装置
  (1) 自動制御装置の検査については、次によること。
   ① 水位検出器については、次の事項について確認すること。
    ア フロート式にあっては、ベローズの割れ又は漏れ、水銀スイッチの変色の有無及びマイクロ
     スイッチの損傷の有無並びにフロートの変形、へこみ等の損傷の有無
    イ 電極式にあっては、絶縁がいしの汚れ及び割れの有無
   ② 火炎検出器については、受光面等の損傷及び汚れの有無について確認すること。
   ③ 温水温度調節器(温水温度制限器を含む。)を有する場合、感温部が保護管に完全に挿入されて
    いることを確認するとともに、次に掲げる事項を確認するようにすること。
    ア 感温部の導管の折れ、つぶれ及び腐食の有無
    イ 保護管の表面スケール等の付着及び腐食の有無
   ④ オンオフ式蒸気圧力制限器を有する場合、次に掲げる事項を確認するようにすること。
    ア 水銀スイッチの変色等の異状の有無
    イ マイクロスイッチの損傷の有無
    ウ 蒸気の漏れ等による器内の汚れの有無
   ⑤ 比例式蒸気圧力調節器を有する場合、次に掲げる事項を確認するようにすること。
    ア すべり抵抗器の抵抗線の断線及び焼損の有無
    イ ワイパの変形の有無
    ウ 蒸気の漏れ等による器内の汚れの有無
  (2) 「3.5 自動制御装置」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。
   ① 水位検出器の水銀スイッチ、マイクロスイッチ、ベローズ、電極、絶縁がいし等の部品に損傷
    があるもの
   ② 火炎検出器が損傷、劣化しているもの
   ③ 燃料遮断弁で損傷等により機能が不良なもの
 7 過熱器及び節炭器
  (1) 過熱器等の検査については、管寄せ及び過熱器管又は節炭器管の腐食、摩耗の状況並びに過熱器
   の過熱による変色、変形等の状況について確認すること。
  (2) 過熱器及び節炭器について、ボ構規の強度等の基準を満たす必要があること。

X その他
 1 ボイラー室等の検査については、次によること。
  ① ボイラー室の出入口の数、据付位置及びボイラーと可燃物との距離について確認すること。ただ
   し、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えないこと。
  ② ボイラーの据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。
  ③ 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されているこ
   とを確認すること。
  ④ ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号。以下「ボ則」という。)第22条の排ガ
   ス監視措置が講じられていないことを認めたときは、必要な措置を講じるよう助言すること
 2 「4 その他」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。
  ① 据付状態が著しく変動しているもの
  ② 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていない
   もの

Y 備考等
 1 ボ構規第86条の規定による適用の特例等、都道府県労働局長による特例の認定等を受けているかを
  受検者に確認し、適用の特例等を受けているときは、書類等によりその内容を確認するとともに、当
  該特例の内容、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。
 2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付
  された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか
  判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよ
  う指示すること。
 3 開放検査周期認定に係る確認
  (1) 開放検査周期認定ボイラー等の認定については、「ボイラー等の開放検査周期に係る認定制度に
   ついて」(令和3年3月29日付け基発0329第8号。以下「開放検査周期通達」という。)により行うこ
   ととされているが、開放検査周期通達では、認定を受けるためのボイラー等、事業場等の要件(以
   下「開放検査周期認定要件」という。)が定められている。ボイラーの性能検査においては、ボイ
   ラーが開放検査周期認定要件に適合していること等についても確認を行うものであること。なお、
   開放検査周期認定要件への適合の確認の結果、不適合が認められた場合は、開放検査周期通達に基
   づき所轄署長に報告すること。不適合が認められたとしても、直ちに性能検査の結果を不合格とす
   るものではないこと。
  (2) 開放検査周期認定ボイラーに対する開放検査においては、認定を受けている開放検査周期の区分
   に応じ、開放検査周期通達による開放検査周期認定要領(以下「認定要領」という。)のWの第2の2、
   第3の2又は第4の4の経年損傷の防止対策及びWの第2の3、第3の3又は第4の5の余寿命の評価につい
   て、開放検査周期認定要件に適合しているか確認すること。
  (3) (2)のうち開放検査周期12年の認定を受けているボイラー等については、認定要領のWの第4の3
   の対象とするボイラー等の制限について、開放検査周期認定要件に適合しているか確認すること。
  (4) (2)及び(3)については、認定要領のXの第3の3の(1)、第4の3の(1)又は第5の3の(1)に従い、
   開放検査周期認定ボイラー等を有する事業場(以下「認定事業場」という。)が行った検査等のデー
   タ等により確認をするほか、ボイラー等の外観検査において目視等により確認するものとすること。
   認定事業場の検査等のデータ等による確認は、後日提出されたものについて行うことで差し支えな
   いこと。
 4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を
  踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。
 5 腐食等により、耐圧部の残厚がボ構規第1編第2章又は第2編に適合しない場合には、最高使用圧力
  を低下させる措置を講じることを条件に当該規格に適合していることを確認できれば、有効期間を更
  新しても差し支えないこと。

第1の2 ボイラーの非開放検査
T 共通事項
 1 ボイラーの非開放検査の趣旨は、第1の1 ボイラーの開放検査のTの1と同様であること。また、
  実機の検査にあたり、厚さ測定値を含む自主検査の記録、日常点検記録、自動制御装置の作動テスト
  記録等を活用すること。
 2 性能検査告示別表1の2の判定基準について、第1の1 ボイラーの開放検査のTの2と同様であるこ
  と。

U 本体の検査
 1 性能検査告示別表第1の2の「1 本体の検査」のうち、外面に被覆物がある場合は、可能な範囲で
  外面の状況を確認するものとし、漏れが見られる等割れ等が疑われる場合を除き、被覆物を取り除い
  て検査を行う必要はないこと。
 2 本体の割れ、腐食等
  (1) 「1.1 本体の割れ、腐食等」(2)については次によること。
   ① 開放検査周期認定要領に定められた要件に適合するよう策定した厚さ測定を含む保全管理の基
    準に従い実施した厚さ測定記録により、本体の厚さを確認するとともに、最も腐食のおそれのあ
    る部分の厚さ測定を行い確認すること。
   ② 「最も腐食のおそれのある部分」は、自主検査結果等から受検者が最も余寿命が短いと考える
    部分とするものとし、当該部分が外部から厚さ測定が行えない箇所である場合は、当該部分の減
    肉の進行が推定できるような箇所を選定し、その箇所の腐食の状況を把握することにより適否の
    判断を行うものとする。
   ③ 腐食のおそれがないこと等を理由に、保全管理の基準において、運転時又は停止時に厚さ測定
    を行うこととされていないボイラーについてはこの厚さ測定は要しないこと。
  (2) 「1.1 本体の割れ、腐食等」の判定基準について、外面の腐食等だけでなく、超音波厚さ計に
   よる厚さ測定の結果、内面の腐食等により板の厚さ等がボ構規の規定に適合しなくなったことが
   明らかになった場合もこの判定基準を満たさないものであること。
 3 本体の漏れ
  (1) 性能検査告示別表第1の2の「1.2 本体の漏れ」の検査について、本体から漏れが見られたとき
   で、その状況により割れ、腐食等の発生が疑われるときは開放して検査を行う必要があること。ま
   た、マンホール、掃除穴、フランジ接合部等からの漏れについては、開放して検査を行うことを含
   めその原因を究明し、著しい漏れについてはそれを止めるための措置を講じる必要があること。
  (2) 本体から漏れが見られたときで、その原因が割れ、腐食等である場合は、性能検査告示別表第1
   の2の「1.1 本体の割れ、腐食等」の検査の方法及び判定基準によりこと。
 4 本体の過熱、膨出及び変形
   目視で判断できるような過熱、膨出又は変形がないことを確認することとし、明らかにそれらが認
  められる場合は、その原因を究明するよう受検者に指示し、必要な場合は、開放して検査を行うこと。

V 燃焼装置
 1 性能検査告示別表第1の2の「2 燃焼装置」の検査について、のぞき窓からのバーナ等の損傷の確
  認は、可能な範囲で目視により行うことで足りるものであること。
 2 燃焼装置について損傷等が見られた場合、燃焼状態に異常がなければ、受検者に当該損傷等の原因、
  それによる影響、異常の発生の可能性等について検討し、必要な措置を取るよう指示すること。また、
  燃焼状態に異常が認められたときは、適切な時期に運転を停止し、異常の原因を調査し、その結果に
  応じて改修等の措置を行うよう指示すること。
 3 「2 燃焼装置」の判定基準のうち、「改修が必要な損傷等」とは燃焼の異常が生じているもの、
  異常の発生につながる損傷等があるもの等でそのままでは運転の継続が不適当であるものをいうこと。
 4 損傷等が認められた場合で、検査の方法に示した対応がとられず、運転の継続が不適当と判断され
  た場合は不合格となること。

W 附属品及び附属装置
 1 性能検査告示別表第1の2の「3 附属品」の判定基準については、第1の1 ボイラーの開放検査の
  Wの2から6までと同様であること。
 2 安全弁、逃がし弁及び逃がし管
   性能検査告示別表第1の2の「3.1 安全弁、逃がし弁及び逃がし管」の検査については、事業場の
  管理の記録により異常の有無、調整の状況等を確認するとともに、目視等により次の事項について確
  認すること。
  ① 安全弁等からの漏れ、外面の損傷等がないこと
  ② 安全弁若しくは逃がし弁の前後又は逃がし管の途中にバルブ、コック等の閉止装置が取り付けら
   れていないことを確認すること
  ③ 逃がし管について、その径が適正か、及び、凍結が懸念されるものに保温措置がされているかを
   確認すること。
  ④ 熱媒ボイラーの安全弁の排気管に損傷がないこと
 3 圧力計、水高計及び温度計
   性能検査告示別表第1の2の「3.2 圧力計、水高計及び温度計」の検査については、次の事項を確
  認すること。
  ① 圧力計又は水高計の目盛への当該ボイラーの最高使用圧力の表示
  ② 圧力計又は水高計の取付け方法の適否
  ③ 圧力計又は水高計の取付部等からの漏れ
  ④ 圧力計の最大指示値の適否
 4 水面計、水柱管等
   性能検査告示別表第1の2の「3.3 水面計、水柱管等」の検査については、次によること。
  ① 水面計等に損傷、ガラスの損耗、汚れ等がないことを確認すること
  ② 水面計等の取付部からの漏れの有無を確認すること
  ③ 蒸気ボイラーの常用水位が、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較すること
   ができるように表示されていることを確認すること
 5 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置
   性能検査告示別表第1の2の「3.4 蒸気止め弁、吹出し装置及び給水装置」の検査については、次
  の事項について確認すること。
  ① 蒸気止め弁、吹出し弁等の外面の著しい損耗等がないこと
  ② 蒸気止め弁、吹出し弁等から外部への漏れがないこと
  ③ 複数の蒸気ボイラーの吹出し管が独立していること
 6 自動制御装置
  (1) 性能検査告示別表第1の2の「3.5 自動制御装置」の検査については、事業者が行った各種検出
   器等の作動機能テストの記録を確認し、異常がないことを確認すること。
  (2) 「3.5 自動制御装置」(2)①については、水位検出器の取付部、ベローズ等から外部への漏れ
   がないことを目視により確認すること。
  (3) 圧力(温度)制限器及び圧力(温度)調節器の取付部又はベローズ等から外部への漏れがないことを
   目視により確認するようにすること。

X その他
 1 性能検査告示別表第1の2の「4 その他」(1)のボイラー室等の検査については、次によること。
  ① ボイラー室の出入口の数、据付位置及びボイラーと可燃物との距離について確認すること。ただ
   し、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えないこと
  ② ボイラーの据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること
  ③ 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されているこ
   とを確認すること
  ④ ボ則第22条の排ガス監視措置が講じられていないことを認めたときは、必要な措置を講じるよう
   助言すること
 2 運転状態の異常が疑われるような異常振動、異常音等が認められたときは、原因の究明、必要な措
  置の実施等について指導すること。

Y 備考等
 1 ボ構規第86条の規定に基づく適用の特例等都道府県労働局長による特例の認定等を受けているボイ
  ラーについては、書類等によりその内容を確認するとともに、非開放の状態で可能な範囲で、特例を
  受けた際の条件に適合していることを確認すること。
 2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けているボイラーで、当該特例等の認定に当たって付
  された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合しているか
  判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示するよ
  う指示すること。
 3 開放検査周期認定要件への適合の確認
  (1) ボイラーの非開放検査における開放検査周期認定に係る確認については、第1の1 ボイラーの開
   放検査のYの3(1)と同様であること。
  (2) 開放検査周期認定ボイラーの非開放検査においては、次により開放検査周期認定要件への適合に
   ついて確認すること。
   ① 認定事業場の運転管理、保全管理及び自動制御装置等について、認定要領のXの第2の1の(1)、
    2の(2)のア若しくは3の(1)、第3の1の(1)、2の(2)若しくは4の(2)、第4の1の(1)、2の(2)若し
    くは4の(2)又は第5の1の(1)、2の(2)若しくは4の(2)に基づき、開放検査周期認定申請書に添付
    された開放検査周期認定要件に適合する旨を説明した書類(以下「認定申請書類」という。)に従
    って管理が行われているかを確認すること。
   ② ①の確認は、認定事業場の各種の検査等の記録(運転の記録、水管理の記録、日常点検の記録、
    自主検査の記録、補修の措置等の記録、異常発生時等及びその際講じた措置の記録、安全弁等の
    整備の記録、安全装置等の作動機能テストの記録等)により行うものとすること。この際、当該
    記録のすべてを参照する必要はなく、重要度等を考慮して適宜サンプリングして行うことで差し
    支えないこと。
   ③ 認定事業場が協力会社に保全管理の業務を委託している場合は、認定事業場による立ち会いの
    記録等により、認定事業場による当該業務が適切に管理されているかを確認すること。
   ④ 開放検査周期4年、6年、8年又は12年の認定を受けている認定事業場については、余寿命評価
    に係る記録等により余寿命評価が適正に行われているかを確認すること。
   ⑤ ①から④までによる確認は、認定事業場について年1回、開放検査周期認定ボイラー等の性能
    検査の機会にまとめて行うことで差し支えないこと。
  (3) 性能検査告示別表1の2備考(2)により開放して検査を行う場合としては、次のようなものがあり
   得ること。
   ① ボイラーの本体から漏れが認められる場合。ただし、マンホール、掃除穴、検査穴及びフラン
    ジ等のガスケット部からの漏れで当面補修の必要はないと判断されるものを除く。
   ② ボイラーの本体の変形、過熱が認められる場合。
   ③ ボイラー(廃熱ボイラーを除く。)の過熱器、節炭器、空気予熱器の出入口における流体の温度
    に異常が認められる場合。
   ④ 廃熱ボイラーにおいて、入口及び出口の廃熱ガスの温度に異常が認められる場合。
   ⑤ 運転時検査又は停止時検査において異常が認められ、その原因が明確でない場合。
  (4) (3)により開放して検査を行う場合は、次のことに留意すること。
   ① 認められた異常の原因が明確であり、かつ、直ちに事故等につながるものでないこと、又は、
    何らかの措置により事故等を回避できるものであることを受検者が合理的に説明できる場合は、
    開放をしないこと又は開放した検査の時期を一定期間猶予することができること
   ② 開放する時期については、受検者と十分調整を行い、開放することによる危険が生じないよう
    にすること。
   ③ 開放して行う検査は、対象となる部分について、性能検査告示別表1の1における検査項目、検
    査の方法及び判定基準に準じて行うこと。
 4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を
  踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。
 
第2の1 第一種圧力容器の開放検査
T 共通事項
 1 第一種圧力容器の性能検査の趣旨は、第1の1 ボイラーの開放検査のTの1と同様であること。
 2 性能検査告示別表2の1の判定基準について、記載された圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省告
  示第196号。以下「圧構規」という。)関係条文に関し、現に存する第一種圧力容器の関係条文につい
  ては旧圧構規等によることができる等の経過措置が定められている場合、旧圧構規等により検査を行
  うこととなることに留意すること。その場合、判定基準は、判定基準に記載したボ構規の条文を旧規
  格の相当する条文に読み替えて適用するものとすること。

U 本体の検査
 1 性能検査告示別表第2の1の「1 本体の検査」の項目の検査に当たって、内容物の腐食性及び毒性
  の有無を確認すること。
 2 「1 本体の検査」のうち伝熱管の管束を有する熱交換器については、次の事項に留意すること。
  ① 伝熱管の管束は、原則として、引き抜いて検査を行うこととし、引き抜くことができないときは、
   ファイバースコープ等を利用して検査を行うこと。
  ② これまで、引き抜きが可能なもので、引き抜きを行っていなかったものについては、次回から引
   き抜きを行うよう指導すること。
  ③ 労働基準監督署において設置届の審査及び落成検査を行うときは、ボ則第61条第1項の規定に基
   づき検査、掃除等に支障がない位置に設置されるようにするとともに、性能検査の際には伝熱管の
   管束の引き抜きを行うよう指導すること。
 3 両扉型滅菌機のクリーン側の検査について、衛生の確保等の観点からクリーンルーム内に立ち入る
  ことが適当でないときは、遠隔目視検査によることとし検査員の指示の下、ビデオカメラ等を用いて
  検査を行って差し支えないこと。
 4 プレート式熱交換器の本体の検査は、本体を開放し、分解して行う方法のほか、運転中に、本体か
  らの漏れ、各部の異常の有無等を確認する方法で差し支えないこと。
 5 「1 本体の検査」のうち、被覆物の除去については次のとおりであること。
  ① 被覆物には、塗装、内部のライニング等が含まれること。
  ② 被覆物を取り除く必要がある場合としては、漏れ又は漏れの痕跡が見られる場合等があること。
  ③ 登録性能検査機関が被覆物を取り除くことの必要性を認め、それを受検者に要請したときは、そ
   れが実施されるまでは検査を中断することとして差し支えないこと。
 2 本体の割れ及び漏れ
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「1.1 本体の割れ及び漏れ」(1)の割れ、漏れの確認については、次
   によること。
   ① 本体の溶接部のほか、次のような割れ、漏れを確認すること。
    ア 締付けボルト、ステーの溶接取付け部、ステーボルトのねじ込み穴の割れ、漏れ
    イ ジャケット部のすみの丸みの部分割れ、漏れ
    ウ ステンレス鋼製容器の耐圧部の応力腐食割れ
    エ クラッド鋼製容器の合せ材の割れ
    オ グラスライニング等のライニングの割れ、損傷
   ② 割れが見られたときは、割れ部分の削除等何らかの対応措置が必要であること。
  (2) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」(1)の漏れの検査については、次によること。
   ① 管取付け部、溶接継手及び穴について漏れの痕跡を確認すること
   ② 必要な場合、被覆物を取り除くよう要請すること
   ③ 漏れが見られた場合は、その箇所によって割れ等の発生を疑い、より詳細な検査を行うことが
    必要となること
  (3) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」(2)の割れの疑いのある場合の措置については次によること。
   ① 割れの確認のための非破壊検査法としては、浸透探傷試験、磁粉探傷試験等があること。
   ② 非破壊試験を行う場合、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行う非破壊試験に立ち会
    う、受検者が行った試験結果を確認する等によることで差し支えないこと。
   ③ 非破壊検査を行う者は、当該非破壊検査についての資格を有する者等必要な知識・技術を有す
    る者が望ましいこと。
   ④ 非破壊検査のほか、水圧等による漏れ試験があること。
  (4) 「1.1 本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しない割れには、次のようなものがあること。
   ① 耐圧部における溶接継手(熱影響部を含む。)の割れ
   ② 管板、鏡板又は胴の縁曲げ部の割れ
   ③ マンホール、検査穴又は掃除穴の縁に生じた割れ
   ④ 管ステーの割れ
   ⑤ 板の端の割れ
   E 締付けボルトの割れ
   F ステーボルトのねじ込み穴の割れ
   G ジャケット部のすみの丸みの部分の割れ。
   H ステンレス鋼製容器の耐圧部の応力腐食割れ。
   I クラッド鋼製容器の合せ材の割れで、貫通しているもの。(合せ材を強度に含まない場合に限
    る。)
  (5) 次の割れは、「1.1 本体の割れ及び漏れ」の判定基準に適合しているとして差し支えないこと。
   ① 割れが認められなくなるまで削除した後の厚さが、圧構規の規定を満たしているとき。
   ② 伝熱管の管端の割れで、漏れがなく、かつ、割れが拡管部又は管板まで達していないとき(開
    放検査周期認定を受けている第一種圧力容器を除く。)
  (6) 割れによらない漏れの場合は、その原因を究明し、フランジ等からの漏れであれば、フランジの
   締付け状態、ガスケットの損傷及びフランジ面の腐食を確認する等漏れを止めるための適切な措置
   が必要であること。
 3 本体の腐食及び摩耗
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「1.2 本体の腐食及び摩耗」(1)の検査については、次によること。
   ① 本体内外部のほか、ステー、掃除穴、検査穴等、マンホール、掃除穴、検査穴のふた板又は締
    付け金具の腐食を確認すること。
   ② 鏡板のフランジの曲がり部、ステー取付け部等のグルービングを確認すること。
   ③ かくはん機を有するものについては、その接触部の摩耗及び内容物による摩耗を確認すること。
   ④ 蒸気吹込み内管の噴気穴付近及びドレンのたまりやすい部分における損耗を確認すること。
   ⑤ 伝熱管の中間支持部における腐食、摩耗を確認すること。
   E のぞき窓の窓ガラスの摩耗、損傷等を確認すること。
  (2) 「1.2 本体の腐食及び摩耗」(2)の厚さ測定は、登録性能検査機関が自ら行うほか、受検者が行
   う非破壊試験に立ち会う、受検者が行った測定結果を確認する等によることで差し支えないこと。
  (3) 腐食等により、部材の板厚等が減少し、圧構規の規定を満たさないものは「1.2 本体の腐食及
   び摩耗」の判定基準に適合しないこと。
  (4) (3)に関わらず、次の①から③のいずれかに該当するピッチングは、「1.2 本体の腐食及び摩
   耗」の判定基準を満たすものとして取り扱って差し支えないこと(開放検査周期認定を受けている
   第一種圧力容器を除く。)。この場合においては、その状況に応じ補修措置、腐食減肉がそれ以上
   進行しないようにするための措置等を講じるよう指導すること。
   ① 胴等に発生した孤立した単独のピッチングの場合、応力集中のない部分に発生したもので、直
    径50mmの円の面積以下の大きさであり、減肉部の最小厚さが必要計算厚さの2分の1以上であるも
    の
   ② 胴等にピッチングが散在している場合、次の[ア]から[ウ]までの条件のすべてを満たすもの
    ア ピッチングの下の残存厚さの最小値が、必要計算厚さの2分の1以上であること。
    イ どの直径200mmの円内においても、腐れ代より深い部分のピッチングの面積の合計が4、500
     平方mmを超えないこと。
    ウ どの200mmの長さの直線上においても、腐れ代より深い部分のピッチングの直径の合計が50
     mmを超えないこと。
   ③ 伝熱管等におけるピッチングの場合、減肉部の残存厚さが必要計算厚さ(腐れ代又は付け代を
    除き、最小でも1mmとする。)以上であるもの
 4 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ
   ラミネーションで、それを除去した後の板厚が、圧構規の規定を満たしているときは、性能検査告
  示別表第2の1の「1.3 本体のラミネーション、ブリスター又ははがれ」の判定基準に適合している
  として差し支えないこと。
 5 本体及びふた板の変形
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「1.4 本体及びふた板の変形」の検査については、次によること。
   ① 圧構規の規定による胴の真円度等の規定に適合しているか確認すること。なお、胴の真円度、
    管の厚さ等の測定は、目視により異常が認められたとき等必要なときに実施することで足りるも
    のであること。
   ② 底板、側板等平板部分に内外圧による変形がないか確認すること。
   ③ 二重構造の容器及び肉厚の薄いステンレス製の容器の変形を確認すること。
   ④ マンホール、掃除穴、検査穴等のふた板の変形を確認すること。
   ⑤ ふた板締付け用ボルト、ナット、止めピン、座金及びその支持金具等の損耗を確認すること。
  (2) 圧構規第1編第2章において規定された胴の真円度及び鏡板の公差の基準を満たすほか、膨出部等
   の厚さが必要厚さを満たすことも必要であること。
  (3) (2)のほか、「1.4 本体及びふた板の変形」の判定基準に適合しない変形等には次のようなもの
   があること。
   ① 底板、側板等平板部分の内外圧による変形(変形量とリブの最小支持スパンを比較し、変形量
    が比較的大きなもの)
   ② マンホール、掃除穴、検査穴等のふた板の変形

V 附属品
 1 附属品については、あらかじめ必要な分解、整備等を行い、各項目の検査の方法に示された内容に
  沿って検査が行え、判定基準に示された適否の判定が行える状態とされていることが必要であること。
  検査に当たっては、この分解、整備等が適切に行われていることを確認すること。なお、附属品の分
  解、整備等を含め、第一種圧力容器の性能検査に向けた整備の実施については、整備基準が参考とな
  ること。また、本体の検査の際、各附属品の取付穴から、その内側につまりがないことを確認するこ
  と。
 2 安全弁その他の安全装置
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「2.1 安全弁その他の安全装置」の検査については、次によること。
   ① 安全弁及び逃がし弁の検査については、別途示す方法によること。
   ② 安全弁若しくは逃し弁又は逃がし管の摩耗、腐食等の損傷の有無を確認すること。
   ③ 2以上の第一種圧力容器に共用の安全弁を設けてあるものについては、それぞれの第一種圧力
    容器間に弁がないことを確認すること。
   ④ 減圧弁の二次側の安全弁については、整備記録等により適否を確認すること。整備等が行われ
    ていないときは、定期的に整備、調整を行うよう指導すること。
   ⑤ 破裂板は、目視が可能なときは損傷、汚れ等について確認すること。また、その性能を交換時
    の成績書等により確認すること。
  (2) 「2.1 安全弁その他の安全装置」の判定基準に適合しないものとして、次のようなものがある
   こと。
   ① 取替えが必要な著しい損耗があるもの
   ② 安全弁で吹出し圧力又は吹出し量が適正でないもの
   ③ 破裂板等で所要の性能を有してないもの
 3 ふたの急速開閉装置
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「2.2 ふたの急速開閉装置」の検査については、次によること。
   ① フランジ部の変形及び損耗を確認すること。
   ② ふた板締付け用クラッチの変形、損傷、かみ合わせの状態等を確認すること。
   ③ ふた板締付け用放射アームの変形、損傷、締付け状態等を確認すること。
   ④ インターロック機構のリミットスイッチ等の部品の損傷、劣化等を確認すること
   ⑤ 「コンクリート養生用等圧力容器の破裂災害の再発防止対策について」(平成13年7月30日付け
    基安発第45号)に留意すること。
  (2) 性能検査告示別表第2の1の「2.2 ふたの急速開閉装置」の判定基準に適合しないものとしては
   次のようなものがあること。
   ① ふた板の締付け用クラッチの著しい変形、損傷、ゆるみ、かみ合わせの不良等
   ② 放射アームの変形、損傷、ゆるみ、かみ合わせの不良
   ③ ふたの急速開閉装置のインターロック機構の部品の損傷、劣化等
 4 圧力計及び温度計
  (1) 性能検査告示別表第2の1の「2.3 圧力計及び温度計」の検査は、次の事項を確認すること。
   ① 圧力計等の残針等の異状の有無
   ② 圧力計の目盛への当該第一種圧力容器の最高使用圧力の表示
   ③ 圧力計の取付け方法の適否
   ④ 圧力計の最大指示値の適否
   ⑤ 圧力計のサイホン管、連絡管等のつまりの有無
  (2) 性能検査告示別表第2の1の「2.3 圧力計及び温度計」の判定基準に適合しないものとしては次
   のようなものがあること。
   ① 圧力計等に最高使用圧力の表示がないもの
   ② 圧力計の残針が大きいもの(器差が正負1目盛の値(1目盛の値が0.02MPa未満のときは0.02MPa)
    を超えるもの)
   ③ サイホン管等がないもの。ただし、温水温度80℃以下の場合を除く。
   ④ 最大指示値が適正でないもの。
 
W その他
 1 性能検査告示別表第2の1の「3 その他」における第一種圧力容器の据付状態の確認については、
  著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。
 2 屋外設置の圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確認
  すること。
 3 直火式第一種圧力容器については、ボ則第61条において準用する同則第21条の規定に適合している
  ことを確認すること。ただし、据付位置等が前年から変更がない場合は、確認を省略して差し支えな
  いこと。
 4 「3 その他」の判定基準に適合しないものとしては次のようなものがあること。
  ① 据付状態が著しく変動しているもの。
  ② 屋外設置の配管、圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていない
   もの
  ③ 直火式のもので、可燃物との距離が不足しているもの

X 備考等
 1 圧構規第70条の規定による適用の特例等、都道府県労働局長による特例の認定等を受けているかを
  受検者に確認し、適用の特例等を受けているときは、書類等によりその内容を確認するとともに、当
  該特例の内容、特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。
 2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている第一種圧力容器で、当該特例等の認定に当た
  って付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合して
  いるか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示
  するよう指示すること。
 3 開放検査周期認定に係る確認
   開放検査周期認定第一種圧力容器に対する開放検査における開放検査周期認定に係る確認について
  は、第1の1 ボイラーの開放検査のYの3(1)から(4)までと同様であること。
 4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を
  踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。
 5 腐食等により、耐圧部の残厚が圧構規に適合しない場合には、最高使用圧力を低下させる措置を講
  じることを条件に当該規格に適合していることを確認できれば、有効期間を更新しても差し支えない
  こと。

第2の2 第一種圧力容器の非開放検査
T 共通事項
 1 第一種圧力容器の非開放検査の趣旨は、第1の1 ボイラーの開放検査のTの1と同様であること。
  また、実機の検査にあたり、厚さ測定値を含む自主検査の記録、日常点検記録、自動制御装置の作動
  テスト記録等を活用すること。
 2 性能検査告示別表2の2の判定基準について、第1の1 ボイラーの開放検査のTの2と同様であるこ
  と。

U 本体の検査
 1 性能検査告示別表第2の2の「1 本体の検査」のうち、被覆物の除去については、第2の1 第一種
  圧力容器の開放検査のUの5と同様であること。
 2 本体の割れ、腐食等
   性能検査告示別表第2の2の「1.1 本体の割れ、腐食等」の検査において留意すべき点は、第1の2 
  ボイラーの非開放検査のUの2と同様であること。
 3 本体の漏れ
   性能検査告示別表第2の2の「1.2 本体の漏れ」の検査において留意すべき点は、第1の2 ボイラ
  ーの非開放検査のUの3と同様であること。
 4 本体の変形等
   性能検査告示別表第2の2の「1.3 本体の変形等」の検査において留意すべき点は、第1の2 ボイ
  ラーの非開放検査のUの4と同様であること。

V 附属品
 1 性能検査告示別表第2の2の「3 附属品」の判定基準については、第2の1 第一種圧力容器の開放
  検査のVの2から4までと同様であること。
 2 安全弁その他の安全装置
   性能検査告示別表第2の2の「3.1 安全弁その他の安全装置」の検査において留意すべき点は、第1
  の2 ボイラーの非開放検査のWの2と同様であること。
 3 圧力計及び温度計
   性能検査告示別表第2の2の「3.2 圧力計及び温度計」の検査において留意すべき点は、第1の2 
  ボイラーの非開放検査のWの3と同様であること。

W その他
 1 性能検査告示別表第2の2の「4 その他」(1)の設置状況の検査については、次によること。
  ① 第一種圧力容器の据付状態について、著しく傾斜する等の異常がないか確認すること。
  ② 屋外設置の圧力計の連絡管等で凍結防止措置が必要なものに、その措置が施されていることを確
   認すること。
 2 転状態の異常が疑われるような異常振動、異常音等が認められたときは、原因の究明、必要な措置
  の実施等について指導すること。
 3 「4 その他」の判定基準については、第2の1 第一種圧力容器の開放検査のWの4と同様であるこ
  と。

X 備考等
 1 圧構規第70条の規定に基づく適用の特例等都道府県労働局長による特例の認定等を受けている第一
  種圧力容器については、書類等によりその内容を確認するとともに、非開放の状態で可能な範囲で、
  特例を受けた際の条件に適合していることを確認すること。
 2 都道府県労働局長の適用の特例等の認定を受けている第一種圧力容器で、当該特例等の認定に当た
  って付された条件に適合していないときは、判定基準を満たさないものとすること。条件に適合して
  いるか判断し難いときは、必要に応じ、認定を行った都道府県労働局の判断を求め、その回答を提示
  するよう指示すること。
 3 第一種圧力容器の非開放検査における開放検査周期認定に係る確認については、第1の1 ボイラー
  の開放検査のYの3(1)及び第1の2 ボイラーの非開放検査のYの3(2)から(4)までと同様であること。
 4 判定基準に適合するか判断し難い場合、受検者にメーカーに判断を求めるよう指示し、その判断を
  踏まえて、有効期間更新の判定、補修等の指示・指導等を行うこととして差し支えないこと。

第3 クレーン
1 外観検査
 (1) 構造部分
   クレーン構造規格(平成7年労働省告示第134号。以下「ク構規」という。)第1条第3項に適合とは、
  第2項の規定により木材を使用する場合に、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾
  斜等がないことをいう。
   ク構規第13条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないこ
  とをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につ
  ながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度
  により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。
   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判
  断する必要がある。
   ク構規第50条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことをい
  う。
   ク構規第51条に適合とは、リベット穴、ボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。
   「1 外観検査」(1)①の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
   ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認
  する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことが
  あるボルトについては確認のために外させて差し支えない。
 (2) ケーブルクレーンの控え
   ク構規第16条に適合とは、ケーブルクレーンの控えが、同条各号に適合することをいう。
 (3) ブレーキ
   ブレーキ部分の外観検査におけるク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ部分に著しい
  摩耗等がないことをいう。著しい摩耗等の確認方法の例として以下の点を確認する方法がある。
  ・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと
  ・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと
  ・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上ある
   こと
  ・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと
  ・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブ
  レーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(3)の確認方法には、次のあ、い又はうに掲げる場合に、
  i及びiiによることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示され
  ている場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。
   あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合
   い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合
   う 検査対象物の原寸が不明な場合
    i  クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、
     点検等の記録を確認すること
    ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。また、湿式ディスクブレーキのように分
  解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷等の異常がないことを外観にて確認
  し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。
 (4) ドラム等
   ク構規第20条から第23条に適合とは、ドラム等の直径、巻上用歯車の摩耗等、ドラム等についてき
  裂・摩耗、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ピン等の取り付け状態に異常がな
  いことをいう。
   巻上げ用歯車に著しい摩耗等がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法が
  ある。
  ・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原
   寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること
  ・走行又は横行用の歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の
   歯厚に原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有す
   ること

   シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の点を確認する方法がある。
  ・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フラン
   ジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと
  
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   「1 外観検査」(11)の検査として、以下の機械部分について検査する。
  ・車輪
  ・回転軸、軸接手等について、接触防止のための覆い、囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無、
   その他取付け状態
  ・旋回部分(ローラパス、旋回ボールレース等。旋回モータも含む。)について、ローラパス、ローラ
   及びローラブラケットのき裂及び摩耗の有無、その他取付け状態
  
   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (5) 安全装置等
   ク構規の各条に適合とは、巻過防止装置(第24条から第25条)、巻過ぎを防止するための警報装置
  (第26条)、過負荷防止装置(第27条)、安全弁等(第28条)、警報装置(第30条)、傾斜角指示装置(第31
  条)、外れ止め装置(第32条)、ジャッキ式つり上げ装置の保持機構(第33条の2)の各装置及びそれら
  の取付部に損傷、脱落、緩みがないこと、回転部分の防護(29条)がなされていることをいう。
   ク構規第34条から第38条までに適合とは、操作回路(第34条)、コントローラー(第35条第36条)、
  トロリ線(第37条第38条)の規定に適合することをいう。絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測
  定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超えるものにあっては0.4MΩ)以上であることが
  ある。
   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(5)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。
   また、過負荷防止装置が型式検定合格品であるかについて、検定合格の銘板等により確認する。
   その他、この項目の検査として安全装置、電気機器等について検査する。
  ・制御盤、共用保護盤
  ・抵抗器
  ・電動機
  ・電装品の配線
  ・集電装置
  ・電気回路しゃ断装置
  ・木材構造のランウェイに敷設された走行レールについての接地
 (6) 附属部分
   ク構規第39条から第49条に適合とは、緩衝装置等(第39条)、並置クレーンの緩衝装置等(第40条)、
  逸走防止装置(第41条)、走行用原動機(第42条)、歩道(第43条)、はしご道(第44条第45条)、階段
  (第46条)、運転室及び運転台(第47条第48条)、運転室等の巻上げ用ワイヤロープ等(第49条)の規
  定に適合することをいう。
 (7) ボルト等
   ク構規第52条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されていること、高力ボルトを用い管理がされ
  ている場合を含め、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。
 (8) ウインチ
   ク構規第53条に適合とは、つり上げ装置又は起伏装置に用いるウインチが浮き上がり、ずれ又はふ
  れが生じないように据え付けられていることを確認するものである。
 (9) ワイヤロープ及びつりチェーン
   ク構規第54条から第55条の2に適合とは、設計上のワイヤロープ又はつりチェーンが用いられ、ワ
  イヤロープ及びつりチェーンの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻、著しく高熱となる場所にお
  いて使用されるワイヤロープが各条に適合することをいう。
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつり
  チェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(9)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   つりチェーンの原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分
  と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (10) フック等
    フックの損傷等を確認する方法の例として、以下のものがある。
    ・フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを数値測定等に
     より確認する方法
    ・(4)のうち外れ止め装置の検査方法

   性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(10)の確認方法には、浸透探傷試験や(3)i又はiiに掲げ
  る方法が含まれる。
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  つりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較して判断する方法
  や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (11) 設置場所等
    クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号。以下「ク則」という。)第13条から第15条に適合
   とは、走行クレーンと建設物等との間隔(第13条)、建設物等との間の歩道(第14条)、運転室等と歩
   道との間隔(第15条)がク構規に適合することをいう。
    走行クレーンのレール等に著しいゆがみ等がないかを確認する方法として、以下を確認するもの
   がある。
   ・基礎等に不同沈下等が生じていないこと
   ・左右のレールの高低差がスパンの500分の1を超えないこと
   ・レールに500分の1を超えるこう配がないこと
   ・レールに側面の原寸の10%を超える摩耗がないこと

    性能検査告示別表第3の「1 外観検査」(11)の確認方法には、著しい高低差があるか、車輪やレ
   ールに偏摩耗や波うち等がないか等を目視により確認し、必要に応じて測定をする方法がある。ま
   た、「1 外観検査」(11)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。この方法を使うこ
   とができる場合として、レール等のゆがみ等の測定結果を参照する場合がある。

 (12) 定格荷重
    ク構規第56条第1項に適合とは、運転者及び玉掛をする者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示
   されていることをいう。
 (13) 銘板
    ク構規第56条第2項に適合とは、製造者名、製造年月、つり上げ荷重が表示されていることをいう。
    ケーブルクレーンにあっては、ク則第28条に巻上げ用ワイヤロープ等の内角側への立ち入り禁止
   措置が規定されているため、これを検査対象とすることが望ましい。

2 動作試験
  ク構規第13条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。
  ク構規第17条第1項第18条及び第19条に適合とは、つり上げ装置等のブレーキ、走行ブレーキ、横
 行ブレーキが正常に動作していることをいう。ブレーキの制動トルク及び操作に要する力量については
 申請者の測定データを参考にすることができる。
  ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作するものをいう。
  ク構規第24条及び第25条第1項に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止
 させるものであることをいう。
  ク構規第26条に適合とは、巻過ぎを防止するための警報装置において、所定の位置で作動し、警音を
 発することをいう。
  ク構規第30条(走行クレーンの警報装置)、第31条(傾斜角指示装置)、第32条(外れ止め装置)、第34
 条第2項(0ノッチインターロック)、第35条第36条第1項(コントローラー)、第39条(緩衝装置等)、第
 40条(並置クレーンの緩衝装置等)、第41条(逸走防止装置)に適合とは、それぞれの装置・機器等が、ク
 構規に定められたとおりに維持され正常に動作することをいう。
  ク則第18条に適合とは、性能検査告示別表第3の「2 動作試験」(2)①の巻過防止装置にあっては、
 フック、グラブバケット等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とドラム、シーブ
 (エコライザーシーブを含む。)、トロリフレームその他当該上面が接触するおそれのある物(傾斜した
 ジブを除く。)の下面との間隔が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう
 調整されていることをいう。
  ク則第19条に適合とは、巻過防止装置を具備しないクレーンについては巻上げ用ワイヤロープの巻過
 ぎによる労働者の危険を防止するための措置が講じられていることをいう。
  「2 動作試験」(2)の試験は、無負荷で行うものである。

3 荷重試験
  ク構規第13条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、き裂、変形及び損傷がないことを
 いう。
  ク構規第17条第1項第18条及び第19条に適合とは、つり上げ装置等のブレーキ、走行ブレーキ、横
 行ブレーキが正常に動作していることをいう。
  つり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。
  ク構規第23条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ装置等が異常な振動、衝
 撃、音響等がなく動作するものをいう。
  ク構規第33条に適合とは、該当する床上操作式のクレーンにおいて定格荷重に相当する荷重の荷をつ
 って、走行及び横行の定格速度が規定に適合することをいう。
  ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が作動したときの試験荷重の値が定格荷重の値の110%以
 下であることをいう。
  ク構規第14条に適合とは、天井クレーンのクレーンガーダについて、定格荷重に相当する荷重の荷を
 クレーンガーダのたわみに関して最も不利となる位置でつり上げた場合のたわみの値が、当該クレーン
 ガーダのスパンの値の1/800以下であることをいう。

4 備考
  ク構規第57条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認めら
 れたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。

第4 移動式クレーン
1 外観検査
 (1) 構造部分
   移動式クレーン構造規格(平成7年労働省告示第135号。以下「移ク構規」という。)第12条に適合と
  は、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。この構造部分
  の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安全作業に支障
  が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断される必要が
  ある。著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食についても同様である。
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判
  断する必要がある。
   その他、ク則及び移ク構規における構造部分には該当しないが、強度が必要とされるものについて
  検査すること。移動式クレーンの構造次第では、この例によらず必要なものは検査の対象にする必要
  がある。
  ・マスト、Aフレーム、ブライドル等のジブ支持機構、旋回フレーム特にジブフート部、クローラフ
   レーム、シュー、トラックフレーム、ホイルフレーム、台船、アウトリガー、フロート、ジブ倒れ
   止め装置

   「1 外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
  また、(1)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   「1 外観検査」(1)のうち台船に対する検査は、台船各部の腐食等の有無、クレーンを搭載する架
  台の固定方法の適否、クレーン基礎と架台又は台船との緊結状態の適否を確認する。
   移ク構規第38条に適合とは、製造時の各項の適合状況に加え、溶接部にき裂や損傷等がないことを
  いう。
   移ク構規第39条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり及び割れがないことをいう。
   ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要があれば外させて確認
  する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、ジブの入れ替え等で外すことが
  あるボルトについては確認のために外させて差し支えない。
 (2) ブレーキ
   ブレーキ部分の外観検査においてク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ部分に著しい
  摩耗等がないことをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する
  方法がある。
  ・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと
  ・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと
  ・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上ある
   こと
  ・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと
  ・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  ブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(2)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合に、i又はii
  によることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場
  合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。
   あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合
   い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合
   う 検査対象物の原寸が不明な場合
    i  移動式クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験
     データ、点検等の記録を確認すること
    ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
   湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合、油漏れや外部損傷等
  の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。
   下部走行体のブレーキについて測定できない場合、外観にて異常がなく、動作に異常がないことを
  確認する。
   その他、移ク構規第17条のうちブレーキ以外の以下装置等について、目視、距離測定装置等により、
  潤滑油・作動油・冷却水の量の適否、著しい漏れ、異音、振動、排気の異常、配管のつぶれ等の異常
  の有無を確認する。
  ・原動機(走行のため以外の原動機を含む)、動力伝達装置、クラッチ、操縦装置、(つり上げ装置)、
   旋回装置、走行装置、起伏装置・起伏シリンダ、(伸縮装置)、ドラムロック、油圧機器及び油圧配
   管
 (3) ドラム等
   移ク構規第20条から第23条までに適合とは、ドラム等に著しい摩耗がないこと、巻上用歯車に著し
  い摩耗、損傷がないこと、ドラム等についてき裂・損傷がないこと、ワイヤロープのドラム等への巻
  き込み状態、緊結状態、ドラム、シャフト、ピン等の状態及び取り付け状態に著しい摩耗、損傷等が
  ないことをいう。この巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値
  を測定する方法がある。
   ・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に
    原寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有するこ
    と

   シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。
   ・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フラ
    ンジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し、求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(3)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (4) 安全装置等
   移ク構規各条に適合とは、巻過防止装置等(24〜26条)、過負荷防止装置(27条)、安全弁等(28条)、
  警報装置(30条)、傾斜角指示装置(31条)、外れ止め装置(32条)、前照燈等(33条)の各装置及びそれ
  らの取付部に損傷、脱落、緩みがないこと、回転部分の防護(29条)がなされていること、操作回路
  (34条)が正常に作動することをいう。
   過負荷防止装置が型式検定合格品であるかを、検定合格の銘板等により確認する。
   絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超
  えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(4)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。
 (5) 操作部分等
   移ク構規第35条に適合とは、検査時に、操作部分の視野が確保されていること、表示がされている
  こと、損傷、摩耗及び緩みがないことをいう。
   移ク構規第36条に適合とは、運転室の視野の確保、転落しない構造、前面ガラスは安全ガラスとし
  自動式の窓ふき機を備えており、損傷等がなく正常に機能するものをいう。
 (6) 伸縮装置
   移ク構規第37条に適合とは、移ク構規に定めるジブの伸縮順序に適合すること、又は同条ただし書
  に規定された過負荷防止装置等により安全性が確保されていることをいう。
 (7) ボルト等
   移ク構規第40条に適合とは、緩み止め又は抜け止めが施されていること、高力ボルトを用いて管理
  されていること、ナット、ボルト等に緩みがないことをいう。
 (8) ワイヤロープ及びつりチェーン
   移ク構規第41条及び第42条に適合とは、設計上のワイヤロープ又はつりチェーンが用いられている
  こと、ワイヤロープ及びつりチェーンの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻が移ク構規の規定に
  適合することをいう。 
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  つりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(8)の確認方法には、(2)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、伸縮ワイヤロープが外観から見えない場合にロープの交換
  記録、点検等の記録を確認する場合がある。
   ラチスジブをはじめジブの長さによって捨て巻の確認が困難である等の場合、現在使用しているワ
  イヤロープの長さが適切であるかを確認する方法がある。
   つりチェーンの原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分
  と摩耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (9) フック等
   フックの損傷等を確認する方法の例として、以下のものがある。
   ・フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える口の開き、損傷等がないことを数値測定等に
    より確認する方法
   ・(4)の外れ止め装置の検査方法	
	
   性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(9)の確認方法には、浸透探傷試験、(3)i又はiiに掲げる
  方法が含まれる。
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつ
  りチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目視
  で摩耗状況を判断する方法がある。
 (10) 定格荷重の表示
    移ク構規第43条第1項に適合とは、運転者及び玉掛者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示され
  ていることをいう。
 (11) 銘板
    移ク構規第43条第2項に適合とは、製造者名、製造年月、つり上げ荷重が表示されていることをい
   う。
 (12) その他
    移ク構規第43条第3項に適合とは、拡幅式のクローラクレーンについて、警告が明確に表示されて
   いることをいう。	
	
2 動作試験
  運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。
  移ク構規第12条に適合とは、性能検査告示別表第4の「1 外観検査」(1)における構造部分等が異常
 なく動作することをいう。
  移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、
 衝撃、音響等がなく、正常に動作していることをいう。
  移ク構規第19条第2項第3号のつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するも
 のとする。
  移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作することをいう。
  移ク構規第24条及び第25条第1項に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停
 止させることをいう。
  移ク構規第26条に適合とは、第24条のうち巻過ぎを防止するための警報装置において、所定の位置で
 作動し、警音を発することをいう。
  移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が正常に動作していることをいう。
  移ク構規第30条(警報装置)、第31条(傾斜角指示装置)、第32条(外れ止め装置)、第33条(前照燈等)、
 第35条(つり上げ装置等の操作部分)、第37条(伸縮装置)については、それぞれの装置・機器等が、規格
 に定められたとおりに維持され正常に動作することをいう。
  ク則第65条に適合とは、性能検査告示別表第4の「2 動作試験」(2)①について、つり具の上面又は
 当該つり具の巻上げ用シーブの上面が接触するおそれのある物(ジブを除く。)が0.25m以上(直働式の巻
 過防止装置にあっては、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。	
	
3 荷重試験
  運転の方式が複数である移動式クレーンにあっては、それぞれの方法の動作を確認する。この際、性
 能検査で試験できない運転方式があった場合、当該移動式クレーンの検査証の備考欄に、荷重試験を行
 った運転方式を記載する必要がある。
  移ク構規第12条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、き裂、変形及び損傷がないこと
 をいう。
  移ク構規第17条から第19条までに適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、
 衝撃、音響等がなく、正常に動作していることをいう。
  移ク構規第19条第2項及び同条第3項のつり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確
 認するものとする。
  移ク構規第23条に適合とは、つり上げ装置等が異常なく動作するものをいい、定格荷重に相当する荷
 重の荷をつって、異常な振動、衝撃、音響、き裂、変形及び損傷がないことをいう。
  移ク構規第27条に適合とは、過負荷防止装置が作動したときの試験荷重の値が定格荷重の値の110%
 以下であることをいう。
  性能検査告示別表第4の「3 荷重試験」の「定格速度」とは、単に仕様書に記載された最高速度では
 なく、定格荷重をつった場合の適した速度をいう。

4 備考
  移ク構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認め
 られたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。
	
第5 デリック
1 外観検査
 (1) 構造部分
   デリツク構造規格(昭和37年労働省告示第55号。以下「デ構規」という。)第3条に適合とは、構造
  部分の材料として木材を使用する場合に、その木材は、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、
  繊維の傾斜等がないことをいう。
   デ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。
  この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安
  全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断
  される必要がある。著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食についても同様である。
   デ構規第20条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり又はまくれ及び割れがないことをいう。
   デ構規第22条から第24条までに適合とは、性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(1)②の検査に
  おいては、溶接部にき裂や損傷等がないことをいう。
   性能検査告示別表第5の「1 外観検査」のうち、加工方法の確認については、落成検査等により確
  認されている箇所は省略することができる。
   「1 外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判断する必要がある。
   「1 外観検査」(1)①の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
   ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認
  する。通常分解することがないボルトについて外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあ
  るボルトについては確認のために外させて差し支えない。
 (2) 控え等
   デ構規第16条から第19条までに適合とは、控え及びはしごの仕様が規定に適合し、ガイロープの取
  り付け位置、取付け方法、より戻りを防止するための措置が適切で、架空電路へ近接していないこと
  をいう。
 (3) 陣笠
   デ構規第25条に適合とは、ガイデリックの陣笠のさら部分の加工方法が同条の規定に適合している
  とともに、陣笠及びその取付け部にき裂がないこと、及び取付方法が適切であることをいう。なお、
  性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(3)の内容が落成検査等により確認されている場合は省略す
  ることができる。
 (4) ブレーキ
   ブレーキ部分の外観検査においてデ構規第26条に適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗等がないこ
  とをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。
  ・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと
  ・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと
  ・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上ある
   こと
  ・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと
  ・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと	

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるブ
  レーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(4)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合、i又はiiに
  よることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場合
  においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。
   あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合
   い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合
   う 検査対象物の原寸が不明な場合
    i  デリックを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、
     点検等の記録を確認すること
    ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること
	
   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法については、摩耗していない部分と摩耗した部
  分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
   湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合、油漏れや外部損傷等
  の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。
 (5) ドラム等
   デ構規第27条から第29条に適合とは、ドラム等の直径、巻上用歯車の摩耗等、ドラム等についてき
  裂・摩耗、ワイヤロープのドラム等への巻き込み状態(フリートアングル)、緊結状態、ピン等の取り
  付け状態に異常がないことをいう。
   巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法があ
  る。
  ・巻上げ用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原
   寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること	
	
   シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。
   ・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フラ
    ンジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯
  車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(5)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。	
   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
   その他、機械部分のうち回転軸、軸接手等については、接触防止のための覆い、囲いの有無、変形、
  摩耗、油切れ等の有無及びその取付け状態を、ドラムロックについて、爪及び爪車のき裂、変形、損
  傷及び摩耗の有無、爪及び爪車のかみ合い状態の適否を、それぞれ検査する。
 (6) 安全装置等
   デ構規各条に適合とは、巻過防止装置(第30条及び第31条)、傾斜角指示装置(第32条)の各装置及び
  それらの取付部に損傷、脱落及び緩みがないことをいう。
   デ構規第33条に適合とは、操作回路が同条に適合することをいう。
   絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超
  えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。
   性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(6)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合がある。	
 (7) 回転部分
   デ構規第35条に適合とは、回転部分の防護がなされていることをいう。
 (8) 運転席又は運転台
   デ構規第39条及び第40条に適合とは、運転室及び運転台が各条の規定に適合することをいう。
 (9) ボルト等
   デ構規第21条及び第36条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されていること、ナット、ボルト等
  に緩みがないことをいう。
 (10) ウインチ
    デ構規第37条に適合とは、つり上げ装置、起伏装置又は旋回装置に用いるウインチが浮き上がり、
   ずれ又はふれが生じないように据え付けられていることをいう。
 (11) ワイヤロープ
    デ構規第38条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ安全率が確保されていること、ワイ
   ヤロープの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻がデ構規の規定に適合することをいう。
    性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(11)の確認方法には、(4)i又はiiに掲げる方法が含まれ
   る。
 (12) フック
    フックの損傷等を確認する方法の例として、フックに原寸の5%を超える局部摩耗、5%を超える
   口の開き、損傷等がないことを数値測定等により確認する方法がある。
    性能検査告示別表第5の「1 外観検査」(12)の確認方法には、浸透探傷試験、(4)i又はiiに掲げ
   る方法が含まれる。
    登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前
   に準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけ
   るつりチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
    原寸が不明な場合の検査方法として、摩耗していない部分と摩耗した部分を比較する方法や、目
   視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (13) 定格荷重の標示
    デ構規第41条に適合とは、運転者及び玉掛をする者の見やすい位置に定格荷重が明確に表示され
   ていることをいう。
    なお、ク則第114条には巻上げ用ワイヤロープ等の内角側への立ち入り禁止措置が規定されてお
   り、性能検査告示別表第5の「1外観検査」に併せてこの措置の実施状況を確認することが望ましい。	
	
2 動作試験
  デ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないことをいう。
  デ構規第26条に適合とは、つり上げ装置及びブームを起伏させるための装置のブレーキが正常に動作
 していることをいう。
  デ構規第30条及び第31条第1項第1号に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を
 停止させるものであることをいう。
  性能検査告示別表第5の「2 動作試験」(2)の試験は、無負荷で行うものである。
  ク則第105条に適合とは、「2 動作試験」(2)①の巻過防止装置にあっては、フック、グラブバケッ
 ト等のつり具の上面又は当該つり具の巻上げ用シーブの上面とブームの先端のシーブその他当該上面が
 接触するおそれのある物(ブームを除く。)の下面との間隔が0.25m以上(直働式の巻過防止装置にあって
 は、0.05m以上)となるよう調整されていることをいう。
  ク則第106条に適合とは、巻過防止装置を具備しないデリックについては、巻上げ用ワイヤロープの
 巻過ぎによる労働者の危険を防止するための措置が講じられていることをいう。

3 荷重試験
  デ構規第15条に適合とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、有害なき裂、著しい損傷、局部曲
 げ又は著しい腐食がないことをいう。
  デ構規第26条に適合とは、つり上げ装置及びブームを起伏させるための装置のブレーキが正常に動作
 していることをいう。
  つり上げ装置等のブレーキのトルクについては、荷重試験で確認するものとする。
  デ構規第37条に適合とは、つり上げ装置、起伏装置又は旋回装置に用いるウインチが浮き上がり、ず
 れ又はふれが生じないように据え付けられていることを確認するものである。

4 備考
  デ構規第42条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認めら
 れたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。	
	
第6 エレベーター
1 外観検査
 (1) 構造部分
   エレベーター構造規格(平成5年労働省告示第91号。以下「エ構規」という。)第1条第4項に適合と
  は、同条第3項の規定により使用する木材について、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、
  繊維の傾斜等がないことをいう。
   エ構規第15条に適合とは、有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食がないことをいう。
  この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につながり、安
  全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度により判断
  される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判
  断する必要がある。
   エ構規第37条第3項に適合とは、「1 外観検査」(1)②において、溶接部にき裂や損傷等がないこ
  とをいう。
   エ構規第38条に適合とは、リベット穴、ボルト穴はかえり及び割れがないことをいう。
   「1 外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
   ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認
  する。通常分解することがないボルトについては外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことが
  あるボルトについては確認のために外させて差し支えない。
 (2) 昇降路等
   エ構規第16条から第23条までに適合とは、昇降路、搬器等の構造が、昇降路の構造(第16条)、昇降
  路塔等の構造(第17条)、昇降路塔等の控え(第18条)、昇降路塔等のはしご(第19条)、ガイドレール
  (第20条)、搬器(第21条)、積載荷重(第22条)、床先の間隔(第23条)の各条の規定に適合し、変形等
  が生じていないこと、部材及び接合部に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないこ
  とをいう。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」(2)の確認方法には、浸透探傷試験が含まれる。
   その他、「1 外観検査」(2)において、建築基準法令により定められている、搬器の上の墜落防止
  のための手すり又は囲いの有無を併せて確認する。	
 (3) 昇降装置等
   エ構規第25条から第29条までに適合とは、昇降装置等が、部品の強度(第25条)、ブレーキ(第26条)、
  ドラム等の直径(第27条)、巻上用ワイヤロープのドラムへの巻込み(第28条)、巻上用ワイヤロープと
  ドラム等との緊結等(第29条)の各条に適合し、変形、摩耗、取り付け状態の異常がないことをいう。
   巻上げ用歯車に著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法があ
  る。
  ・昇降用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原寸
   の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること

   ブレーキ部分に著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。
  ・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと
  ・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと
  ・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上であ
   ること
  ・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと
  ・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと

   シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として以下の数値を測定する方法がある。
  ・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フラン
   ジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと
  
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における歯
  車、ドラム、ブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するも
  のである。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」(3)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合に、i又はii
  によることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されている場
  合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。
  あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合
  い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合
  う 検査対象物の原寸が不明な場合
   i  クレーンを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、
    点検等の記録を確認すること
   ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
   湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷
  等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。
   その他、性能検査告示別表第6の「1 外観検査」(3)の検査において、油圧エレベーターのパワー
  ユニットについて、作動状態の適否、配管等からの油漏れの有無、つり合い重りの脱落の有無等を確
  認する。
 (4) 安全装置等
   エ構規第30条から第34条までに適合とは、安全装置(第30条)、油圧エレベーター等の安全装置(第
  31条)、ロングスパン工事用エレベーターの安全装置(第32条)、非常止め装置等(第33条)、連絡装置
  (第34条)に掲げる安全装置を装備し、各装置及びその取付部に損傷、脱落、緩みがないことをいう。
   エ構規第35条及び第36条に適合とは、操作回路(第35条)、ケーブル(第36条)の各条に適合すること
  をいう。
   絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超
  えるものにあっては0.4MΩ)以上であることをいう。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合を含む。
   その他、「1 外観検査」(4)において、以下の安全装置、電気機器等を検査する。
  ・制御盤等及び配線等、電動機、操縦設備、インジケーター(位置表示器)、搬器及び昇降路のドアス
   イッチ、昇降路の各階の出入口の戸の開閉装置、戸閉め安全装置、救出口安全スイッチ、照明設備、
   停電灯(設けられている場合)、機械室の出入口の戸の施錠、機械室の換気扇
 (5) ボルト等
   エ構規第39条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されている、高力ボルトを用いていること、ナ
  ット、ボルト等に緩みがないことをいう。
 (6) ワイヤロープ等
   エ構規第40条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ、摩耗や損傷状況等、安全率、種類、
  直径、本数、ドラムに残る捨て巻がエ構規の規定に適合することをいう。
   エ構規第41条に適合とは、設計上の巻上用チェーンが用いられ、安全率、種類、摩耗や損傷状況等、
  本数がエ構規の規定に適合することをいう。
   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時におけるつ
  りチェーンの寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」(6)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   巻上げ用チェーンの原寸に関するデータを入手できない場合については、摩耗していない部分と摩
  耗した部分を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (7) 銘板
   エ構規第42条に適合とは、搬器内の見やすい位置に、用途、積載荷重、乗用エレベーター、寝台用
  エレベーター及び工事用エレベーターにあっては、最大定員が表示されていることをいう。
   性能検査告示別表第6の「1 外観検査」において、併せて外部の連絡先の表示の有無及びその適否
  について確認する。
	
2 動作試験
  エ構規第15条(剛性)、第16条(昇降路の構造)、第17条(昇降路塔等の構造)、第18条(昇降路塔等の控
 え)、第20条(ガイドレール)、第25条(昇降装置に使用している部品)、第26条(ブレーキ)に適合とは、
 性能検査告示別表第6の「2 動作確認」(1)①の異常な振動、衝撃、音響等がないこと、②の搬器の起
 動、昇降、停止等の作動状態が適正であること、③における搬器の出入口の開閉状態が適正であること
 をいう。
  エ構規第30条から第34条までに適合とは、「2 動作確認」において、「2 動作確認」(1)③(安全装
 置に関する確認に限る。)、(2)及び(3)を無負荷で行い、各安全装置が正しく作動することをいう。
  ク則第149条に適合とは、エレベーターのファイナルリミットスイッチ、非常止め装置、その他の安
 全装置が有効に作用するよう、調整されていることをいう。
  その他、「2 動作確認」の確認方法は、建築基準法令によるエレベーターの検査方法によることが
 できる。このうち安全装置の確認について、「2 動作確認」(2)の状況を疑似的に発生させる方法によ
 ることができる。

3 荷重試験
  エ構規第15条第17条第20条第25条及び第26条に適合とは、性能検査告示別表第6の「3 荷重
 試験」において、積載荷重に相当する荷重の荷を載せて、「3 荷重試験」(1)①の異常な振動、衝撃、
 音響等がないこと、②の搬器の起動、昇降、停止等の作動状態が適正であること、③における構造部分
 の亀裂、変形及び損傷がないことをいう。

4 備考
  エ構規第43条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認めら
 れたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。	
	
第7 ゴンドラ
1 外観検査
 (1) 構造部分
   ゴンドラ構造規格(平成6年労働省告示第26号。以下「ゴ構規」という。)第1条第3項に適合とは、
  構造部分に使用する木材について、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維の傾斜等がな
  いことをいう。
   ゴ構規第16条に適合とは、構造部分に有害なき裂、著しい損傷、局部曲げ及び著しい腐食がないこ
  とをいう。この構造部分の有害なき裂とは、このまま使用を続けるとき裂の拡大、部材の破損等につ
  ながり、安全作業に支障が出るものをいう。構造部分の部材であっても、荷重の発生部位や発生頻度
  により判断される必要がある。著しい損傷、局部曲げ又は著しい腐食についても同様である。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」の結果により、動作試験・荷重試験を行うことが適当か判
  断する必要がある。
   ゴ構規第37条に適合とは、「1 外観検査」(1)②において、溶接部にき裂や損傷等がないことをい
  う。
   ゴ構規第38条に適合とは、リベット穴、ボルト穴にかえり及び割れがないことをいう。
   「1 外観検査」(1)の「目視、ハンマリング、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
   ボルト穴等の確認をする場合、既に緊結されている箇所は目視で確認し必要が有れば外させて確認
  する。通常分解することがないボルトについて外す必要はないが、通常使用の範囲内で外すことがあ
  るボルトについては、確認のために外させて差し支えない。
 (2) 作業床等
   ゴ構規第18条に適合とは、作業床について床板材がすき間なく、枠に確実に固定され、周囲には所
  定の覆い又は手すりが設けられていることをいう。
   ゴ構規第19条に適合とは、ゴンドラには墜落制止用器具その他の命綱を取り付けるための金具等が
  備えられていることをいう。
   ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又
  はレールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項に適合とは、軌道を切り替
  えることのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道
  の切り替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(2)の確認は、部材及び接合部に有害なき裂、著しい損傷、
  局部曲げ又は著しい腐食が生じていないことを確認するものであり、「1 外観検査」(2)の「目視、
  ハンマリング、距離測定装置、超音波探傷器等」には、浸透探傷試験が含まれる。
 (3) 昇降装置等
   ブレーキ部分の外観検査においてゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ部分に著しい摩耗
  等がないことをいう。この著しい摩耗がないか確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法
  がある。
  ・ブレーキドラム面にリムの原寸の30%を超える摩耗がないこと
  ・ブレーキライニングに原寸の50%を超える摩耗がないこと
  ・リベット又はねじ止めの場合は当該リベット又はねじの頭部から摩耗面までの距離が1mm以上ある
   こと
  ・ディスク面に原寸の10%を超える摩耗がないこと
  ・パッドの厚さが原寸厚さの30%を下回らず、かつ3mmを下回らないこと
  ・爪又は爪車に亀裂、摩耗がないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  ブレーキライニングの厚さ寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(3)の確認方法は、あ、い又はうに掲げる場合、i又はiiの
  方法によることができる。この場合の試験データ、点検等の記録とは、基準となる数値が示されてい
  る場合においては測定した値、又はそれに準じた数値データである。
   あ 高所にある等のために検査・測定ができない又は困難な場合
   い 検査対象物の分解(容易な分解を除く。)が必要な場合
   う 検査対象物の原寸が不明な場合
    i  ゴンドラを設置したもの若しくはその依頼を受けた整備業者等が検査前に行った試験データ、
     点検等の記録を確認すること
    ii 動作させて振動、音、焼き付きによる異臭等を確認すること

   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
   湿式ディスクブレーキのように分解をしないと摩耗状況を判断できない場合は、油漏れや外部損傷
  等の異常がないことを外観にて確認し、最終的に動作試験・荷重試験により判断する。
 (4) ドラム等
   ゴ構規第23条から第26条までに適合とは、ドラム等の直径、昇降装置用歯車の摩耗等、ワイヤロー
  プのドラム等への巻き込み状態、緊結状態、ドラムやシャフト、ピン等の取り付け状態に異常がない
  ことをいう。
   昇降装置用歯車に著しい摩耗等がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法
  がある。
   ・昇降用歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の5%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に原
    寸の20%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有すること
   ・走行用の歯車のうち第1段の歯車の歯厚に原寸の10%を超える摩耗が、第1段以外の歯車の歯厚に
    原寸の40%を超える摩耗がそれぞれ生じていないか又はこれらの歯車の表面に硬化層を有するこ
    と

   シーブに著しい摩耗がないことを確認する方法の例として、以下の数値を測定する方法がある。
   ・シーブ(エコライザーシーブを含む。)の溝部にワイヤロープ径の30%を超える摩耗がなく、フラ
    ンジ部にフランジ肉厚の原寸の30%を超える摩耗がないこと

   登録性能検査機関が必要と判断したものについては、判断基準となる原寸に関するデータを事前に
  準備しておくよう、申請者に対し求めることが望ましい。原寸に関するデータとは、製造時における
  歯車、ドラム等の寸法等のことであり、摩耗状況を判断するために使用するものである。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(4)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
   「1 外観検査」(4)において、機械部分のうち回転軸、軸接手等について、接触防止のための覆い
  又は囲いの有無、変形、摩耗、油切れ等の有無及びそれらの取付け状態を確認する。
   原寸に関するデータを入手できない場合の検査方法について、摩耗していない部分と摩耗した部分
  を比較する方法や、目視で摩耗状況を判断する方法がある。
 (5) 安全装置等
   ゴ構規第27条から第30条までに適合とは、各箇条における装置について、巻過防止装置等(第27、
  第28条)、安全弁等(第29条)、速度制御装置(第30条)の各装置及びそれらの取付部に損傷、脱落、緩
  みがないことをいう。
   ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構を備えるものをいう。
   ゴ構規第32条に適合とは、歯車、軸、軸継手等の回転部分に覆い、囲い等がなされていることをい
  う。
   ゴ構規第33条に適合とは、電磁接触器等の操作回路であって、接地した場合に電磁接触器等が閉路
  されるおそれのあるものについて、同条各号の定めるところにより電路に接続されているものをいう。
   ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置の仕様について同条の規定に適合することをいう。
   ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について、操作者
  が容易に操作できる位置に設けられており、操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開
  閉の状態等が表示されていることをいう。
   ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造とな
  っていることをいう。
   絶縁性を要する箇所について絶縁抵抗を測定する場合の基準は、抵抗値が0.2MΩ(電圧が300Vを超
  えるものにあっては0.4MΩ)以上であることがある。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(5)の確認方法には、(3)i又はiiに掲げる方法が含まれる。
  この方法を使うことができる場合として、絶縁抵抗の測定結果を参照する場合を含む。
   その他、「1 外観検査」(5)において、電動機等についてはその損傷状態、取付状態、作動状態等
  を確認し、インターフォン、信号装置等機外の者に連絡するための装置についてはその作動状態を確
  認する。
 (6) ボルト等
   ゴ構規第39条に適合とは、緩み止め、抜け止めが施されている、高力ボルトを用いていること、ナ
  ット、ボルト等に緩みがないことをいう。
 (7) ワイヤロープ等
   ゴ構規第40条及び第41条に適合とは、設計上のワイヤロープが用いられ安全率が確保されているこ
  と、ワイヤロープの摩耗や損傷状況等、ドラムに残る捨て巻がゴ構規の規定に適合することをいう。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(7)について、捨て巻の確認が困難な場合等には、適切な
  長さのワイヤロープを使用していることを確認する方法がある。
   ゴ構規第42条に適合とは、ワイヤロープが管等で覆われている場合には、ワイヤロープが容易に点
  検できる構造になっているものをいう。
   ゴ構規第43条に適合とは、ライフラインとして使用する繊維ロープに腐食又は著しい損傷がないこ
  とをいう。
 (8) 走行レール等
   走行レール、アウトリガー等について外観検査を行い、当該ゴンドラの使用に支障となるものがな
  いことを確認するものである。
   性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(8)において、走行車輪について、その損傷状態、取付状
  態、作動状態等を確認する。
 (9) 積載荷重等の表示
   ゴ構規第44条に適合とは、積載荷重、製造年月日及び製造者名がゴンドラの見やすい位置に表示さ
  れているものをいう。

2 動作試験
  運転の方式が複数であるゴンドラにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。
  ゴ構規第16条に適合とは、性能検査告示別表第7の「1 外観検査」(1)における構造部分が異常なく
 動作することをいう。
  ゴ構規第20条に適合とは、軌道式のゴンドラについて、軌道の端部に緩衝装置若しくは緩衝材、又は
 レールの端部に所定の車輪止めを備えることをいう。また、同条第2項に適合とは、軌道を切り替える
 ことのできる構造の軌道式ゴンドラについて、軌道が正確に切り替えられていない場合に、軌道の切り
 替わる部分の手前の位置で当該ゴンドラの走行を停止させる構造となっていることをいう。
  ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、
 音響等がなく、正常に動作しているものをいう。このうち、第21条第2項の昇降装置等のブレーキのト
 ルクについては、荷重試験で確認するものとする。
  ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。
  ゴ構規第27条及び第28条に適合とは、巻過防止装置が所定の位置で作動し、所定の動作を停止させる
 ものであることをいう。巻過防止装置等については、「ゴンドラ構造規格の適用について」(平成6年7
 月12日付基発第452号)において以下の記載があることを参考にする。
 (1) ワイヤロープを用いる昇降装置の「巻過防止装置」の停止位置については、作業床の最上部と当該
  最上部と接触するおそれがあるアーム、シーブ等の下面との間隔が0.2m以上となるよう指導すること。
 (2) 「巻過ぎを防止するための警報装置」とは、ワイヤロープが巻過ぎの状態となる前に、音により自
  動的にその旨を運転者に警報する装置をいうこと。

  巻過防止装置が作動したとき、又は巻過ぎを防止するための警報装置が作動しはじめたときにゴンド
 ラの搭乗者が接触することを防止するため、性能検査告示別表第7の「2 動作試験」において、作業床
 の上面とアーム先端のシーブ、デッキ型ゴンドラの突りょう、モノレール型ゴンドラのトロリー等搭乗
 者が接触するおそれのある物との間隔が2m以上確保されているかを、併せて確認する。
  ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自動
 的に制止するものをいう。
  「2 動作試験」において、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難な場合、例えば速度検
 出器に直接信号を与える等により疑似的に許容降下速度を超える状態にする方法がある。
  ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できることを
 いう。
  ゴ構規第34条に適合とは、ゴンドラの制御装置について操作者が手を放した際に自動的にゴンドラの
 作動を停止させる構造の動作が確認できることをいう。
  ゴ構規第35条に適合とは、制御装置、ブレーキ、警報装置及び開閉器の操作部分について操作者が容
 易に操作できる位置に設けられており、更に操作部分にはゴンドラの作動の種別及び方向、電路の開閉
 の状態等が表示されていることをいう。
  ゴ構規第36条に適合とは、制御装置の操作部分が2以上ある場合、同時操作が行われない構造となっ
 ていることをいう。
  「2 動作試験」④の逸走防止装置とは、ゴ構規第20条の車輪止め又は第22条の走行を制動するため
 のブレーキをいう。
  その他、昇降と走行、昇降とアームの伸縮等の各作動間にインターロック装置があるときは、その作
 動状態を確認する。

3 荷重試験
  運転の方式が複数であるゴンドラにあっては、それぞれの方法の動作を確認するものとする。この際、
 性能検査で試験できない運転方式があった場合、当該ゴンドラの検査証の備考欄に、荷重試験を行った
 運転方式を記載する。
  ゴ構規第16条に適合とは、性能検査告示別表第7の「3 荷重試験」において、荷重試験後に「1 外
 観検査」(1)における構造部分を確認し、き裂や変形、損傷がないことをいう。
  ゴ構規第21条及び第22条に適合とは、ブレーキ及びブレーキ以外の各装置において異常な振動、衝撃、
 音響等がなく、正常に動作しているものをいう。このうち第21条第2項の昇降装置等のブレーキのトル
 クについては、荷重試験で確認するものとする。
  ゴ構規第26条に適合とは、昇降装置等を構成する部品が異常なく動作するものをいう。
  ゴ構規第30条に適合とは、速度制御装置について、同条各号の規定により速度を自動的に制御又は自
 動的に制止するものをいい、「2 動作試験」又は「3 荷重試験」により適否を確認する。
  性能検査告示別表第7の「3 荷重試験」において、実機で許容降下速度以上の速度を出すことが困難
 な場合、例えば速度検出器に直接信号を与える等により疑似的に許容降下速度を超える状態にする方法
 がある。
  ゴ構規第31条に適合とは、ゴンドラの作業床の傾きを容易に矯正する機構の動作が確認できるものを
 いう。
  
4 備考
  ゴ構規第45条の規定による適用除外の認定を受けている場合、厚生労働省労働基準局長により認めら
 れたことが確認できる書面を添付し、確認を受ける必要がある。